マル鉄回顧録

鉄道写真・鉄道模型を始め、バスやトラックなど、乗り物中心のブログです。昔の写真はマル鉄鉄道写真館で再編集しています。

大宮操車場ハンプ入換に関するご質問について

2012-03-31 14:57:00 | 大宮操車場
こんにちわ。

本日2回目の更新です。

前ログの拍手コメントに寄せられた疑問について、分かる範囲でお答えしておこうと思います。

まず、

写真の信号機にFとかUの表示が動画にありますが何の意味なのでしょうか?大変気になるので教えてくれませんか?



写真にある入換表示のことですね。
すみません、忘れました

入換の状況を表示するものであり、確か・・・

1つは、作業の動きを表示していたと記憶しています。

入換は、ハンプの押上線への引き上げ、押し上げがありますが、他にもハンプ群線に下りて再転(一度散点した貨車を引き上げて落としなおす:上りハンプに落とされた貨車を下り線へ仕分け)するケースや、不連結を起こした貨車を押し込んだり、或いは突放を行うケースがあります。
この機関車の動きを表示していたと思いましたが、本線から引き上げてくる際は上下とも「-」「-」になっており、非表示となります。




もう一つは、上りハンプ、下りハンプとも2線ずつ押し上げ線があり、どちらの線から押し上げているかを表示する。
だったと記憶しております。ただ、上下の表示のどちらがどちらを指していたか、覚えていません。


散転する直前にハンプ上家でブレーキを解除するのが見えますが、折角後方からDE11が押しているのにどうゆうことなのでしょう。



機関士が一所懸命に押す作業をしているのに、片や前方では一所懸命にブレーキを踏んでいる・・・知らない人からすれば不思議な光景でしょうね。
これは、「ブレーキを掛けること」を本業としているのではなく、「ブレーキが利くかどうか」の確認をしているのです。

ブレーキは全て機械的なものですから、ハンドル式であれば鎖が折損していたり、テコ式の側ブレーキであれば最下段まで踏み込んでもブレーキが利かないというトラブルを持った貨車が実際に存在します。これを識別するためなのです。
このようなブレーキが故障した貨車を、何の動力も機械的制動手段を持たない群線に落としてしまったら・・・ブレーキが利かないわけですから、激突やポイントの割り出し、さもすれば脱線転覆などの大事故に直結する訳です。
ですので、安全確保のための重要な仕事であり、機関車の動きを制御すると言うような目的でもありません。


連結器以外にブレーキホースがありますが、散転前の接続解除と組成後の出発に接続しなければならないと思いますが、どのタイミングおこなうのでしょう。

このことについては、過去ログ『大宮操車場 ハンプ入換の情景 引上げ篇』で簡単に触れています。
ちなみに、入換に係るそれぞれの作業は各部で独立して行っており、発着線到着後のブレーキホースの開放は東中部(上り)と西中部(下り)、ハンプへの引き上げから散転はハンプ部(上下それぞれ)、駅別入換及び方向別入換は東部(上り)と西部(下り)、そして最後にブレーキホースの連結及び本務機の連結が東中部(上り)と西中部(下り)となります。
東西の中部は、大宮操車場の中でも貨車の入れ替え自体を基本的に行わない、異色の部署だった訳です。


以上、記憶の範囲で分かること、覚えていることだけを記述いたしました。
私以外にもこうした情報を提供して下さる方がいらっしゃるとありがたいのですがね。

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雪晴れの大宮操車場(その2)

2012-03-07 06:29:00 | 大宮操車場
おはようございます。

暖かくなったのは良いのですが、花粉症がかなりキツくなりました。
仕事中も目がしばしば、眠いのと同じ状況になりますので、効率が上がらなくて困ります。


今日はネタがないので、久し振りに大宮操車場の風景を1枚。
写真は大きくなるようにしておきます。




大量の雪が明けた日、夜中の列車はかなり運休したらしく、右側の下りハンプには殆どの貨車が居ません。
全面運休してしまえば仕事をしないのでも良いのですが、そういうことは殆どなく、数本でも入換は行われます。
雪の降る中、未明の冷え切った貨車に飛び乗り、掴まるのは、皆さんが想像を絶するほど厳しいものです。添乗中は目から涙が出て、前が良く見えなくなり、濡れた軍手から突き刺すような冷たさが伝わってきます。

終焉近づく入換職場は、諦めの色が漂います。
それでも、ケガをしてはいけない、事故を起こしてはいけない、鉄道魂がなくなることはありません。

安堵の朝、記録を撮り続けました。

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EF65542&EF8191 大宮機関区にて

2011-01-14 07:37:00 | 大宮操車場
おはようございます。

今日は時間がなくなってしまいましたので、取り急ぎ1枚だけアップしておきます。



昭和57年7月頃 大宮機関区にて

私が大宮操車場に勤務していた頃、通勤途上で撮影したものです。
本来なら線路内通勤はいけないことになっていますが、時間の無い時にほんの数回通ったことがあります。

写真はEF65542とEF8191が駐留している場面で、両方ともパンタグラフは畳んでおります。
EF65542は、ブルトレ増発用に0番代から改造した最終グループのラストナンバーです。
また、EF8191も、この頃はもっぱら貨物専用(関東では)であり、大宮操車場・大宮機関区では良く見ることが出来ました。もちろん、国鉄時代は全てローズピンクです。

何気ないスナップですが、今とは違う時代の色ですね。モノクロで良かったのか、カラーが良かったのか、微妙な写真です。

大宮機関区のレンガ庫については、過去ログ『国鉄 大宮機関区のレンガ庫』をご覧ください。

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雪晴れの大宮操車場

2011-01-06 07:19:00 | 大宮操車場
おはようございます。

このところの寝不足が祟って早めに寝てしまいました。
なので、この時間に1枚モノでご勘弁。

久し振りに大宮操車場の光景を。




すごい雪の量ですね。昭和59年の1月だと思います。とにかく、この年の1月は滅茶苦茶に雪が降ったんです。こういうときは、朝以降、貨物列車の運休が多発します。逆に、降っている最中は未だ動いている貨物列車が止まりませんので、雪の中を一所懸命に入換しなくちゃいけないんですよね。
そんな勤務が明けた朝だったのでしょう。




以前ご紹介いたしましたこの写真、上の写真の詰所直ぐ裏にある鉄塔に登って撮っています。中段の部分ですね。一番上まではさすがに行っていません。なんて言ったって、無許可で命綱なしですから(笑)。

この場所、現在のさいたまスーパーアリーナの北側の位置になると思います。

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大宮操車場から:貨車入換用「動車てこ」

2010-10-25 00:14:00 | 大宮操車場
こんばんわ。

いや~、寒いっすなぁ。秋というより冬を感じさせるような寒さに感じます。
先週は1週間がすごく長く感じられたのに、休みの2日間は何もしなかったけどあっという間に終わってしまいました・・・もう1日休みたい。


今日は鉄道写真ではありません。道具のお話し。
道具ならは本来は別館の「マル鉄コレクション館」でご紹介するものですが、さすがにこれは現物を持っているわけではありませんので、こちらで写真を紹介いたします。




これを見て、一発で何か判ってしまう人は相当なマニアか知識人でしょうね。使ったことがある人なら、もちろん「懐かしいぃ~」ってところでしょう。

「動車てこ」って言いまして、貨車を移動させるときに使う道具です。

通常、構内での貨車の入換は必ず動力を用いますので、切り離したり連結をするのに人間が押して動かす必要はありません。
しかし、動力車を持たない駅や何らかの都合で動力車を使えない場合でも、なんとか貨車を動かさなければならないこともあります。

私が勤務していた大宮操車場。ハンプ入換も基本的には動力車で坂を押し上げ、下り坂を転がってくる勢いで連結が行われますので、原則は人が貨車を押すことはありません。
しかし、当て込みを行った際に失敗すると、当てられた貨車だけ勢い良く前に飛び出し、当てた貨車が「ピタッ!」っとその場に止まってしまうことが良くあります。
この場合、次にまた当て込む貨車がくればそれに頼ることもできますが、入換がここで終わってしまうと、機関車はとっとと逃げてしまいますので、人間がなんとかしなくてはいけません。(哀)

空車の2軸貨車や緩急車くらいなら、1人の職員が力を入れれば動くことさえありますし、ホキ2200や空車のコキ50000などは走り装置が非常に滑らかなので、下手すればブレーキを外しただけで勝手に動くことさえあります。
ただし、動きの悪い2軸貨車など、貨物を積載していたら、通常は押しても動きません。
ここで登場するのが「動車てこ」です。

要は、てこの原理により、貨車を持ち上げるように横にずらして動きに変え、動き出したら人間が押して勢いを付けるということですね。
これを図にするとこんな感じです。



もう25年以上も昔なので、寸法とかの感覚を忘れてしまったのですが、大体、長さが1.5m~1.8mくらいだったように思います。
支点から作用点までの長さも、大体5cmくらいしかなかったような。ですから、50kgの力で力点を押せば、30倍以上の力で横にずらす力が生まれると言うことですね。

これによって、軽いものや走り装置が良い貨車ならば、3両でも1度に動かすことが出来ます。また、何両も止めてしまったときは、1両を逆方向に移動させてからまた元の方向へと動かし、当て込みを行うことで全体を動かす、というようなテクニックもありました。

そうは言っても、あくまでも付け焼刃な道具でありますので、例えば走り装置が良くない50t級のタンク車など、1両でも動かせないことがあります。「動車てこ」を車輪と線路に差したまま、全体重を掛けたら身体が持ち上がったまま・・・なんて無様な経験もありましたね(笑)。

今では動力車入換が原則となってしまいましたので、このような道具も殆ど現存しなくなっているかもしれません。それとも、不連結の際の応急用として、操車場では常備しているかもしれませんね。

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