こんばんわ。
何もしないゴールデンウイーク、どのようにお過ごしでしょうか?
私は毎年同じように「何もしない」ことが当たり前になってしまったので、特段に変化も感じることはできません。
偶数月の月末には散髪に行くのですが、都内では感染防止のために自粛を要請してしまったとか?でも、行かなくてはよろしくない身だしなみなので、恐る恐る近所の行きつけの床屋に行きましたら、通常営業していて助かりました。埼玉県では要請が出ていないそうです。
先般、KATOから20系客車が再販となり、小さいながらもツボを突いた改良が効果を成したようで、ほぼ瞬殺状態だったようです。
模型については、お友達のしなのさかいさんがコレで記事をアップされていますのでご参考まで。
今回は躊躇しているうちに買い損なってしまいましたので、参考写真もお借りしました。
今回のセットに含まれるナハネフ23。車掌室内の様子が表現され、貫通扉が銀色になりました。前回製品を購入していましたが、全然気にもしていませんでした。関水金属創生期から発売していた20系客車でも貫通扉は青表現だったため、手塗りで銀色を差したことを思い出します。
この写真を見て、違和感どころかキレイに良くまとまっている・・・という印象しかありません。
この機会に乗じて、20系客車の中でも大好きなナハネフ23について、写真館で記事を起こしました。
『国鉄 20系寝台客車:ナハネフ21・ナハネフ23』
その特性からナハネフ21を含めてあまりコマ数が稼げていなかったのですが、これらを編集しているとき何か違和感を覚えました。ただ、仕事がめちゃくちゃ忙しくなってしまったためになかなか手が付かず、先日たまたま記事を眺めていて、やっとその違和感の正体が判ってきました。
まずは、貫通扉の銀色の存在。
「あさかぜ」
貫通扉と貫通幌のバランス。電車・気動車・旧型客車の模型に慣れてしまうと、ドア幅ギリギリに貫通幌が付いている印象が強くなってしまうのですが、20系に関して言うと、貫通幌がかなり大型に作られており、貫通扉と貫通幌の間に大きめの余白があることに気が付きます。
ここはこの後のネタの基準となる部分とし、KATOの模型の再現性と一致しているとします。
「北陸」
この写真を見て大きな違いに気が付く方が多いと思います。
貫通幌と貫通扉の間の部分が車体色と同じ青色になっていることです。ここで、模型の再現性と大きな違いが生じてきます。
模型のこの部分って何色になっていたっけか?そして改めて模型写真から検証してみると、貫通幌の造り込みに工夫があることを知ります。
KATOの模型では、貫通幌の内側に餃子の羽のような部分を残し、整形のままのグレーとすることで前出の「あさかぜ」のようなタイプを再現したんだな、と。
実際にはこの写真のような車体色のブルーのものもあり、検索から見る画像でも割合的には5分5分といったところ。どのような個体差なのか分かりません。
「あけぼの」
こちらは推進回送に備えるために貫通扉が開けっ放しになっているシーン。
さらに突き詰めてみます。
このドア幅、かなり狭いです。前述で貫通幌が電車などに比べて大きくできているという話を出しましたが、中間車の貫通扉を画像検索から検証してみますと、幌枠に対しほぼ有効な幅で貫通扉が設置されていることが分かりました。
しかし、ナハネフ23の貫通路部分は中間車よりも余白が大きいため、よりグレーやブルーの部分が目立つようです。つまり、貫通扉の幅が一般的な貫通路に比べてかなり狭いという結論になります。
このドアは写真のように引き戸ではなく内側への開き戸になっています。これは、左右に車掌室窓が設置されていること、最後部になった際の転落防止の観点からこのような構造にしたと考えられます。
ここまでの検証からすると、
模型のドア幅は実車よりもやや幅が大きくなっており、これを幌と一体のブラ部分で再現するのは、プラの厚みの問題もあるので、ちょっと無理があるな、と思ってしまいました。
「あけぼの」
記事の構想を練っていて、さらに気が付いたことが2点あります。
1点目はドア上部の処理です。
実車では幌の上部がぶら下がっていて非常に見づらい写真が多いのですが、クリアな写真を見てみると、ドア上部にはRが無いことが分かりました。
模型ではプラの上部にRを切っている関係があり、実車の表現とは違っていることになります。さらに、ドアの上部は意外に高いところまで造られているため、幌枠ほぼギリギリまでドアになっています。ドア幅が印象よりも狭く、また背も高いために異常に細長い印象になっているようです。
そして最後に2点目となりますが、貫通路の渡り板を立てている車両など一つもないということです。
電車や客車は使用しない車端部の渡り板を立ててロックしているものが多いのですが、どうも20系の渡り板は構造が違うようです。そのため、立てることができないのではないか?と推測します。
結論になりますが、
① 実車のドア幅は意外と狭い。
② 実車のドア上部は貫通幌の近くまで造られている。→ドア窓の上部がもっと広い。
③ 渡り板の表現は、実車に照らし合わせると必要ない。
といったところになると思います。
ちょっと驚いたのですが、「ナハネフ23」で画像検索をかけると、この部分へのこだわりを既に模型で再現している方のものと思われる画像が出てきます。スゲーなぁ、と感心してしまいました。
最後に、この記事の編集中に気が付いたのですが、幌の上部には緩いRが付いているように思われます。ここは専用の製品でもない限り再現は難しそうです。
ここではまるでKATO製品の検証不足のように思われる表現になってしまう、或いはそのように解釈されてしまうかもしれません。
しかし、当方はNゲージを初めて手にしてから40年も経っており、今のようにやたらと実車を忠実に再現し、小さなエラーですらツッコミ・クレームを入れられるような時代ではない、印象だけでもOKだった大らかな時代からのユーザーです。
したがって、今回取り上げたような内容をクレームとしてメーカーにぶつける気持ちなどサラサラなく、むしろ、自分が購入したとしたら、この部分を自分でどのように実車に近づけ、手間暇を掛けずに加工するかを考えると思います。
ですので、この製品に満足されている方の気持ちに水を差す気持ちもありません。
ただ単に、違和感の正体が解明できた、今は無き大好きだった車両を細かい部分で再認識できた、その達成感をメモっただけ、そのような気持ちをご理解いただければと思います。
追記
今回、ナハネフ23が銀ドアになったことにより、前回購入した旧製品を勿体なく思ってしまったのですが、貫通幌と銀ドアの間がブルーの車両があったことも判ったので、ある意味、ちょっとした加工で前回製品が活かされる時が来るかな、と考えたことも追加しておきます。
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何もしないゴールデンウイーク、どのようにお過ごしでしょうか?
私は毎年同じように「何もしない」ことが当たり前になってしまったので、特段に変化も感じることはできません。
偶数月の月末には散髪に行くのですが、都内では感染防止のために自粛を要請してしまったとか?でも、行かなくてはよろしくない身だしなみなので、恐る恐る近所の行きつけの床屋に行きましたら、通常営業していて助かりました。埼玉県では要請が出ていないそうです。
先般、KATOから20系客車が再販となり、小さいながらもツボを突いた改良が効果を成したようで、ほぼ瞬殺状態だったようです。
模型については、お友達のしなのさかいさんがコレで記事をアップされていますのでご参考まで。
今回は躊躇しているうちに買い損なってしまいましたので、参考写真もお借りしました。
今回のセットに含まれるナハネフ23。車掌室内の様子が表現され、貫通扉が銀色になりました。前回製品を購入していましたが、全然気にもしていませんでした。関水金属創生期から発売していた20系客車でも貫通扉は青表現だったため、手塗りで銀色を差したことを思い出します。
この写真を見て、違和感どころかキレイに良くまとまっている・・・という印象しかありません。
この機会に乗じて、20系客車の中でも大好きなナハネフ23について、写真館で記事を起こしました。
『国鉄 20系寝台客車:ナハネフ21・ナハネフ23』
その特性からナハネフ21を含めてあまりコマ数が稼げていなかったのですが、これらを編集しているとき何か違和感を覚えました。ただ、仕事がめちゃくちゃ忙しくなってしまったためになかなか手が付かず、先日たまたま記事を眺めていて、やっとその違和感の正体が判ってきました。
まずは、貫通扉の銀色の存在。
「あさかぜ」
貫通扉と貫通幌のバランス。電車・気動車・旧型客車の模型に慣れてしまうと、ドア幅ギリギリに貫通幌が付いている印象が強くなってしまうのですが、20系に関して言うと、貫通幌がかなり大型に作られており、貫通扉と貫通幌の間に大きめの余白があることに気が付きます。
ここはこの後のネタの基準となる部分とし、KATOの模型の再現性と一致しているとします。
「北陸」
この写真を見て大きな違いに気が付く方が多いと思います。
貫通幌と貫通扉の間の部分が車体色と同じ青色になっていることです。ここで、模型の再現性と大きな違いが生じてきます。
模型のこの部分って何色になっていたっけか?そして改めて模型写真から検証してみると、貫通幌の造り込みに工夫があることを知ります。
KATOの模型では、貫通幌の内側に餃子の羽のような部分を残し、整形のままのグレーとすることで前出の「あさかぜ」のようなタイプを再現したんだな、と。
実際にはこの写真のような車体色のブルーのものもあり、検索から見る画像でも割合的には5分5分といったところ。どのような個体差なのか分かりません。
「あけぼの」
こちらは推進回送に備えるために貫通扉が開けっ放しになっているシーン。
さらに突き詰めてみます。
このドア幅、かなり狭いです。前述で貫通幌が電車などに比べて大きくできているという話を出しましたが、中間車の貫通扉を画像検索から検証してみますと、幌枠に対しほぼ有効な幅で貫通扉が設置されていることが分かりました。
しかし、ナハネフ23の貫通路部分は中間車よりも余白が大きいため、よりグレーやブルーの部分が目立つようです。つまり、貫通扉の幅が一般的な貫通路に比べてかなり狭いという結論になります。
このドアは写真のように引き戸ではなく内側への開き戸になっています。これは、左右に車掌室窓が設置されていること、最後部になった際の転落防止の観点からこのような構造にしたと考えられます。
ここまでの検証からすると、
模型のドア幅は実車よりもやや幅が大きくなっており、これを幌と一体のブラ部分で再現するのは、プラの厚みの問題もあるので、ちょっと無理があるな、と思ってしまいました。
「あけぼの」
記事の構想を練っていて、さらに気が付いたことが2点あります。
1点目はドア上部の処理です。
実車では幌の上部がぶら下がっていて非常に見づらい写真が多いのですが、クリアな写真を見てみると、ドア上部にはRが無いことが分かりました。
模型ではプラの上部にRを切っている関係があり、実車の表現とは違っていることになります。さらに、ドアの上部は意外に高いところまで造られているため、幌枠ほぼギリギリまでドアになっています。ドア幅が印象よりも狭く、また背も高いために異常に細長い印象になっているようです。
そして最後に2点目となりますが、貫通路の渡り板を立てている車両など一つもないということです。
電車や客車は使用しない車端部の渡り板を立ててロックしているものが多いのですが、どうも20系の渡り板は構造が違うようです。そのため、立てることができないのではないか?と推測します。
結論になりますが、
① 実車のドア幅は意外と狭い。
② 実車のドア上部は貫通幌の近くまで造られている。→ドア窓の上部がもっと広い。
③ 渡り板の表現は、実車に照らし合わせると必要ない。
といったところになると思います。
ちょっと驚いたのですが、「ナハネフ23」で画像検索をかけると、この部分へのこだわりを既に模型で再現している方のものと思われる画像が出てきます。スゲーなぁ、と感心してしまいました。
最後に、この記事の編集中に気が付いたのですが、幌の上部には緩いRが付いているように思われます。ここは専用の製品でもない限り再現は難しそうです。
ここではまるでKATO製品の検証不足のように思われる表現になってしまう、或いはそのように解釈されてしまうかもしれません。
しかし、当方はNゲージを初めて手にしてから40年も経っており、今のようにやたらと実車を忠実に再現し、小さなエラーですらツッコミ・クレームを入れられるような時代ではない、印象だけでもOKだった大らかな時代からのユーザーです。
したがって、今回取り上げたような内容をクレームとしてメーカーにぶつける気持ちなどサラサラなく、むしろ、自分が購入したとしたら、この部分を自分でどのように実車に近づけ、手間暇を掛けずに加工するかを考えると思います。
ですので、この製品に満足されている方の気持ちに水を差す気持ちもありません。
ただ単に、違和感の正体が解明できた、今は無き大好きだった車両を細かい部分で再認識できた、その達成感をメモっただけ、そのような気持ちをご理解いただければと思います。
追記
今回、ナハネフ23が銀ドアになったことにより、前回購入した旧製品を勿体なく思ってしまったのですが、貫通幌と銀ドアの間がブルーの車両があったことも判ったので、ある意味、ちょっとした加工で前回製品が活かされる時が来るかな、と考えたことも追加しておきます。
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>今のようにやたらと実車を忠実に再現し、小さなエラーですらツッコミ・
クレームを入れられるような時代ではない、印象だけでもOKだった大らか
な時代からのユーザーです。
>したがって、今回取り上げたような内容をクレームとしてメーカーにぶつ
ける気持ちなどサラサラなく、むしろ、自分が購入したとしたら、この部分
を自分でどのように実車に近づけ、手間暇を掛けずに加工するかを考えると
思います。
当方も上の2点は同感です。模型においては当方の経験では実車に忠実で
あっても愛着の少ない車両もあれば程々の表現でありながら愛着が(徐々に
)わいてくる車両もあります。その点で実車にどうやって近づけていくのか
を可能な範囲で考えるのも楽しみ方の一つとしてあると思います。(20系
客車はロングセラーになっていますね。)
ご訪問ありがとうございます。
一番大事なところをお察しいただき、嬉しく思います。
編成単位での発売形態が当たり前となって以来、ストライクゾーンに入ったものは大歓迎、少しでも外れてしまうと購入しづらくなってしまうという風潮ができてしまいました。昔は、あるものの中で取捨選択、自分で必要とする編成を組み立て、調達できない部分は改造・加工などで充足していったものです。
このような風潮は、ユーザーが完成品に頼りきりとなり「自分で何とかする」発想を完全に消えてしまったように思います。そのことが、作った人(製造者)に対する「不満」という形でしか表現できなくなってしまった、悲しい時代を迎えてしまったように思います。
製品の高騰振りもめざましく、金を払う以上は正しいものをというクレームも理解できなくはないし、「良い製品を」という方向性がメーカー自身の首を絞めているようにも思います、なかなか難しい時代となってしまいましたね。