9月5日
今日から3泊する予定のNH City Centre Amusterdamは
シンゲル運河を見渡す立地のホテルで、ダム広場から徒歩で5分ほど。
ゆっくり朝食を取り、何人かの学生達と、今にも雨が降り出しそうな中、
中央駅まで散歩を楽しんだ。
皆、初めて見る街のたたずまい、
建物、電車、たくさんの民族が行き交う路上、
見る物全てに驚き、歓声を上げている。
そのうれしそうな感激の笑顔に、こちらまでうれしくなってくる。
学生時代の経験は将来に向けて、大きな宝物になるだろう。
まだお昼を少し過ぎたばかりだったので、閑散としていたが、
彼等の興味ありそうな「飾り窓」も後学のために立ち寄った。
オランダでは売春と薬(ソフトマリファナなど)が国で認められているので、
下着姿の女性が窓のそばに座って、客と直接交渉をしている。
昔はほとんどが白人だったような気がしたが、
最近は有色人種が多いような気がする。
もちろん、しっかり見ているわけではない。
むしろ、同じ女性として、本当に気の毒で、
哀れな気がして、目をそらすことが多いが、
遠くから、窓の中に座っている女性を見ると、
一体どのような環境にいた人なのだろうと、
いろいろな想像をしてしまう。
運河沿いのビルの立ち並ぶ一角にあるが、もちろん治安はよくない。
路地を挟んで両側に「飾り窓」の並ぶ一角もあり、急いで通り過ぎた。
イタリアンレストランで昼食を取り、
その後、学生達と別れ、ホテルへの帰り道で
偶然、とてもステキな建物の並んでいる所に迷い込んだ。
後でガイドブックを調べると、ここはベギン会修道院
女子修道会に属する独身女性達のための宿舎として、
14世紀に設立され、
ほとんどの家は17世紀から18世紀にかけて建て直されたが、
現在でも住んでいるのはひとり暮らしの女性だけとのこと。
そして、ここで多くの孤児を育てていたという。
静かなたたずまいと猫を挟んでの老婦人二人の
会話の品の良さに、思わず微笑んでしまった。
教会の前にいた猫を見た一人が
「かわいいわね、名前は何と言うの。」と尋ねると、
教会の中にいた人が答えた。
「さぁ、いつも来るけれど知らないわ、ここでは猫を飼っていないの。」
「そうだったの。ところで、この教会は誰でも入れるの。」
「ええ、どうぞ。猫以外は大歓迎よ。」
日本語にすればたったこれだけのことだが、
二人の笑顔がとてもステキだった。
この突き当りの階段を上がって、ドアを開けたら、
(写真中央の赤っぽいドア)
これも偶然! ホテルのすぐそばの道に出た。
静かな中世の町から現代の喧騒の中へ・・・・
タイムトンネルを抜けたみたいで不思議な気持ちだった。
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