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2011年 ヨーロッパへの旅 12 アムステルダム 2

2011-12-06 15:30:59 | 2011年 ヨーロッパへの旅 ウィーン~ザルツブルグ~リンツ~AMS~スイス

9月6日

今回のEMS研究会のテーマは「農業」。
これからの日本の農業経営を考える上で、
ヨーロッパの農業はどのぐらい参考になるのだろう。

朝、CBL(有機農業センター)が用意してくれた車に、
通訳のカザマさんと共に乗り込んだ。



雨が降り、とても寒い一日だったが、
センターに着くと責任者のリタさんが出迎えてくれ、
12時までプロジェクターを指しながら、
オランダのオーガニック農業の始まりから、
現在に至るまでの歴史と現況を話して下さった。



(責任者のリタさんにお会いしてびっくり・・・こんなにお若い方だった。)



ヨーロッパで一番人口密度の高いオランダは、
耕地拡大のため防波堤を造り、
海水を汲み出して、肥沃な土地を徐々に作っていった・・・と言われたが、
塩分濃度の高い砂地でなぜ農業が出来るのか、
私にはとても理解出来なかった。

恐る恐るその疑問を投げかけると、
空になった防波堤内に川から水を引き、また汲み出す、
それを何度か繰り返しながら、徐々にミネラル豊富な元々の土壌と
川からの肥沃な水で、植物の育つ土地が出来上がって来たとのこと。



このセンターの建物の梁の部分に海抜の印が記されていた。
昔は海の中だったのだ。



1942年に干拓が終わって入植、
初めは砂の上に牧草を育てることから始まった。

その頃は普通の農業だったが、25年前から農薬や化学薬品を使わない
オーガニック農業を始める人が増え、
現在は親が農家でない人達もたくさん増えて、
ここで働けない人達はフランス等へ行って働く例も多いとのこと。

普通の農家の物より25%ほど値段も高いが、
最近、二人に一人と言われるがん患者の数の多さは、
やはり、食品に含まれる化学物質の影響によるところが
多いのではないかと思われるので、
少々高くても、買い手は確実に増えているとのこと。

日本の若者も、このような魅力あるオーガニック農業を
目指してほしいと思った。

このセンターのすぐそばのレストランで、この地域で作られた
オーガニック製品を使ったお料理を御馳走になった。

粗末だが木造りの暖かな雰囲気の室内で、
ズッキーニのスープやハム、チーズ、
パンなどをいただき、寒さも空腹もすっかり癒えた。



まだまだお聞きしたいことはたくさんあったが、
次の訪問先に向けて1時過ぎ、雨の中を出発した。
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