『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人』(原題:Herb and Dorothy)
監督:佐々木芽生
出演:ハーバート・ヴォーゲル,ドロシー・ヴォーゲル
年間約300本観るとはいえ、そうそう劇場へは足を運べず、
TSUTAYA DISCAS頼みなのが現状です。
けれども先月から今月にかけてはダンナが長~く出張だったため、
かなりの頻度で劇場で観ることができました。
で、ダンナが帰国したので、しばらくはまたレンタルDVDが多くなります。(^^;
さて、本作は2010年に公開されたアメリカ作品ですが、
監督はニューヨーク在住の日本人女性ジャーナリスト。
先週末にDVD化、レンタル開始となりました。
ドキュメンタリーを観てこんなにウキウキしたのは久々かも。大オススメ。
美術品の収集って、それを生業とする人でなければ、
金持ちの道楽だと思っていました。ごめんなさい。
ハーバート(愛称ハーブ)とドロシー、ヴォーゲル夫妻。
1922年&1935年生まれの実にチャーミングなおじいちゃんとおばあちゃん。
1960年代、郵便局員だったハーブと図書館司書だったドロシーは出会います。
アートが大好きなハーブは、ドロシーを誘って美術館めぐり。
ハーブにあれこれ教えられて、ドロシーのアートを見る目もどんどん磨かれます。
ごく月並みな稼ぎしかないふたりですが、
若手のアーティストが集まるソーホーへも足繁くかよい、
気に入った作品をちょこちょこと買うようになります。
家賃や光熱費にはドロシーの給料を当て、ハーブの給料はすべてアートに。
コレクションはどんどん増え続け、いつしか4,000点を超えました。
ふたりの名前は知る人ぞ知るものとなり、
火や水の事故によるアート消失を心配したワシントン・ナショナル・ギャラリーが
コレクションの預かりを申し出ます。
もちろんこれまでにもたくさんの機関から同様の申し出があったようですが、
アートで金儲けをしない主義のふたりは、
唯一入場料無料で誰でも観覧できるからという理由でここに決定。
数百万ドルの価値があると言われるコレクションを寄贈するのです。
ドロシーのアドバイスは単純明快。
気に入った作品であること。手の届く価格であること。家に入る大きさであること。
豪邸に住んでいるわけじゃありません。むしろ小さなマンションの一室(1LDK)。
そこに積み上げられ、飾られたアートの数々。
運び出してみればなんとトラック5台分。入るもんですねぇ。
ハーブとドロシーは画家の自宅やアトリエを訪れると、
すべての作品を丹念に見るのだそうです。
アートで商売する気がないから、売れそうかどうかなんて関係ない。
ただ、自分たちが気に入ったかどうか。
それが画家の言う失敗作品であっても、気に入れば喜んで買います。
お給料で買えるのは、数千円だとか高くても数万円。
ハーブとドロシーに売ったあと、超有名になった画家はたくさん。
その画家たちも本作に出演してインタビューに応じていますが、
ふたりのことを話すとき、誰もが笑顔。初めて買ってくれたのがふたりだとか。
ちょっぴり作品が売れるようになってからふたりに出会った画家が、
そこそこの値を提示すると、残念そうにしながらもふたりは断念。
決して分不相応なことはしないし、逆に「タダであげる」という申し出も固辞します。
タダでは受け取れないと言うならばと、後日、この画家は、
「留守中にうちの猫を預かってくれるなら、これをどうぞ」と言って作品を進呈したそうな。
そう、ハーブとドロシーは大の猫好きなんです。
手をつないでギャラリーへ。
展示された自分たちのコレクションや観客を幸せそうに眺めるふたり。
審美眼はある程度は磨けるものなのでしょうが、
きっと生まれついてそれが備わっていたハーブとドロシー。
今年はコレクションのその後についてのドキュメンタリーが公開されるようで、
それがとても楽しみです。
監督:佐々木芽生
出演:ハーバート・ヴォーゲル,ドロシー・ヴォーゲル
年間約300本観るとはいえ、そうそう劇場へは足を運べず、
TSUTAYA DISCAS頼みなのが現状です。
けれども先月から今月にかけてはダンナが長~く出張だったため、
かなりの頻度で劇場で観ることができました。
で、ダンナが帰国したので、しばらくはまたレンタルDVDが多くなります。(^^;
さて、本作は2010年に公開されたアメリカ作品ですが、
監督はニューヨーク在住の日本人女性ジャーナリスト。
先週末にDVD化、レンタル開始となりました。
ドキュメンタリーを観てこんなにウキウキしたのは久々かも。大オススメ。
美術品の収集って、それを生業とする人でなければ、
金持ちの道楽だと思っていました。ごめんなさい。
ハーバート(愛称ハーブ)とドロシー、ヴォーゲル夫妻。
1922年&1935年生まれの実にチャーミングなおじいちゃんとおばあちゃん。
1960年代、郵便局員だったハーブと図書館司書だったドロシーは出会います。
アートが大好きなハーブは、ドロシーを誘って美術館めぐり。
ハーブにあれこれ教えられて、ドロシーのアートを見る目もどんどん磨かれます。
ごく月並みな稼ぎしかないふたりですが、
若手のアーティストが集まるソーホーへも足繁くかよい、
気に入った作品をちょこちょこと買うようになります。
家賃や光熱費にはドロシーの給料を当て、ハーブの給料はすべてアートに。
コレクションはどんどん増え続け、いつしか4,000点を超えました。
ふたりの名前は知る人ぞ知るものとなり、
火や水の事故によるアート消失を心配したワシントン・ナショナル・ギャラリーが
コレクションの預かりを申し出ます。
もちろんこれまでにもたくさんの機関から同様の申し出があったようですが、
アートで金儲けをしない主義のふたりは、
唯一入場料無料で誰でも観覧できるからという理由でここに決定。
数百万ドルの価値があると言われるコレクションを寄贈するのです。
ドロシーのアドバイスは単純明快。
気に入った作品であること。手の届く価格であること。家に入る大きさであること。
豪邸に住んでいるわけじゃありません。むしろ小さなマンションの一室(1LDK)。
そこに積み上げられ、飾られたアートの数々。
運び出してみればなんとトラック5台分。入るもんですねぇ。
ハーブとドロシーは画家の自宅やアトリエを訪れると、
すべての作品を丹念に見るのだそうです。
アートで商売する気がないから、売れそうかどうかなんて関係ない。
ただ、自分たちが気に入ったかどうか。
それが画家の言う失敗作品であっても、気に入れば喜んで買います。
お給料で買えるのは、数千円だとか高くても数万円。
ハーブとドロシーに売ったあと、超有名になった画家はたくさん。
その画家たちも本作に出演してインタビューに応じていますが、
ふたりのことを話すとき、誰もが笑顔。初めて買ってくれたのがふたりだとか。
ちょっぴり作品が売れるようになってからふたりに出会った画家が、
そこそこの値を提示すると、残念そうにしながらもふたりは断念。
決して分不相応なことはしないし、逆に「タダであげる」という申し出も固辞します。
タダでは受け取れないと言うならばと、後日、この画家は、
「留守中にうちの猫を預かってくれるなら、これをどうぞ」と言って作品を進呈したそうな。
そう、ハーブとドロシーは大の猫好きなんです。
手をつないでギャラリーへ。
展示された自分たちのコレクションや観客を幸せそうに眺めるふたり。
審美眼はある程度は磨けるものなのでしょうが、
きっと生まれついてそれが備わっていたハーブとドロシー。
今年はコレクションのその後についてのドキュメンタリーが公開されるようで、
それがとても楽しみです。