夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『リトル・フォレスト 春夏秋冬』

2019年05月29日 | 映画(ら行)
『リトル・フォレスト 春夏秋冬』(英題:Little Forest)
監督:イム・スルレ
出演:キム・テリ,リュ・ジュンヨル ,ムン・ソリ,チン・ギジュ他
 
タイ出張から帰国したダンナはへろへろながら、
いつもの土曜日と同じく20時すぎから外食予定。
車の運転はしたくない、でも美味しいパンは食べたいと言うので、
前日に予約済みだったパンを私が車で受け取りに行きがてら、
シネマート心斎橋で映画を観てそのまま北新地へ向かうことに。
 
どうしても観たかった作品です。原作は五十嵐大介の同名人気コミック。
日本では『リトル・フォレスト 夏/秋』(2014)、『リトル・フォレスト 冬/春』(2015)に分け、
橋本愛主演で映画化されました。それを韓国でリメイク
 
物語はオリジナル版とほぼ同じ。
 
田舎に生まれ育ったヘウォン(♀)(キム・テリ)はソウルへ。
しかし就職にも恋愛にもつまずいて、故郷へ逃げ帰る。
幼なじみのジェハ(♂)(リュ・ジュンヨル)、ウンスク(チン・ギジュ)と再会、
心の傷が癒えるまで、しばらくここにとどまるつもり。
 
久しぶりに土に触れ、農作物を育てるへウォン。
料理上手だった母親(ムン・ソリ)の影響で、ヘウォン自身も料理好き。
旬の食材を用い、一日三度の食事とおやつを丁寧につくる。
 
ただこれだけの映画なのです。でも、とてもいい。
 
私は電車や車ですぐに映画を観に行ける場所でなければ住めませんが(笑)、
本作を観ていると田舎暮らしもいいかなと思います。
 
自分で育てた野菜や鶏が産んだ卵を用いてつくる数々の料理
食用花の盛り付けも美しいパスタ、春キャベツのサンドイッチ、じゃがいものパン。
クレームブリュレ、栗の甘露煮、すいとん、激辛のトッポギ。
家出してしまった母親がつくってくれた思い出のチヂミは、お好み焼きそのもの。
マヨネーズをかけて、削りたてのかつおぶしをたっぷりかけて。
 
一方で従軍慰安婦問題が大きく取り上げられ、
親日派リストに載っているとされる韓国人が作った校歌は取り消される。
 
本当に韓国の人は日本が嫌いですか。日本人も韓国が嫌いですか。
こんなにも韓国人と日本人は似たものを食べて美味しいと思い、
同じ映画を観て笑い泣いているのに、激しい反日反韓が取りざたされる。
すごく寂しく悲しいことです。
 
日本人であっても韓国人であっても、本作に癒される部分は多いはず。
 
どうでもいいことですが(笑)、字幕にひとつ文句を言いたい。
「利いたふうな口を」という字幕が2回あった気がします。
そのあとに続く言葉は「利く」なんだから、変だよ。
それを言うなら「知ったふうな口を利く」あるいは「聞いたふうな口を利く」ではないかと。
いや、もしかしたら「きいたふうな口を」と、平仮名だったのかな。
だったら「聞いたふうな口」だから間違いじゃないか。
それを確かめるためにもう1回観る気はないけれど。(^^;

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