夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『Mank/マンク』

2020年12月19日 | 映画(ま行)
『Mank/マンク』(原題:Mank)
監督:デヴィッド・フィンチャー
出演:ゲイリー・オールドマン,チャールズ・ダンス,アマンダ・セイフライド,
   リリー・コリンズ,アーリス・ハワード,トム・ペルフリー,サム・トラウトン他
 
なんか古くさいですよねぇ、イオンシネマ茨木。
なんだかそれが落ち着いて、近頃よく行ってしまいます。
よその劇場は60歳からシニア料金だけど、
イオンシネマは55歳からいつでも1,100円というのもいいでしょ。
あ、歳がバレてしまう。(^^;
 
Netflixは魅力的だけれど、できればやっぱり劇場で観たい。
不朽の名作と言われる『市民ケーン』(1941)の脚本を執筆した、
“マンク”ことハーマン・J・マンキウィッツの伝記作品。
本作の脚本はフィンチャー監督の父ジャック・フィンチャー(故人)が書いたそうな。
お亡くなりになったのは2003年だから、
それからずっとフィンチャー監督は映画化を考えていたのでしょうか。
 
マンクはもともとは編集者だったようです。
新聞のコラムで演劇批評を書くようになり、やがて脚本家に。
アルコール依存症のうえに事故に遭って負傷し、
ベッドから動けぬ状態のまま『市民ケーン』の脚本を執筆。
問題だらけだった『市民ケーン』の製作の舞台裏を
フィンチャー監督は全編モノクロ映像で描き出しています。
 
背景として、1934年のカリフォルニア州知事選があります。
民主党候補のアプトン・シンクレアと共和党候補のフランク・メリアムが争ったのですが、
マンクを演じるゲイリー・オールドマンは共和党びいきで有名。
なのに民主党に肩入れして共和党支持者を皮肉るものだから、
これはどういう心境で演じているのかを想像すると可笑しかった。
まぁ、彼ぐらいの俳優になれば、信条に反しても演技は演技なんですかね。
 
『市民ケーン』はこんなふうにして出来上がったんだなぁ。

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