『シークレット・ジョブ』(英題:Secret Job)
監督:ソン・ジェゴン
出演:アン・ジェホン,カン・ソラ,パク・ヨンギュ,キム・ソンオ,チョン・ヨビン,
パク・ヒョックォン,ソ・ヒョヌ,チャン・スンジョ他
月20本以上は劇場で観ていますから、そんなに少なくはないと思うのですけれど、
それでも去年は40本観た月もあることから考えれば激減。
去年1日も休まずにブログを更新した意地で今年もそうしたいとなると、
劇場で観た作品を挙げるだけでは追いつきません。
致し方なく、DVDで観た作品についても書くことにします。
一応まだTSUTAYA DISCASの契約継続中。
昨夏に公開され、秋にはDVDレンタル開始となった韓国作品。
大好きだった『エクストリーム・ジョブ』(2019)の制作チームの最新作という触れ込み。
事務所ビル前に詰めかけた抗議デモやその様子を撮影するマスコミから
身を挺して幹部を守ろうとしたところを買われたか、
後日、テスは役員室に呼び出され、ある大きな仕事を任せたいと言われる。
それは、廃業寸前の動物園“ドンサンパーク”の経営再建。
新園長に指名され、もしこの仕事を上手くこなしたあかつきには、
事務所の経営パートナーにしてやると約束される。
意気揚々とドンサンパークに乗り込んだテスだったが、
集客を見込める動物はすでに売り払われた後。
大半の従業員が解雇され、旧園長を含む何名かがわずかに残っているだけで……。
素直なテスは幹部のお眼鏡に適ったと信じていますが、
法律事務所は悪事に手を染めていて、
馬鹿っぽいテスなら何も気づかずにドンサンパークを潰すだろうと思われています。
ヌボーッとした印象のテスがそれに気づいて奮闘するところからが見物。
『エクストリーム・ジョブ』と比べると、そりゃもう全然。
顔ぶれが地味だし、話も地味。アクションも何もない。
でも、まるで落語の『動物園』なんですよね。そこが可笑しい。
客を呼べる動物がいない、新たに買う金もない。ならばどうしましょ。
従業員たちが着ぐるみを着て動物のふりをします。
信じていいのかこの人をというような職人に着ぐるみの製作を依頼し、
できあがった着ぐるみは見る方向によっては完璧。
ライオンの正面ショットとか、キリンの上半身とか(笑)。
ゴリラの着ぐるみを着た従業員が、誰も見ていないだろうとコーラを飲んだら、
それがバッチリ撮影されてSNSにUPされる。
はからずもそれが凄い集客になってしまって、さぁ大変。
落語『動物園』をご存じの方にはご覧いただきたい1本です。