『ブラッド・レッド・スカイ』(原題:Blood Red Sky)
監督:ペーター・トアヴァルト
出演:ペリ・バウマイスター,カール・アントン・コッホ,カイス・セッティ,アレクサンダー・シェーア,
グレアム・マクタヴィッシュ,カイ・イヴォ・バオリッツ,ローランド・ムーラー,ドミニク・パーセル他
これもNetflixオリジナルのイギリス/ドイツ作品。
2021年の作品で、7月下旬に配信がスタートしたばかりです。
Netflixって、毎週1本以上の新作を公開するんですってね。
そんなん全部は観られんけれど、できるだけ拾いたいなぁ。
あ、劇場通いを止めたら全部でも観られるか。(^^;
この設定がめちゃくちゃ面白い。かなり好き。
ドイツに暮らす未亡人ナディアとまだ幼い息子アリアスは、
難病に罹っているナディアの治療のため、ニューヨーク行きの飛行機に搭乗する。
夕方に離陸して乗客が落ち着いた頃、機内に異変が起こる。
犯人たちはブラックボックスを取り出し、レーダーで追跡されないように操作。
勝手な動きを見せた乗客は容赦なく殺すと脅す。
機内のマップを確かめたアリアスは、隠れる場所があると言い、走り出してしまう。
追いかけたナディアは、犯人のうち一番残虐なエイトボールという男に撃たれて倒れる。
泣きじゃくるアリアスを席に戻してなだめたのは、
空港でアリアスと言葉を交わした男性ファリード。
しばらくして目を覚ましたナディア。実は彼女は吸血鬼。
定期的に薬を打たなければ、吸血鬼の姿に戻ってしまう。
しかしアリアスの身に危険が及びそうだと感じたナディアは、薬の投与をやめ、
犯人たちに立ち向かうのだが……。
前述の『6アンダーグラウンド』と同じく本作も2時間超で、
なんでこんなに長いんだよと思いましたが、これは退屈しない。
ナディアは吸血鬼に生まれついたわけではありません。
そうなってしまった経緯も回想シーンとして描かれています。
そしてアリアスは母親が吸血鬼であることを知っている。
でも、どうであろうと大好きなママ。
誰でもびっくりしますよねぇ、突然吸血鬼が出てきたら。
テロリストも敵だけど、吸血鬼も敵。乗客は彼女を殺そうとする。
でも、アリアスはママを懸命に守ろうとし、
それを見たファリードも、ナディアは自分たちを傷つけない、味方だと判断します。
乗客が一気に彼女を信頼し始めるなんてことはないから、
ナディアのほうでも信用できるのはファリードだけ、
ナディアがアリアスを預けられるのもファリードだけ。
彼女が吸血鬼であることを知って、自分も無敵の吸血鬼になろうとする犯人、浅はか。
もうめっちゃ応援しましたよ、ナディアのこと。
結末はハリウッド映画とはちょっと違うかな。切ないねぇ。
ホラーが苦手ではない人にはお薦めしたい。