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『妖怪大戦争 ガーディアンズ』

2021年09月07日 | 映画(や行)
『妖怪大戦争 ガーディアンズ』
監督:三池崇史
出演:寺田心,杉咲花,猪股怜生,安藤サクラ,大倉孝二,三浦貴大,大島優子,
   赤楚衛二,SUMIRE,北村一輝,松嶋菜々子,岡村隆史,遠藤憲一,
   石橋蓮司,HIKAKIN,荒俣宏,神木隆之介,柄本明,大森南朋,大沢たかお他
 
さほど観たいわけでもないのに観に行く必要がありますか。
必要があるかどうかを考えると、別にない。
私ひとりが観に行ったところで、コロナ禍の劇場経営になんら影響があるわけじゃなし。
でもある日突然どこかの劇場が閉館に追い込まれたりして、
「あのとき観に行っときゃよかったなぁ」なんて後悔するのは嫌だから、行く。
109シネマズ箕面にて。
 
『妖怪大戦争』(2005)の続編といえば続編ですが、単独で観てもなんら問題ありません。
前作と同じく三池崇史監督。
キャストも同じ人がちらほら出演していますが、
ぬらりひょん役の忌野清志郎が亡くなってしまったので、代打は大森南朋
 
小学5年生の渡辺兄(けい)(寺田心)は弟の弟(だい)と二人兄弟。
父親はふたりがもっと幼い頃に亡くなり、
看護師の母親(松嶋菜々子)がひとりで兄弟を育てている。
 
ある晩、兄は友人たちと肝試し。呼びもしないのに弟もついてくる。
祠を見つけ、そこにあったおみくじを引くと、
友人たちは皆「吉」だとか「凶」だとか普通のおみくじだったのに、
兄が引いたおみくじはなぜか字がなく、真っ赤に塗られていた。
 
実はこのおみくじを引いたものこそが人類と妖怪を救う勇者。
フォッサマグナに眠る“妖怪獣”がちょうど目を覚まし、東京に襲来しかけていた折で、
自らの手では妖怪獣を止められぬと考えた妖怪たちは、武神“大魔神”の力を借りることに決める。
 
大魔神を起こすには、伝説の妖怪ハンターの血を引く勇者の力が要る。
妖怪の世界に引き入れられた兄にぬらりひょん(大森南朋)たちは期待を寄せるが、
兄はとても勇者と思えぬほど弱気。そこへ兄を追って現れたのが弟。
弟の物怖じせぬ姿に、妖怪たちは弟こそが勇者だと勘違いして……。
 
ショボいっちゃショボいですよ。でもなんだか憎めない作品です。
何より役者陣がみんな楽しそうなんです。
狐役の杉咲花、姑獲鳥役の安藤サクラ、雪女役の大島優子
猩猩役の大倉孝二、天狗役の三浦貴大、天邪鬼役の赤楚衛二
それになんといっても隠神刑部役の大沢たかお
こんな楽しそうなのに、駄目出ししたって仕方ないでしょという気にさせられる。
 
とにかく凄いメイクなので、誰だかわからない人が多い。
顔じゃわからんから、聞いたことのある声だなぁ、誰だっけと考えながら観るのも楽しい。
 
意外にも反戦を唱える作品の一面もあります。
「戦っちゃ駄目だ。耳を澄ませて、お互いの声を聴かなきゃ」。
寺田心くん演じる兄の言葉が心に残ります。

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