夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『その日、カレーライスができるまで』

2021年09月18日 | 映画(さ行)
『その日、カレーライスができるまで』
監督:清水康彦
出演:リリー・フランキー,中村羽叶
声の出演:吉田照美,岡田ロビン翔子,黄栄珠,福田信昭,神野三鈴
 
シネ・リーブル梅田にて2本ハシゴの2本目。
 
52分の中編作品で、『HOME FIGHT』という短編作品と併映。
これは斎藤工らが立ち上げたリモート映画製作プロジェクト“TOKYO TELEWORK FILM”の作品で、
『その日、カレーライスができるまで』と同じ清水康彦が監督。
登場人物は伊藤沙莉大水洋介のみ、兄妹役のこのふたりがリモートトーク。
これがめっぽう面白かった。タイトルの「ホームファイト」、なるほどです。
ところで、役者でないときの斎藤工は齊藤工名義なのですね。知らなんだ。
 
さて、『その日、カレーライスができるまで』はリリー・フランキー一人芝居
キャストに挙がっている中村羽叶(うきょう)は、回想シーンに登場する男の子。
声の出演はラジオ番組だったり電話だったり。
私はあまり馴染みがないけれど、吉田照美と聞いておおっ!と思う人は多いかもしれませんね。
岡田ロビン翔子も知らなかったけど、山寺宏一の奥様なのだそうで。
えーっ、山寺宏一って60歳やのに、岡田ロビン翔子って28歳やん!
山寺さん、アンタも若い子が好きなんかとどうでもよいことを嘆く。すみません。(^^;
 
リリー・フランキーの役どころは、幼い息子を亡くし、
それをきっかけに妻にも去られてしまった男。
3日後は妻の誕生日。妻の誕生日にはいつもカレーライスを食べることになっていた。
カレーはその日に食べるよりも3日目がいちばん美味しいから、
男は3日後に食べるカレーをつくるのにいそしみます。
 
息子の写真に語りかけ、楽しかった日々を思い出し、
妻が戻ってきてくれやしないかとカレーをつくる姿は哀しくて、
子どもを亡くした経験のある人は耐えられないのではと思うほど。
 
部屋に流れるのがテレビの音ではなくてラジオの音だというのがいいなぁ。
住んでいるのも瀟洒なマンションとかではなくて、古アパートの雰囲気。
でもモノがごちゃごちゃしていなくて、こざっぱり。
窓から外を見るラストシーンが好きでした。
 
コロナ禍で思うように映画を制作できない去年今年、まだまだ続く。
こんな作品がつくられるのは嬉しいものです。

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