『余命10年』
監督:藤井道人
出演:小松菜奈,坂口健太郎,山田裕貴,奈緒,井口理,黒木華,
田中哲司,原日出子,リリー・フランキー,松重豊他
109シネマズ大阪エキスポシティにて2本ハシゴの2本目。
原作は小坂流加の同名ベストセラー小説。未読なので購入予定。
本作のヒロインと同じ病に倒れ、2017年に38歳で亡くなっています。
闘病中の弟を持つ身としては、泣かずには観られない内容で。(^^;
高林茉莉(小松菜奈)は20歳のときに肺動脈性肺高血圧症に冒されていることが判明。
特効薬はいまだ開発されていない、数万人に1人が罹るという不治の病。
入院治療期間が長くなったことから、通っていた大学の中退を余儀なくされたが、
2年経って主治医の平田医師(田中哲司)からようやく退院を認められる。
茉莉自身も明るく振る舞うが、この病の患者の10年生存率はとても低い。
10年以内に死んでしまうから、恋なんてしない。そう心に決める。
ある日、中学校の同窓会に出席した茉莉。
陽気なタケルとは対照的に、和人は疲れた様子で暗い。
それでも楽しかったと言い残して帰った和人が後日、自室の窓から飛び降りて……。
こんな汚らしい坂口健太郎は初めて見ました(笑)。最初だけね。
実家とは絶縁状態で、汚部屋に住み、何もやる気のなかった彼が、
茉莉から叱咤されて頑張ることを誓い、どんどん引き締まった顔になってゆく。
つらいよねぇ。まだまだやってみたいこと、いっぱいあるよねぇ。
自分がいつまで生きるかわかっていたら、どうするだろう。
明日死んでもいいように毎日を生きるが私の信条でも、
それは明日死ぬわけがないとどこかで思っているからなのかもしれません。
楽しい日を過ごした後ほど、ひとりになったときに淋しさが募る。
夜になって目を閉じたら、このまま朝が来ても起きられないかもしれない。
楽しいさなかにいる間にふっと命が消えたなら、それがいちばん幸せかも。
でもそんなふうに上手くは死ねないから。
絶対お涙頂戴だと思っていたのに、涙出るわハナ出るわ、ズビズビに。
藤井道人監督はこんな作品もお撮りになるのですね。