夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ブラザー』

2022年03月10日 | 映画(は行)
『ブラザー』(英題:The Bros)
監督:チャン・ユジョン
出演:マ・ドンソク,イ・ドンフィ,イ・ハニ,ソン・ヨンチャン,チョ・ウジン,
   チョン・ムソン,ソン・ビョンスク,ソン・サンウン,ソ・イェジ他
 
前述の『ウィークエンド・アウェイ』を観た後、何かもう1本観ようと思ったら、
本作が目に止まりました。
マ・ドンソク主演なのに見逃していたものがあるなんてと飛びつく。
 
2017年の韓国作品で日本では未公開。
Netflixオリジナル作品ではありませんが、現在配信しているのはNetflixのみの模様。
 
イ・ソクボン(マ・ドンソク)とジュボン(イ・ドンフィ)は兄弟。
兄のソクボンはソウルで歴史の教鞭を執りつつ、 
借金しては金属探知機を購入してお宝探しに夢中。
一方のジュボンは一流の建設会社に就職して土地買収を担当しているが、
上司(オ・マンソク)の機嫌を損ねて現在は失職の危機に陥っている。
 
ふたりとも疎遠になっていた実家から、このたび父親(チョン・ムソン)の訃報が届く。
葬儀に顔を出さないわけには行かず、それぞれ故郷に向かう途中、ばったり再会。
ジュボンの車にソクボンが同乗した途端に喧嘩が始まる。
 
ふたりで言い争って前方不注意になり、何かを跳ね飛ばす。
慌てて外に飛び出すと、そこにはオ・ロラ(イ・ハニ)と名乗る女性が倒れていた。
病院に連れて行こうとソクボンが言うと、会社に知れると困るジュボンが反対。
幸いオ・ロラは無傷のようで、ソクボンは連絡先を渡してジュポンと共にその場を去るのだが……。
 
マ・ドンソクの出演作にそうそうハズレはないだろうと思うものの、
日本での公開が見送られた韓国作品ははたしてどうか。
 
ふたりの実家はそれはそれは由緒正しい名家で、本家やら分家やら親戚筋がうようよ。
偉い人の順序も決まっているらしく、誰それは何親等のどういうお方、
……なんてことをちゃんと覚えていなければいけません。
当主だった父親のもとへ嫁いだ母親(ソン・ビョンスク)は親戚たちから虐められ、
そんな母親のことを庇わなかった父親のことをふたりは恨んでいます。
 
それでも葬儀に出ることにしたのは、純粋な思いとはかけ離れた理由。
ソクボンは実家の下に眠っているとおぼしき推定50億ウォンの金の仏像2体を探したい。
ジュボンは実家のある土地一帯を買収して高速道路建設プロジェクトを進めたい。
さて事は上手く運ぶのか。
 
途中、眠くなるシーンもありましたが、後半になると面白さは加速。
いちばん笑ったのは、ジュボンの同僚で年上の彼女サラ(ソ・イェジ)がやってきた場面。
兄弟のいとこであるミボン(チョ・ウジン)の嫁(ソン・サンウン)は、
名家に嫁ぐ苦労を知っているから、サラに親戚への応対方法をこっそり教えます。
こう聞かれたらこう答えるべしと身振り手振りで教える姿は抱腹絶倒。
 
普通のコメディだと思っていたら、さすが韓国作品。
最後はきっちり泣かせてくれます。
母親を庇わなかったと思っていた父親の本当の姿。オ・ロラの正体。
いや~、泣きました。
 
そして私は知らない俳優がラストにカメオ出演しています。誰!?この美形!?
チ・チャンウクというすげぇ人気者らしい。確かに超イケメン。美しい。
 
マ・ドンソク出演作の中ではとびっきり面白いわけではないけれど、やっぱり好き。

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