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『百花』

2022年09月14日 | 映画(は行)
『百花』
監督:川村元気
出演:菅田将暉,原田美枝子,長澤まさみ,北村有起哉,岡山天音,神野三鈴,永瀬正敏他
 
109シネマズ箕面にて、貯まったポイントを使って鑑賞しました。
 
原作者は川村元気。やり手のプロデューサーというイメージしかありません。
この人の手にかかればヒットまちがいなしでしょう。
 
川村元気が関わった作品をちょっと挙げてみましょうか。
『世界から猫が消えたなら』(2016)と『億男』(2018)の原作者であり、
『SUNNY 強い気持ち・強い愛』(2018)では企画とプロデュースを担当。
何よりもあの大ヒット作『君の名は。』(2016)のプロデューサーです。
さらに、“ドラえもん”シリーズには脚本を執筆した作品もある。
まったく、どんだけ金儲けるねんとやっかみたくもなる(笑)。
 
そんな彼がついに映画監督としてデビューを飾る。凄すぎるでしょう。
とても素直に称賛する気にはなれません。すんません。(^^;
 
音楽関連の会社に勤務する葛西泉(菅田将暉)。
同僚で妻の香織(長澤まさみ)は妊娠中で出産間近。もうすぐ親になる。
 
ピアノ教室を開く母親の百合子(原田美枝子)を訪ねると、どうも様子がおかしい。
息子に接する態度とは思えず、気味悪さを感じてその日はとっとと帰るが、
後日、百合子がアルツハイマー型認知症を発症していることがわかる。
 
百合子を引き取ってもよいという香織に断り、海辺の施設に入居させる。
泉に会うたびに「半分の花火が見たいの」と口走る百合子。
その意味がわからずに戸惑う泉だったが……。
 
いろいろとお金をつぎ込んで映画を製作できる身分でしょうに、
主な役者は菅田将暉と原田美枝子、長澤まさみ、そして永瀬正敏くらいです。
ほかには泉の上司役の北村有起哉、その上司とデキているという噂の社員に河合優実
泉の同僚に岡山天音、百合子の主治医に長塚圭史、産婦人科医に板谷由夏
これらの人はみんなほんとにちょっと出ているだけ。横顔程度の人もいる。
百合子の旧友役で出演している神野三鈴ぐらいでしょうか、ちゃんと顔が写るのは。
 
泉と百合子の間には過去の出来事が原因で溝があります。
その出来事とは、百合子が泉を置き去りにして男のもとへ走ったこと。
相手の男である浅葉を演じているのが永瀬正敏です。
 
ネタバレになりますが、浅葉は百合子のピアノ教室の生徒で既婚者。
神戸方面に単身赴任になった折に、百合子を連れて行って一緒に暮らします。
それまでの百合子はネグレクト気味でもないし、良い母親。
なのに泉を誰に預けることもなく、突然出て行ってしまう。その間1年。
 
子どもとして許せますか。いきなり女になった母親のことを。
そんなときもあると共感できるかどうか。
 
若かりし頃の百合子も原田美枝子が演じていて、
老けメイクに頼るよりはいいような気もするけれど、とにかく化粧が濃い。
そりゃ美しいですよ。化粧が濃かろうが薄かろうが原田美枝子は綺麗です。
でもその濃い化粧に目が行くと、うーん、きついなぁと思ってしまう(笑)。
 
阪神・淡路大震災のことも絡められていて、震災をきっかけに百合子は泉のもとへ戻った模様。
本や映画で震災を絡められると少し冷めた目で見てしまいます。
 
忘れているのは母親のほうだと思っていたら、自分だって大事なことを忘れていた。
そういうことなのかもしれませんが、どうも偽善臭を感じてあまり好きじゃない。
それもこれも、川村元気に対するやっかみかもしれませんけど。(^^;

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