『四月になれば彼女は』
監督:山田智和
出演:佐藤健,長澤まさみ,森七菜,仲野太賀,中島歩,河合優実,ともさかりえ,竹野内豊他
車椅子で病室に入り、母の姿を見るや目に涙をいっぱい溜める父。
意識はちゃんとある母は「今日はもう駄目、死にそうやわ」と言っていました。
父は「俺より先に死んじゃダメだ」と言ったあと、母と握手。
それ以上言葉が出てこなくて、母に会えて気が済んだ父と共に介護タクシーに乗車して老健に帰る。
私は再び実家に戻って、あれこれ片付けた後、イオンシネマ茨木へ。
一緒に式場を見に行くなど、結婚式に向けて滞りなく進んでいたはずだったが、
実は長らくセックスレスのふたりは寝室も別。
4月1日は弥生の誕生日。たまたま起きていたふたりは午前0時を一緒に迎える。
夜は思い出のレストランで食事をする約束をして就寝。
朝目覚めると、弥生がいなくなっていた。電話をかけてもLINEを送っても応答なし。
何が原因で、何を思って弥生が姿を消したのか、俊にはまったくわからない。
ふと、俊の学生時代の恋人だった伊予田春(森七菜)から来た手紙を弥生に見せたときのことを思い出し……。
結論から言って、私の心に響いたのは、ラストシーンとエンディング曲だけ。
そもそも予告編を観たときからキャストに違和感ありありでした。
俊役の佐藤健は35歳。その今カノ弥生役の長澤まさみは36歳。これはいいとして。
俊の元カノ春役の森七菜は22歳なんですもの。
俊と春が大学生の恋人同士で、その恋愛を俊は引きずりまくっている設定。
それだけ年齢差がある役者を同世代として起用する理由は何ですか。
事務所の忖度があったのかと訝ってしまうほど。(^^;
また、原作には出てこない人物として、春の父親役に竹野内豊を起用。
好きですよ、竹野内豊。でもこの役は要らないと思う。何のためかさっぱりわからん。
10年ぶりに元カレに旅先から手紙を送ってくる女性。
その女性からの手紙を読みふける今カノ。
死を前にした春が(ネタバレ御免)俊の幸せを望んだゆえのことだったのは美談だし、
最後の手紙はそれなりにグッと来るものはあるけれど、なんだかなぁ。
とにかくこのキャストが私には受け入れられないせいで、冷めてしまいました。
世間では大人気の藤井風ですが、私は最初にラジオで耳にした曲の歌詞「青春はドドメ色」にドン引きして、
藤井風にはまったく興味を持てずにいました。でもこれはめちゃくちゃ良かった。
それだけで良しとします。