『ひろしま 石内都・遺されたものたち』
監督:リンダ・ホーグランド
出演:石内都他
水曜日、節電のために職場のエアコンが全台停止に。
エアコンだけでなく全館停電であっても出勤した年もあるのですが、
その暑さでみんなヨレヨレでろでろ状態に。
今年はどうなるんだろうと思っていたら、
結局有休を使って全員休みたまえ、っちゅうことになりました。
せっかくのレディースデーなので、もちろん映画に。
計画を練りに練り、5本ハシゴできそうな気配。
本作はその1本目、梅田ガーデンシネマにて。今日が上映最終日です。
カナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)人類学博物館にて、
2011年10月から2012年2月にかけて開催された写真展。
広島の被爆をテーマにしたもので、撮影者は女性写真家の石内都さん。
彼女が2007年から毎年広島を訪れて撮影した写真が展示されたそうです。
本作はその撮影シーンと写真展の様子を収めたドキュメンタリー。
リンダ・ホーグランド監督は、アメリカ人の宣教師の娘として京都に生まれ、
小中学校と山口、愛媛の学校へかよった過去があります。
それにしたって監督はアメリカ人、どうしてカナダで写真展をするのかと思ったら、
カナダの先住民が所有していたウランが原爆に使用されていたとのこと。
自分たちのウランがそんなものに使用されたと知って心を痛め、
のちに彼らは日本に対して詫びたそうです。
カナダが国家として詫びたわけではなく、先住民の彼らのみが自らの意志で謝罪したとのことでした。
写真に撮られた数々の遺品に胸が痛みます。
おおっぴらにおしゃれすることは憚られた時代、
質素な上着の下にこっそり着ていたワンピースやブラウス。
それがずたずたに引き裂かれ、黒く焦げ落ち、
着ていた本人の姿はなく、橋の欄干や河原に残っていたそうです。
背広や眼鏡、七五三にでも着るはずだったかのような可愛い着物。
持ち主のいなくなった人形たち。
カナダ在住の日系人や、日本人の妻を失った軍人が静かに語る当時の様子。
先住民のウランのくだりには、欲に目がくらんだ人々が銀をあさる『ローン・レンジャー』を思い出し、
核兵器の話では東野圭吾の“ガリレオ”シリーズが頭をよぎります。
戦争のドキュメンタリーを観て娯楽映画を思い出すなんてと言われそうですが、
「科学自体に善悪はない、使う人次第」、それが頭から離れません。
監督:リンダ・ホーグランド
出演:石内都他
水曜日、節電のために職場のエアコンが全台停止に。
エアコンだけでなく全館停電であっても出勤した年もあるのですが、
その暑さでみんなヨレヨレでろでろ状態に。
今年はどうなるんだろうと思っていたら、
結局有休を使って全員休みたまえ、っちゅうことになりました。
せっかくのレディースデーなので、もちろん映画に。
計画を練りに練り、5本ハシゴできそうな気配。
本作はその1本目、梅田ガーデンシネマにて。今日が上映最終日です。
カナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学(UBC)人類学博物館にて、
2011年10月から2012年2月にかけて開催された写真展。
広島の被爆をテーマにしたもので、撮影者は女性写真家の石内都さん。
彼女が2007年から毎年広島を訪れて撮影した写真が展示されたそうです。
本作はその撮影シーンと写真展の様子を収めたドキュメンタリー。
リンダ・ホーグランド監督は、アメリカ人の宣教師の娘として京都に生まれ、
小中学校と山口、愛媛の学校へかよった過去があります。
それにしたって監督はアメリカ人、どうしてカナダで写真展をするのかと思ったら、
カナダの先住民が所有していたウランが原爆に使用されていたとのこと。
自分たちのウランがそんなものに使用されたと知って心を痛め、
のちに彼らは日本に対して詫びたそうです。
カナダが国家として詫びたわけではなく、先住民の彼らのみが自らの意志で謝罪したとのことでした。
写真に撮られた数々の遺品に胸が痛みます。
おおっぴらにおしゃれすることは憚られた時代、
質素な上着の下にこっそり着ていたワンピースやブラウス。
それがずたずたに引き裂かれ、黒く焦げ落ち、
着ていた本人の姿はなく、橋の欄干や河原に残っていたそうです。
背広や眼鏡、七五三にでも着るはずだったかのような可愛い着物。
持ち主のいなくなった人形たち。
カナダ在住の日系人や、日本人の妻を失った軍人が静かに語る当時の様子。
先住民のウランのくだりには、欲に目がくらんだ人々が銀をあさる『ローン・レンジャー』を思い出し、
核兵器の話では東野圭吾の“ガリレオ”シリーズが頭をよぎります。
戦争のドキュメンタリーを観て娯楽映画を思い出すなんてと言われそうですが、
「科学自体に善悪はない、使う人次第」、それが頭から離れません。