『いますぐ抱きしめたい』(原題:旺角卡門)
監督:ウォン・カーウァイ
出演:アンディ・ラウ,マギー・チャン,ジャッキー・チュン,アレックス・マン他
5本ハシゴの3本目。
4Kレストア版を上映している劇場がありますが、シネ・リーブル梅田では2K版の上映です。
1988年の作品で、脚本家だったウォン・カーウァイの監督デビュー作。
香港のアカデミー賞と称される香港電影金像奨では1989年に9部門でノミネートされています。
俳優の名前がそのまま役名になっているんですね。
香港・九龍でヤクザな暮らしを送るアンディ。
ある日、ランタオ島の伯母から電話があり、自分の娘をしばらく泊めてやってほしいと言われる。
肺病の疑いがある娘マギーが病院で検査を受けるらしく、病院通いにはアンディ宅が便利なのだと。
いとこの存在すら知らなかったアンディだが、やってきたマギーは同世代。
ガラの悪いアンディを見て少し怯えた様子ではあるものの、何も問題なし。
一匹狼と言ってもいいアンディにはひとりだけ弟分がいる。
しかしその弟分ジャッキーは勢いだけのどうしようもない奴で、アンディを煩わせる。
どこかで喧嘩したり、返せもしない金をどこかで借りてきたり。
ジャッキーの尻を拭うたびに危ない目に遭うアンディ。
たびたび傷だらけになって帰宅するアンディを放っておけないマギー。
肺には異常がないことがわかり、ランタオ島へ戻ってゆくが、
マギーのことが気になって仕方ないアンディはランタオ島へと向かい……。
ものすごく時代を感じます。髪型、化粧、音楽、何もかも。壁ドンも数回出てくる(笑)。
内容は当時としてもありきたりだったかと思いますが、いろいろスタイリッシュに映ったようで。
『トップガン』(1986)の挿入歌、ベルリンの“Take My Breath Away”がかかったときは苦笑。
しかも途中でストップしてここぞというときにその続きがかかる。
なんというのか、観ていて恥ずかしくなるぐらいだったのですけれど。
1980年代後半って日本もこんなだったかなぁと懐かしく思う。
ところで、ジャッキー・チュンのことはあまり知らないなぁと思っていたら、
彼はもともと「歌神」と呼ばれていたところ、今は「捕神」と呼ばれているそうな。
還暦を過ぎても皆健在。嬉しいじゃないですか。