『ホワイト・ホット:アバクロンビー&フィッチの盛衰』(原題:White Hot: The Rise & Fall of Abercrombie & Fitch)
監督:アリソン・クレイマン
またまたNetflixオリジナル。アメリカのドキュメンタリー作品です。
“アバクロンビー&フィッチ”というファッションブランドがあることは知っていました。
もともとブランドに疎いうえ、どう見ても私には縁がないけれど、
最新作ということで目の前を往復されるとスルーせずにいられません。
しかも配信開始となったのは、阪神vsDeNAのカード初戦だった一昨日。
阪神が4点取って先制したのに、たちまち追いつかれました。
テレビ中継を観る気も失って(でもラジオ中継はつけたまま)、Netflixに逃避。
アバクロンビー&フィッチの本社はオハイオ州ニューオールバニ。
創業は1892年。ニューヨーク州にオープンした最初の店はスポーツショップでした。
老舗の名店であったことは間違いありません。
そんな名店が1988年に“リミテッド”(現“Lブランズ”)というブランドに買収され、
1990年代に入ってCEOにマイケル・ジェフリーズが就任すると方針転換。
20代前半の「イケてる人」をターゲットにします。
本作の前半は、こんなイケてるショップに就職した人たちが笑顔で話しています。
広告塔となるのは美男子で肉体も鍛えている若い男性モデルたち。
人材担当者が各地に赴き、イメージに合うイケメンをスカウトしてきたそうです。
ショッピングバッグは彼らの半裸写真が大きくプリントされたもの。
モデルの中にはアシュトン・カッチャーやチャニング・テイタム、
女性ではジェニファー・ローレンスもいました。
ところがある日、有色人種や非欧米人が突然解雇を通達される。
CEOのマイケル・ジェフリーズは自身が排他的な考えであることを隠そうともせず、
アバクロはいわゆる「人気者」にしか着てほしくないと言い放ちます。
ここから話は急展開。
解雇された元従業員たちや性被害に遭いかけたモデルたちが、
マイケル・ジェフリーズと写真家ブルース・ウェーバーを弾劾。
ウェーバーは“カルバン・クライン”の下着広告で有名になったカメラマンです。
確かに、すべての年齢層や体型の人をターゲットにするのは難しいと思います。
でもこの言い草は人として誤っている。
美しい人にしか着てほしくないというジェフリーズに対して、
「自分の顔を見てから言え」みたいなことを言っている人がいて笑った。
ジェフリーズは整形しまくったようで、どう見ても変な顔なんだもの。
おまえが言うなっちゅう感じですよねぇ。
日本ではこれほどまでにはニュースにならなかったと思うのですが、
アバクロってまだあるんですよね?
客はこういうブランドだということを知って着ている?