マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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箸中国津神社二日正言祭

2007年02月10日 08時37分59秒 | 桜井市へ
三輪山の麓の箸中辺りは3世紀中頃の築造とする伝箸墓古墳をはじめとする古墳が点在している。

2000年4月、現地説明会で類例のない「石囲い木槨」が発掘されたとして話題を集めたホケノ山古墳。

初夏を思わせる気温の中で長い待ち行列。

当時小学生だった次男を連れて説明会に行ったことを鮮明に覚えている。

現在、綺麗に公園整備されているホケノ山古墳の傍らに国津神社が鎮座する。

正月の二日、早朝から氏子総代が同神社に集まってくる。

この日は二日正言(ふつかしょうごん)と呼ばれる祭事で昨年に箸中地区で生まれた子どもを祝う日。

社務所では新聞紙を広げ、古くから使われている二日正言講牛玉国津社傳御印とご朱印にバレン、スミ、ハケを用意。牛玉印をハケで墨塗りし半紙にあててバレンで丁寧に押していきます。

中央上にはご朱印を力強く押印します。

牛玉札書が次々と擦りあがると二つ折りにして先を割った竹に挿します。

できあがった牛玉札は22軒に配られ5月連休ころの田植えの際に水口祭で供えられます。

昔はイナゴが入ってこんようにと田の四方に白い布幟を立てて祈祷したといいます。

さて、二日正言祭は生まれた子どもの額にご朱印を押すことで健康で健やかに育つという意味があるのですが、過去7年間一人の誕生も迎えていないし今後も見込みがないとおっしゃる老衆。

地区の将来を担う主役の誕生を待ち焦がれています。

(H19. 1. 2 Kiss Digtal N撮影)