マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
すべての写真、文は著作権がありますので無断転載はお断りします。

菅生大垣内の行事

2010年09月09日 08時16分47秒 | 山添村へ
1月7日は山の神。

早朝にやってくる。

大垣内の山の神はあの山の中だという。

そこには山の神の磐がある。

キンダマと呼ばれる藁。

家人の男の数だけ作られてカギの木にぶら下げる。

たしかヒノキだったと思うがそこで拝むのだと仰る。

山の神にはクラタテも建てる。

山の七つ道具であるカマやクワの用具を作って供えるそうだ。

注連縄は三筋縄で撚る。

4、5メートルほどの長さで「フクワラ」と呼ぶ。

また、メイトウマサムネ(名刀正宗だろうか)もあるという。

半紙を巻いて、「山の神さまお金がよく回るように」と5兆円、10兆円と毎年金額が上がっていく。

書くのは班長さんだ。

その日は七草がゆを炊く家もあるそうだ。

4月の中旬の日曜はオイナリサン。

名阪国道の下にオイナリサンがある。

ミヤマツツジが美しい場所だという。

昔はそこでマツタケが採れたそうだ。

行事は愛宕さんと同じで朝から清掃。

昼から酒飲み食事会にモチマキとなる。

雨が降ったら参籠所となる。

大垣内は伊勢講がある。

管生といえば無形民俗文化財に指定されている「おかげ踊り」がある。

4年ごとにおかげ踊りを踊って伊勢に参っていたが、太鼓打ちの男性が亡くなられて5年ほど前に止められた。

しかしながら、シメ太鼓は残っているので盆踊りのときに座敷太鼓が踊られている。

踊り子は女性たち。

浴衣か着物姿で夜遅くまで踊られる。

伊勢講の日はヤドでご馳走をよばれる。

「タラは正月、ブリは伊勢講」と言って名張まで大きなブリを買いに行く。

大皿に乗せたブリは見事だといい、「ブリは買うて、食べて、翌日はホネをしゃぶる」という。

ホネをしゃぶるのはそれほど美味い表現であって、実際はホネで出汁をとるということだと話す。

ちなみに3月の総会のときにも踊るらしい。

シナイ踊りのサンハライというそうだ。

盆はご先祖さんの送り日と迎え日がある。

「ホイホイ」というて、先祖さんを迎えに行く。

場所は決まっていて、そこでムギワラを燃やして線香に遷すそうだ。

10月10日は十二社神社の秋祭り

子供の泣き相撲がある。

赤子を抱えて上に上げる。

泣いたら負けだという。

興味が尽きない菅生大垣内の行事だ。

(H22. 7.25 EOS40D撮影)