マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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富士講の記憶

2010年09月06日 08時27分39秒 | 山添村へ
Iさんの旦那さんは冨士講だった。

富士さんに登ってお参りする。

旅立ちのときは広瀬橋に大勢が集まって見送ったそうだ。

ゴツゴツとした瘤状の錫杖。

数珠や白い装束や草鞋を入れた白い横鞄。

昭和初期に学童が学校に行くときに使っていた肩掛け鞄と同じような形態だそうだ。

それを肩に掛けて行った。

10日間ほど行ったきり。

その間、おばさん(おばあさんが訛った)はオコモリ(お籠もり)をしていた。

重箱にごっつぉを入れて西迎寺に行った。

無事に帰って来るよう祈っていたと話すIさん。

旦那さんは53歳で亡くなった。

今、生きていれば75歳になるという。

当時使っていた用具はない。

平成元年に、道ができたので住んでいた上から今の地に降りて新築した。

その際に捨ててしまったという。

(H22. 7.24 記)