早朝から高オカミ神社に集まってくる北白木の男性たち。
六人衆並びに氏子の人たちだ。
早速作業に取り掛かる。
できる人なら何を担っても良いと云って社務所の縁側辺りで工具を取り出す。
見本を参考に作っていく。
板編を切り取って作っていくのは数々の農具に山仕事の道具もある。
それらはミニチュア道具でクマデ、クワ、スキ、カマ、ナタ、オノ、ノコギリの七つ道具。
柄は竹を細く切ったものだ。
それらの道具に墨を塗る。
そうすれば道具らしくなったと話す人たち。
これら山の神の道具はもうひと組作って本社にも供える。
一方、社務所では二人の長老が本殿に供えるウルメイワシのメザシを細藁に一尾ずつ頭から通していく。
止めをいれて一本、一本の手作業。
12尾をそれぞれ2組作る一老と二老。
一老は太夫とも呼ばれる最長老。
縄を本殿と鳥居に渡してそこにメザシを括る。
名前もなく吊るした御供。
12尾の数は一年の月数と思われるが理由は判らない。
山の神に供える七つ道具を作っている間にもう一つ。
節目を端にした細い竹。
真ん中部分は削って曲げられるようにする。
これが難しいと、崩れないように二つ折りにして藁で括った。
山の神さんに供える御供に食べ物がある。
前日に当屋が搗いたカニノモチ。
セキハンのオニギリをと共に太い藁束に挿しこんだ。
内部は僅かばかりに見え隠れするお供えのモチとセキハン。
一方を縛ってぶら下げるようにする。
これをホデと呼んでいる。
そうこうしている間に本殿にお供えが置かれた。
膳に載せたのは二枚のカガミモチ。
その上にはカニノモチもある。
セキハンも添えてお供えをした。
神酒口を開けてお神酒も供える。
四社の末社には一枚のカニノモチを供える。
山の神さんに奉るものものが出来あがり、本社のお供えを済まして出かける山の神参り。
手伝いの二人は軽トラに載って山のほうへ向かっていく。
一般乗用車では到底行けない山の道。
急坂をぐいぐい登っていく。
山の神さんのご神木にぶら下げる御供。
昔からこの木にしているが木の名前は知らないという。
同一名称のホデの呼び名をもつ地域に吉野町小名の山の神がある。
ホウデンと呼ぶ地域では山添村菅生の後出垣内の山の神がある。
ホウダイと呼ぶのは山添村春日、切幡の山の神。ホウガンと呼ぶ地域に山添村菅生の峯出垣内の山の神がある。
山の神さんだけでなく奈良市水間町八幡神社の祭り宵宮ではホウダイだ。
室生下笠間の山の神ではこれをホウサンと呼んでいる。
山添村鵜山でもホウサンの呼び名がある。
いずれも同じような形をもつ藁苞である。
こうした呼び名を並べてみれば北白木や小名で呼んでいるホデはホウデン或いはホウダイが縮まったのであろう。
「ホウ」はおそらく「奉」の漢字があてられるのではないだろうか。
「デン」や「ダイ」は「殿」、「大」かも知れない。
峯出垣内の呼び名の「ホウガン」から推定するに男のシンボルそのものを呼ぶ地域名だと思えるのである。
山の神さんは女の神さん。
女性は入ることが許されない地。
女の神さんに「奉る」男の印であろう。
北白木に奉る山の神はヤマカミの地。
小字ではテンノウと呼ぶそうだ。
神社から軽トラックでも5分ほど要する山行きの道。
登りきった山頂は貝ケ平。
今でも埋もれていた古代の貝が出土するという。
その途中お堂があるそうだ。
ナンテンの枝葉を一枚添えた竹の神酒入れも木に吊るして手を合わせる。
ちなみに山の神道具は製作見本に使われたあとはどこへ残されるのか。
尋ねた結果は本社寄りの木の下。
カワラケとともに埋められている。
(H24.11.10 EOS40D撮影)
六人衆並びに氏子の人たちだ。
早速作業に取り掛かる。
できる人なら何を担っても良いと云って社務所の縁側辺りで工具を取り出す。
見本を参考に作っていく。
板編を切り取って作っていくのは数々の農具に山仕事の道具もある。
それらはミニチュア道具でクマデ、クワ、スキ、カマ、ナタ、オノ、ノコギリの七つ道具。
柄は竹を細く切ったものだ。
それらの道具に墨を塗る。
そうすれば道具らしくなったと話す人たち。
これら山の神の道具はもうひと組作って本社にも供える。
一方、社務所では二人の長老が本殿に供えるウルメイワシのメザシを細藁に一尾ずつ頭から通していく。
止めをいれて一本、一本の手作業。
12尾をそれぞれ2組作る一老と二老。
一老は太夫とも呼ばれる最長老。
縄を本殿と鳥居に渡してそこにメザシを括る。
名前もなく吊るした御供。
12尾の数は一年の月数と思われるが理由は判らない。
山の神に供える七つ道具を作っている間にもう一つ。
節目を端にした細い竹。
真ん中部分は削って曲げられるようにする。
これが難しいと、崩れないように二つ折りにして藁で括った。
山の神さんに供える御供に食べ物がある。
前日に当屋が搗いたカニノモチ。
セキハンのオニギリをと共に太い藁束に挿しこんだ。
内部は僅かばかりに見え隠れするお供えのモチとセキハン。
一方を縛ってぶら下げるようにする。
これをホデと呼んでいる。
そうこうしている間に本殿にお供えが置かれた。
膳に載せたのは二枚のカガミモチ。
その上にはカニノモチもある。
セキハンも添えてお供えをした。
神酒口を開けてお神酒も供える。
四社の末社には一枚のカニノモチを供える。
山の神さんに奉るものものが出来あがり、本社のお供えを済まして出かける山の神参り。
手伝いの二人は軽トラに載って山のほうへ向かっていく。
一般乗用車では到底行けない山の道。
急坂をぐいぐい登っていく。
山の神さんのご神木にぶら下げる御供。
昔からこの木にしているが木の名前は知らないという。
同一名称のホデの呼び名をもつ地域に吉野町小名の山の神がある。
ホウデンと呼ぶ地域では山添村菅生の後出垣内の山の神がある。
ホウダイと呼ぶのは山添村春日、切幡の山の神。ホウガンと呼ぶ地域に山添村菅生の峯出垣内の山の神がある。
山の神さんだけでなく奈良市水間町八幡神社の祭り宵宮ではホウダイだ。
室生下笠間の山の神ではこれをホウサンと呼んでいる。
山添村鵜山でもホウサンの呼び名がある。
いずれも同じような形をもつ藁苞である。
こうした呼び名を並べてみれば北白木や小名で呼んでいるホデはホウデン或いはホウダイが縮まったのであろう。
「ホウ」はおそらく「奉」の漢字があてられるのではないだろうか。
「デン」や「ダイ」は「殿」、「大」かも知れない。
峯出垣内の呼び名の「ホウガン」から推定するに男のシンボルそのものを呼ぶ地域名だと思えるのである。
山の神さんは女の神さん。
女性は入ることが許されない地。
女の神さんに「奉る」男の印であろう。
北白木に奉る山の神はヤマカミの地。
小字ではテンノウと呼ぶそうだ。
神社から軽トラックでも5分ほど要する山行きの道。
登りきった山頂は貝ケ平。
今でも埋もれていた古代の貝が出土するという。
その途中お堂があるそうだ。
ナンテンの枝葉を一枚添えた竹の神酒入れも木に吊るして手を合わせる。
ちなみに山の神道具は製作見本に使われたあとはどこへ残されるのか。
尋ねた結果は本社寄りの木の下。
カワラケとともに埋められている。
(H24.11.10 EOS40D撮影)