マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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JNP日本風景写真協会奈良第1支部第13回写真展in奈良市美術館

2016年04月03日 17時39分20秒 | しゃしん
この月、3度目の奈良イトーヨーカドー。

5階にある奈良市美術館に出向く。

5階にあん摩マッサージ機が設置されている。

10分間で100円。

これで肩こりが治ればと思っているが・・・。

第1支部の撮影地は45か所。

エントランスホール2枚を除いた展示作品数は56点。

会員独自の行先があるとみえる。

目的とする被写体は多様でもないが目的地が異なるのだ。

つまりは独善的な行動パターンがみられるし、バラエティに富んでいる。

北は北海道から南は鹿児島まで。

海外まででかけられたネパール・エベレストもあった。

県別でみれば北海道(1点)、秋田(3点)、福島(1点)、長野(15点)、山梨(2点)、静岡(1点)、富山(1点)、石川(1点)、岐阜(1点)、滋賀(1点)、京都(1点)、奈良(19点)、和歌山(1点)、岡山(1点)、鳥取(2点)、熊本(2点)、鹿児島(2点)だ。

近畿圏より東は26点(46%)、近畿は21点(38%)、西は7点(13%)。

第1支部の半数は北に向かい西は少ない。

ほとんどの人は車中泊もしながら撮影しているらしい。

Mさんはそれを避けるように西に向かうと話していた。

西なら新幹線など電車にレンタカーが格安。

個人や所属するクラブ団体で行くこともある。

交通事故に遭遇するケースも考えられ会員家族も不安。

安心してもらうよう電車・レンタカーにしているという。

県別でみれば奈良県が一番多い19点(34%)、次に多いのが長野県の15点(27%)である。

会員6割が占める目的地である。

奈良県の内訳は川上村の5点がトップで2番目は五條の3点。

他は1点ずつの十津川村、野迫川村、上北山村、天川村。

第2支部と同じように奥吉野狙いが多い。

その他、曽爾村、高取町、天理市、大和郡山市、平群町や奈良市内(2点)も1点ずつだ。

これも似たり寄ったりの傾向がみられる。

この月は和歌山第2支部の展示会も拝見した。

第1支部と同じような長野県辺りを目的地にする傾向がある。

だいたいが山岳地や山間部の景観をとらえた、よく見かける風景写真の様相である。

美しさを求めるのであろうJNP会員写真展は人や建物などの人工的な構造物の写し込みはしてはならないそうだ。

稀に人工物がある写真がある。

それは主役でもなく脇役でもない点景描写であれば問題ないそうだ。

富士山頂の美しさをとらえた写真がある。

山頂に建つ構造物はどけようがない。

それは構わないが、人物や構造物にあってはならないそうだ。

今回の展示のなかの2点には人物を描写した作品がある。

一つは凍った滝を登る人。

安全ロープまでならよかったのにと思った。

もう一つは雪山をバックにした茅葺民家。

色づくカキの木も添えているがどこかがおかしい。

茅葺民家には生活感がない大八車の車輪が二つある。

傍にはほっかむりを被った農婦と思える人が一輪車を押している。

服装は野良着でなく雨除け合羽だ。

若い婦人のように思える一枚の写真に生活感を感じない。

話しによれば観光的な名所であるらしい。

それなりの作りをしている景観だそうだ。

写真にタイトルが要る。

充てる漢字は自由だが何の意味もなさないタイトルもある。

状況は写真をみれば判る。

そのまま状況を表現したタイトルがあまりにも多いで幻滅する。

知人の会員は俳句の季語を頭の中に描いているという。

夕時の状況は刻々と変化する。

季節によって時間的な差がある。

季語が同じであっても描写する作品によっては違和感もあると話すからうかつにタイトル付けするのも難しいという。

フィルム作品は16点(29%)で7割がデジタルだ。

デジタルの勢いはますます広がっているが、色合いが不自然なものもみられる。

デジタルカメラから始められた人はそういう傾向にあるとTさんが話していた。

写真は写真展と何ら関わりのないモミモミチェア。

ゆっくり寛ぎたいものだ。

(H27. 5.30 SB932SH撮影)

第46回奈良県美術人協会展in奈良県文化会館

2016年04月03日 17時32分28秒 | しゃしん
写真家からこの日に案内状が届いた第46回奈良県美術人協会展。

場所は奈良県文化会館の展示室。

会場は写真だけでなく日本画、洋画、彫刻、工芸、書芸などの作品が展示されている。

はじめに拝見するのは写真展だ。

知り合いの写真家たちの作品に見惚れる。

明日香をとらえた朝夕の棚田や奥吉野と思える冬山の渓流に大峰修験者が駆け巡る奥駆けもあれば一目でその場が判る正暦寺の借景もある。

遙か遠くからとらえた三輪山に橿原市と思われる幅広い川。

これはモノクロであった。

どこか懐かしさを感じさせる作品は遠望に建築中のビルもある。

たぶんにイオンモールではないだろうか。

いちばん目に気になったのは山が写りこんだ写真だ。

よくよく見れば氷が空にある。

もしかとすれば逆さに撮ったものを逆さにして作品化したのでは・・・。

星をとらえた写真がある。

一般的には円心に描かれると思うのだがおよそ1/3が下へ回る星の光跡。

作者に聞いてみたくなったそれぞれの作品だ。

その部屋の反対側には工芸作品が並んでいた。

まるでエジプト色と思えた作品や文字では表せない表情をした人物もある。

工芸であるから陶芸ではないことはたしか。

材が何であるのか知りたくなる。

中央に展示されていたのが彫刻。

思わず「息子よ」と呼びたくなった作品名は「こうたろう」。

出品目録では「こうしろう」。

えらい違いだ。

4枚のピアノの鍵盤を縦に並べた作品は波を現していた。

タイトルを拝見して「えっ」と思うのだ。

写真から工芸、彫刻を拝見しているうちに作者が創造する思考がスゴイと思っていくのだ。

写真はすっかり熱を失い、関心の度合いは「美術品」に移っていた。

圧倒的な作品数で展示していたのは洋画だ。

見れば見るほどちんぷんかんぷん。

何を表現しているのかさっぱり判らない幾何学的な作品もあれば、どこかで見たような同じ作風の作品もある。

タイトルに番号が振られているから連作なのであろう。

なかでも夕景をバックに草むらをシルエットで描いた写真的な作品もある。

立ち止ってじっくり拝見した作品は絵馬を描いたものだ。

絵画であるが実写かと思える絵馬もある。

元興寺にこのような絵馬があったのか、それとも昔話に登場する「ガンゴジ」と呼ばれる鬼を想像力で描いたのか。

一度、元興寺に出かけて確かめたくなった。

あっと驚いたのは裸姿の老婆を描いた作品だ。

実にリアルな姿に圧倒される。

一枚の絵ではなく立体的な絵もある洋画は日本画よりも遙かに想像力を掻き立てる。

洋画はオモロ過ぎるのだ。

展示会場は無料であったが駐車場は有料。

拝観時間は15時45分から16時25分まで。

領収書は400円だった。

見る価値があった奈良県美術人協会展。

駐車料金の400円は安いものだ。

(H27. 5.20 SB932SH撮影)

JNP日本風景写真協会奈良第2支部第12回写真展in奈良市美術館

2016年04月03日 17時27分09秒 | しゃしん
写真展に出かける機会が増えつつある。

この日はJNP日本風景写真協会奈良第2支部の第12回写真展。

会場はイトーヨーカードー奈良店5階にある奈良市美術館。

受付をしていたら支部長を務めるYさんが案内してくださる。

お忙しいかただから次から次へと訪れる知人たちへの挨拶だけでも忙しい。

作品は50点。すべてが奈良の景観を表現した作品だ。

地域別に分類してみた作品数。

多い方から8点の上北山村・宇陀市。

次点は奈良市の7点(月ヶ瀬が4点・田原の里は1点・平城京が1点)だ。

3点は川上村・東吉野村・下市町の南部に東部の山添村がある。

2点は下北山村・十津川村の南部に曽爾村・桜井市・天理市の東部もあれば御所市も、である。

1点は天川村・吉野町・高取町に西南部の五條市であった。

そういえば一般的に人気がある明日香村は1点もない。

大まかな地域に纏めてみた。

奥吉野をはじめとする南部地域の総数は24点。

東部・東山中では22点。

両地域で大多数を示している。

霞む風景、静かな渓谷・渓流を美しくとらえた作品はそのような地域だ。

五條市・御所市では足しても3点。

極めて少ない。

第2支部の人たちは山間に美しさを求めているように思えた。

そういった撮影地は私も存じている。

たしかにいい景観であるが私は思う。

国中の里や村にも素晴らしい景観があることをご存じだろうか。

環濠集落の佇まいや広がる田園も奈良を代表する景観をもっている。

住んでいる地域の人の気がつかない景観を是非探してほしいと思うのである。

翌週には同じ階上で奈良第1支部の写真展もある。

見比べてみたいものだと思った。

ところで日本風景写真協会が出版する遺したい日本の風景写真集シリーズに『古民家』、『道』、『駅舎』、『海岸』、『橋』、『山村』、『学び舎』、『煉瓦造』、『歴史の街並』がある。

民俗の視点からみても興味をいだく日本全国の風景写真であるが、どちらかといえば風景に佇む有形文化財的な建築構造物が多いように感じる。

私が求める被写体は『生活感』だ。

人が『営む』様相は生活文化の発展とともに著しい変化が認められる。

日本の文化は多様性がある。

定番的な風景写真に魅力を感じる人は多いが、アイの日の『生活』も大切な風景があるのでは、と思っている。

多くの風景写真家は『人』を入れては作品にならぬという考えがあるらしい。

是非とも次のシリーズに『暮らし』や『生業』、『営み』なども考えていただけないかと思っている。

(H27. 5.19 SB932SH撮影)