TWO BY TWO / DAVE YOUNG
1 OP & D
2 Younger Than Springtime
3 N.P.S.
4 Smoke Gets in Your Eyes
5 Milestones
6 In a Sentimental Mood
7 Stablemates
8 Passion Flower
9 One by One
10 Hot House
Dave Young bass
Oscar Peterson piano 1,2
Ceder Walton piano 3,4
Tommy Flanagan piano 5,6
Jhon Hicks piano 7,8
Mulgrew Miller piano 9,10
ベーシストというのはとても地味な仕事を強いられているように感じるところがありますが、実際には一番基礎になる音を出しているんだぞという自信があるように感じます。だからそんなベースにピアノを色々変えてアルバムを作ろうとすることはよく解ります。その成功例がこのアルバムです。
最初の2曲がO・Peterson,その後2曲づつ、Ceder.Walton,Tommy Flanagan,
Jhon Hicks,Mulgrrew Millerと続きます。
デュオの最初は一番にふさわしい人、1995年の録音ですから、まだ音にもメロディに張りが有り、当たり前だけどうまくて、重量感がったっぷりです。
1曲目“OP & D”はピーターソンのオリジナル、オルステッド・ペデルセンとケニー・ドリューの事で、曲調がそれらしいので、良いと思うのでしょう。
Ceder Waltonはちょっと乾いた音とハーモニーで硬めな曲運びです。
3人目Tommy Flanagan、6曲目“In a Sentimental Mood ”はDaveの得意曲なのでしょうか、長いベースソロを弾いています。けれどもピアノになるとピアノのラインはFlanaganらしい、引き締まって音も美しい。
4人目のJohn Hicksは何度か来日もしていてアルバムも出ていますが、私との接点はほとんどないピアニスト、ちょっとダイナミックな感じの展開です。
5人目のMulgrew Millerはこのシリーズのタイトル”Two By Two”の元となる、ショーターの“One By One”を明るくアーシーに演奏して楽しい。ベースのウォーキングラインも快調で良い。
TWO BY TWO volume2 / DAVE YOUNG
1 Dolphin Dance
2 Blowin' the Blues Away
3 Make Me a Pallet on the Floor
4 Moment to Moment
5 Bass Blues
6 Self Portrait in Three Colors
7 One Finger Snap
8 Lover Man
9 Nascimento
10 Pendulum at Falcon's Lair
11 I'm All Smiles
12 Peaceful
DAVE YOUNG bass
Ellis Marsalis piano 1,2
Cyrus Chestnut Piano 3,4
Oliver Jones Piano 5,6
Kenny Barron Piano 7,8
Barry Harris Piano 9,10
Renee Rosnes Piano 11,12
このアルバム続編もありEllis Marsalis,Cyrus Chestnut,Olver Jones,Kenny Barron,Barry Harris,Renee Rosnesと続きます。ここまで相手をそろえたことがまず凄いと思います。演奏が悪くても、相手のせいみたいに思えてくるから得をします。ところがベーシストはずっと一緒なので、それほど変わらない分ピアニスト比較になってそれなりに面白い2枚です。
ベースは基本的にオーソドックス、リズムを基本にして、メロディアスにソロを採るところもあり低いところで弾くゆったりそたソロはいいのですが、ただ興に乗ってどんどん弾くと荒いところが少しでます。アメリカ大陸としては上手いと思います。
1人目Ellis Marsalis、“Dolphin Dance”のピアノとベースがゆったりして美しい。ピーターソンと甲乙つけがたい出だしです。2曲目もベースにとても合ってます。
Cyrus Chestnutは実はフレーズが少し軽いようで、あまり好みでは有りません。やはり軽くは感じますが“Moment to Moment”でベースソロは落ち着いた良い感じで、ピアノもマッチしています。
Oliver Jonesと言う人は知りません。カナダのピーターソン系のピアニストのようです。
Kenny Barronのところの“Lover Man”でのベースソロがとても良いので、バロンのピアノも少しかすみます。
Barry Harrisはベースラインにのって、バリー・ハリスの軽やかなピアノ、健在と思います。
Renee Rosnesは目立ったフレーズ展開もなく、このアルバムのなかでは普通の出来の方に感じます。
こうやって2枚のアルバムを2曲づつ聴いてきたら、おおこれは、100フィンガーズの上をいく、110フィンガーズじゃないか。
追記 記事の題でだぜいとっしてジェフ・ベック、モーツアルトを書きました。
次に桑田啓祐が歌唱法の真似をしているのは前川ひろしだ、といったのを見て
“クールファイブだぜい”というのを考えましたが一線で踏みこたえました。好きなんですが。ちょっと変わりましたが、今度の題だぜいにしました。