JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

最終弁護  スコット・プラット / 田村義進 訳

2010-01-04 21:36:02 | 
お正月もあっという間に終わり、仕事始めの今日は、大きな声で言えませんが、エンジンかかりません。帰って撮った写真をみたら2日の日に子供2人をつれ挨拶にいった母親のところで撮った写真がありました。
母の住むその建物の廊下には、季節にあわせた飾りつけがあって、いつも楽しませてもらってます。いくつかとってUPしていましたが、今回はもちろんお正月、済んでしまったのに、まだ気分が抜けない人の為にUPです。



年末に借りた本を読み終わりました。



語り口、翻訳も軽妙で、これはとても読みやすい滑り出し。

実際に弁護士経験もある著者が、その家族関係も映してリーガル・サスペンスでデヴューだそうです。
寄付のお金でストリップ・クラブで酒を飲むような伝道師が陰部を切られ死体で発見される。
捕まったのはそのクラブの美しいウェートレス、エンジェル。
弁護を引き受けた主人公ディラードは彼女が無実だと確信します。
いくつもの無罪を獲得する辣腕弁護士でありながら、現実の依頼人の欺瞞に嫌気がさしていたディラードはやっと無実の人間の弁護が出来るのです。
姉との幼い頃のトラウマを縦軸に展開するストーリー、しかしあまりに安易な逮捕はちょっと信じられません。
日本ではありえないでしょうが、選挙、出世を見越した判事、検事、保安官の思惑で進む世界、この作家が実際の弁護で味わった苦い思い出、判決と正義との大きな落差がこの小説のベースになるのでしょう。
小説の中で、非合法でありながら与えられる正義、ちょっとそれも上手くいきすぎなところがありますが、この作家まじめな人で、そう書かずにはいられないと感じます。
これまでの小説では、無罪の人の弁護ほど怖いものはないというのが定説でしたが、無罪の人の弁護を望みとなりました。(無罪の人かどうかは疑問です。)
うんざりした弁護士をやめ、検事として登場する第2作も出来ているようですが、果たしてそれを拾に行くかは微妙です。

コメント
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