JAZZ最中

考えてみればJAZZばかり聞いてきた。いまもJAZZ最中。

湖底の家 スチュアート・ウッズ  矢野浩三郎 訳

2010-01-25 22:20:34 | 


図書館で読む本をさがしますが、これが読みたいと思う本以外、重たいのはいやですし、文庫を借りるようにします。アの行から探し始めて、でも実際ほとんど知識がないので、Zまでなかなか決まりません。
この本は、幾度か、いいかも知れないと思って手に取ったもので、今回借りてみました。
何度も手に取るのは、この表紙、デザインされた絵がとても気に入っているのです。

新聞社記者に疲れたハウエルが不本意なゴースト・ライターの仕事をするため過ごそうとする義兄のコテージがある湖畔は開発のなぞめいたいきさつがあり、そのコテージで不思議なことが起こり始めます。
この郡の保安官を暴こうとする女性記者が登場し、その不正と幻想が入り乱れて、かなり気持ちよく読み進めたれます。
幻影的な出来事が塩梅良く配置され、だんだんと現実の問題も進んで、最後の方まで緊張間が続き、色模様ももりこんで、尚且つ翻訳も読みやすい。

実はあと50ページを残すところですが、今年のところではこれが一番いいペースで読めてます。
終盤に差し掛かって、あらゃ、何で殺してしまうのと思ったり、アクション映画みたいになってちょっと乱暴かなと思う出来事がつづき、最後どのように展開するのでしょう。
これから読みます。

常識を超える相関関係は結果的にだまされたところもありますが、話は主人公2人が随分得します。保安官が結局なんで悪事に走っていたのか良く解りませんでした。
ただ途中の文の勢いは素晴らしいし、気持ちよく読み進んで、その点今年一番でした。

ではちょっと抜粋

「湖底の家」 スチャート・ウッズ 矢野浩三郎 訳

ハウエルは鍵盤のまえに座って、〈ラッシュ・ライフ〉の数小節をひいた。「デユーク・エリントンが好きかい?」
「ええ、もちろん」相手はこたえた。「けど、今のはビリー・ストレイホーンの曲ですよ。エリントンとストレイホーンはよく似ているけど、おたがいが相手がやらなかった部分を補い合っている感じだな。」


コメント
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