本 堂
仁 王 門
このお寺から足を茨城に伸ばす。土浦市小野まで少し迷ってたどり着いたこのお寺、かなりうらぶれた様子。説明板によると推古天皇15年(706年)にこの寺の背後の竜ヶ峰に創建され、大同年間(806年~810年)徳一上人により古観音(ふるかんのん)に移されたという。
七堂伽藍を備えた大きなお寺は、天正年間(1573~1592)小田氏、佐竹氏の兵火により消失し、江戸時代に現在地へ再建されたと伝えられるが、昭和44年(1969)本堂、昭和48年(1973)仮堂が火災にあい、現在の本堂は、昭和52年(1977)に再建された。江戸時代に建てられた山門が、昔日の面影を残している。
本尊が千手千眼観音で、これといった文化財がない。そのせいか整備がままならないようだ。小さな駐車場でサンドイッチの昼食を摂っていると、横に停まった車から若い二人連れが降りてきた。観音様は安産の神様でもあるので、なにか願い事にやってきたのだろう。駐車場の向かいの白い梅の花が冷たい風に揺れていた。