今年最初の30度を越える暑さになった21日、秩父三十四箇所霊場めぐりに出かけた。国道299号線から秩父地方に入ったので、番号順と言うわけに行かない。8番西善寺(さいぜんじ)がまず初め。秩父市は秩父札所めぐりに力を入れているのか、標識が完備されている。細い道を進んで駐車場に着くと先客の車が停めてあった。こちらは三人のグループ。 門の入口に「当山は霊場につき、物見遊山の者、酒気帯びの者境内に入ることを禁ず」という恫喝の標識に少し脅える。わたしは紛れもなく、物見遊山の者だからだ。しかし、入る。
このお寺は、文暦元年(1234年)開創といわれる。本尊は十一面観世音菩薩で、ほかに阿弥陀三尊が祀られている。欄間には彫刻の模様がたくさんあったので、掃除をしていたおばさんに聞くと奥に聞きに行ってくれた。返事は「分からない」だった。分からなくても当たり前だが、私が物見遊山者と見破られて適当にあしらわれたのかとも思った。私のひが目か。ここには埼玉県指定の天然記念物樹齢およそ560年、幹周り2,9メートル、樹高9メートルの「コミネモミジ」がある。新緑の葉っぱを大きく広げていた。駐車場からは、夏のような強い日差しに霞む武甲山の姿が眺められた。

本 堂

欄間の彫刻

コミネモミジ

武甲山を望む
次に訪れたのは、六番札所卜雲寺。ここも細い坂道を登っていく。ここはちょっとした高台に位置する。本尊は、聖観世音菩薩。天明元年(1781年)作の「本尊並開基之縁起」によると、行基菩薩の作といわれている。

この細い道を通る


本 堂