“もう終わりだと思っているのね。
でも本当は始まったばかり
あなたの人生はここから広がる
ほら、目の前に
人生は曲がり道がいっぱいの物語
大切なのはそこから学ぶこと
私たちはみんな未完成の歌
最高のときは、まだこれから”
この映画のテーマ曲「Unfinished Songs」をセリーヌ・ディオンが歌う。
人は失意のドン底で何かを学ぶのだろう。日本語の人という字。人は支えあって生きている。家族でも他人でも区別はない。それをロックンロールのリズムに乗って、頑固親父が「Goodnight Angel」を歌うまでになった。
頑固親父を演じて面白いテレンス・スタンプ(アーサー)。ガンの再発で他界するヴァネッサ・レッドグレーヴ(マリオン)。高齢者の合唱団「年金ズ」で生き生きとしていたマリオンのいない生活に戸惑うアーサー。家族を描いて湿っぽくならないところは好感が持てる。
オープニングでいきなりチャーリー・リッチの「The Most Beautiful Girl」が流れて気分的に嬉しくなる。
世界一美しい女の子に会わなかったかい?
もし、会ったなら彼女は泣いていたかい?
もしも僕から去った女の子に会ったなら伝えておくれ“悪かった”
“僕には君が必要なんだ”
彼女に伝えておくれ“愛している”と
「年金ズ」は「セックスの話をしよう」という過激な曲でやんやの喝采を浴び、ヴァネッサ・レッドフレーヴの「True Colours」でしんみり。最後のテレンス・スタンプの「Goodnight Angel」でしめる。
全体にイギリスの庶民の生活が垣間見える。マリオンがガン再発で入院したときは、日本でいう大部屋で薄いカーテンで仕切られてあり、日本の病院と全く同じだった。変なところで再発見した気分になった。久しぶりに涙腺がゆるんだ。イギリス映画、劇場公開2013年6月
さて、チャーリー・リッチの「The Most Beautiful Girl」とセリーヌ・ディオンの「Unfinished Songs」をどうぞ!
Charlie Rich - The Most Beautiful Girl In The world
Celine Dion - Unfinished Songs (Lyric Video) - HQ Full Studio Version 2013
監督
ポール・アンドリュー・ウィリアムズ1973年イギリス、ポーツマス生まれ。
キャスト
テレンス・スタンプ1938年7月ロンドン生まれ。50年以上のキャリアがある。
ヴァネッサ・レッドグレーヴ1937年1月ロンドン生まれ。’77「ジュリア」でアカデミー助演女優賞を受賞。
ジェマー・アータートン1986年2月イギリス、ケント州生まれ。
クリストファー・エクルストン1964年2月イギリス、マンチェスター・サルファード生まれ。