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三大マフィア映画という……「黒の魂’14」劇場未公開 2015年イタリア映画祭で上映。

2016-05-14 16:32:51 | 映画

                
 アマゾンのDVDキャッチコピーには「誰よりも平和を欲し、誰よりも非情を貫く。2015年イタリア・アカデミー賞(ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞)で作品賞・監督賞・脚本賞他最多9部門受賞! 醍1回ヴェネチア国際映画祭でパジネッティ賞他4賞受賞! 他を寄せつけぬ圧倒的な評価を得た、2014年のNO.1イタリア映画!
 3大マフィア、コルシカの「コーザ・ノストラ」を描いた『ゴッドファーザー』、ナポリの「カモッラ」を描いた『ゴモラ』、そして最も勢いのあるカラブリアの「ンドランゲタ」を描いたのが本作『黒の魂』! 2015年イタリア映画祭上映作品」とある。言ってはなんだが、「ゴッドファーザー」と同列に扱うのもおこがましい気がするが。

 南イタリア、貧しいカリブリア州の寒村で生まれ育った3兄弟。長男ルチャーノ(ファブリッツオ・フェラカーネ)。次男ロッコ(ペビーノ・マッツオッタ)、三男ルイジ(マルコ・レオナルディ)がいる。三男ルイジと次男ロッコはドラッグのディーラーで稼ぎ、その稼ぎを運用して贅沢な暮らしをしている。、長男のルチャーノだけは争いを嫌い、ヤギを育てて平穏な生活を送っている。

 この家系には、消し去れない過去の記憶があった。ルチャーノは新聞の切抜きを保管している。それには、アスプロモンテで羊飼い殺害。身代金の争いとある。その事件を目撃したのは、当時12歳のルイジだった。バスティアーノ祖父が田舎道で犬のように殺されたといまでも怨念は消えない。

 その祖父とルイジが一緒に写っている一枚の写真がルチャーノの家に飾ってある。祖父を殺したのはドン・ペッパのファミリーだったが、何の罪にも問われていない。そしてルチャーノの息子レオが敵対するフェラーロと揉めた腹いせに、店の窓ガラスを銃撃するという事件を起こす。典型的なやくざ映画。

 これが発端となって、ルイジが殺され、その葬儀の夜、敵対するファミリーのドン・ペッパの暗殺を謀った息子レオが親友の男に裏切られ殺される。

 男泣きするルチャーノ。血を血で洗う争いを止めるには……その決断は凄惨なものだった。家族へも累いが及ぶのを断ち切るには過去を清算するしかない。弟ルイジと息子レオを失ったルチャーノが、燃え盛る炎の中に祖父とルイジの写っている写真と新聞の切り抜きを投げ入れた。そして次男ロッコを撃ち殺し、手下もあの世へ送った。

 「ゴッドファーザー」ほどのスケールはないが、小さく纏まり、やくざ映画と一言で片付けるには惜しい気がする。悲歌ともいえる雰囲気の余情を残しているから。

          
          
          
          
          
 
          

監督
フランチェスコ・ムンズイ1969年ローマ生まれ。

キャスト
マルコ・レオナルディ1971年11月オーストラリア生まれ。
ペビーノ・マッツオッタ1991年5月イタリア、ドマニコ生まれ。
ファブリッツオ出自不詳。

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