ちょっと気が早いと言われるかもしれない。それはベーブ・ルースの記録1918年投手で13勝7敗、打者で11本塁打がいまだに破られていない。破られていないのは、そういう投打に抜群の能力を兼ね備えた選手がいなかったからか、あるいはそういう選手がいても投手か打者の二者択一をせまられたからとも言える。
ところが100年後の現在大谷翔平という希有な人物が現れた。彼は開幕後10日ほどで2勝0敗、本塁打3本という劇的なデビューを飾っている。この調子がずっと続くとは思えないが、まだ始まったばかり13勝11本塁打に手が届く気がする。「同一年度の10勝10本塁打」は確実だろう。
むしろ「同一年度20勝20本塁打」が視野に入る。ネットでの大谷選手関連のニュースに多くの書き込みがあるが、共通するのが「怪我」の心配。これは最大の敵だし、もう一つ「女」にも気をつけないと。みんながみんな大谷選手を好意的に受け止めるとは限らない。どこかのメディアあるいはチームが魅力的なスパイを送り込むかもしれない。超ベテランのソーシア監督だから、その辺はぬかりなく目を配ってくれることだろう。
MLB最大の選手で功労者のベーブ・ルースは、1948年8月16日53歳の生涯を閉じた。ルースの眠る墓地には今も献花が絶えないと言われる。ルースの野球人生22年のうち投手生活は10年だった。94勝46敗、防御率2.28 被本塁打10本。打者としては、本塁打714本、打点2217、打率.342。伝説のベーブ・ルースの記録の一部を超える可能性がある大谷翔平が、新しいページを書き加えるのか大いなる関心事ではある。
それにひしひしと感じるのは、王・長島を擁して川上監督のもと9連覇を果たした読売ジャイアンツ、大リーグ挑戦の先達となった野茂英雄、そして大谷翔平。この人たちの活躍を目の当たりにできる時代を生きていることが、偶然とは言いながら幸せな気分になることも確かだ。