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愛は国さえ裏切るほどの熱情が沸騰する「マリアンヌ」2016年制作 劇場公開2017年2月

2017-06-26 16:11:22 | 映画

              
 1942年 フランス領モロッコの砂漠に落下傘で降り立った男マックス・ヴァタン(ブラッド・ビット)がいた。マックスは英国SOE(特殊作戦執行部)の命でこれからカサブランカのドイツ大使館員マリアンヌ・ボーセジュール(マリオン・コティヤール)と会うことになっている。しかも初対面ときた。

 砂漠の道のかなたに一台の車。マックスは用心深く拳銃の銃把に手をかけて待ち受ける。それは迎えの車だった。運転手が言う。「あなたの妻は紫色のドレス、目印はハチドリ」

 マックスは豪華なシャンデリアの輝くサロンに入りマリアンヌを探す。まさに目印どおりの美人マリアンヌが目ざとく見つけてマックスの腕に飛び込んできた。パリから突然やってきた夫としてマリアンヌは周囲に紹介する。偽の夫婦が受けている蜜命は、ドイツ大使の暗殺だった。

 暗殺は成功して二人はロンドンへ。異質のめぐり合いから惹かれ合った二人は結婚した。ある日、マックスはスパイとレジスタンスを監視しているVセクションから呼び出しを受ける。そして告げられたのが「マリアンヌはスパイだ。ブルーダイ(青色色素検査)で確かめる」このブルーダイというのは、マックスが受けた偽の情報をマリアンヌがドイツ側に送信するかしないかを確かめる手法のこと。このあたりからラヴ・ストーリーが、俄然ミステリー色を帯びる。

 信じられないマックスは真相に迫る。しかし、スパイであることを認めるマリアンヌ。アナという娘までもうけた二人の運命は、マリアンヌ殺害の命を受けているマックスにとっては耐えがたい試練だった。戦争は純粋な愛さえも破壊する。

 マックスの決断は、国を裏切って国外脱出だった。雨の軍用飛行場、プロペラ機のエンジンがなかなか繋らない。異変に気づいたマックスの上司フランク(ジャレッド・ハリス)がやってきた。「マックス、やめろ。義務を果たせ!」 マリアンヌも気配を感じ車のグローブ・ボックスに納めてあるマックスの拳銃を取り出し外に出る。
「マックス 愛しているわ 娘を頼むわ」と言って振り向きながら銃口を顎に下にあてがい引き金を引いた。

 戦争がなければめぐり合わなかった二人だが、戦争のために会いそして愛し合い、そして戦争のために引き離される運命に翻弄されたラブ・ロマンス。50歳を過ぎても瑞々しいラブ・ロマンスを演じられるブラッド・ビット。角度のよって物凄くキレイなマリオン・コティヤール。

 ただ、マックスからの視点で語られており、やや単調かなという印象は拭えない。マリアンヌの視点があればふくらみがあっていい味付けになったかもしれない。
 

 

監督
ロバート・ゼメキス1952年5月イリノイ州シカゴ生まれ。1994年「フォレスト・ガンプ/一期一会」でアカデミー賞監督賞受賞。

キャスト
ブラッド・ビット1963年12月オクラホマ州生まれ。2011年「マネー・ボール」でアカデミー賞主演男優賞ノミネート。
マリオン・コティヤール1975年9月フランス、パリ生まれ。2007年「エディット・ピアフ~愛の賛歌」でアカデミー賞主演女優賞受賞。
ジャレッド・ハリス1961年8月イギリス、ロンドン生まれ。

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