おなじみのイーサン・ハント役トム・クルーズも52歳。それでも20歳は若いと思わせる動き。しかし、さすがにアップでの顔はそれ相当の風貌ではある。それにこの映画、中国のインターネット大手のアリババも共同制作しているようだ。「ALIBABA PICTURES阿里巴巴」これが早々と出る。
資金も出しているせいか、チョイ役の中国人女優やオペラの舞台をプッチーニの「トゥランドット」カラフ王子と中国の王女の物語で舞台装置は中国風。その第3幕で歌われる曲「誰も寝てはならぬ」を背景にイーサンが派手なアクションを展開する。
オペラのシーンが終われば、もう中国風味は一切なくなる。イーサンが離陸する輸送機にしがみつくし、BMWが派手にぶっ壊れるし、バイクのカーチェイスもスピード感抜群で、山間道路をまるでサーキット・レースさながらの迫力だしという按配。ストーリーを気にすることもなく、悪いヤツをやっつけるのを観るだけ。
ひとつだけご都合主義がある。イーサンがレコード・ショップでテレビのスパイ大作戦の象徴「おはよう。フェルプス君」と同様の仕掛けがある。LPレコードから流れるのは悪の総本山シンジケートからのメッセージだ。それが終わるとVX神経ガスが試聴室に充満する。ロックされていて出られない。イーサンは?……シンジケートの地下室で木に縛り付けられている。死んでいなかったんだ。
それと同じことがラストで起こる。シンジケートの親玉を閉じ込めてVX神経ガスで窒息死。このラストはひねりすぎかもしれない。あっさりと銃弾を撃ち込んだほうがよかったかな。
不思議な動きを見せるシンジケート側の女イルサ(レベッカ・ファーガソン)が魅力的だ。イーサンを助けると思えば裏をかく。それでも最後はハグして別れる。
このレベッカ・ファーガソン、2017年製作予定の「ミッション・インポッシブル6」の出演も決まっているようなので次回も楽しみ。ついでながら「誰も寝てはならぬ」を今は亡きパヴァロッティでどうぞ!
監督
クリストファー・マッカリー1968年ニュージャージー州プリンストン生まれ。1995年「ユージュアル・サスペクト」で脚本賞受賞。
キャスト
トム・クルーズ1962年7月ニューヨーク州シラキュース生まれ。
ジェレミー・レナー1971年1月カリフォルニア州モデスト生まれ。
サイモン・ペッグ1970年2月イギリス生まれ。
レベッカ・ファーガソン1983年10月スウェーデン生まれ。
アレック・ボールドウィン1958年4月ニューヨーク州ロングアイランド生まれ。
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