猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

海野 つなみ 「後宮」

2007年01月22日 14時41分10秒 | マンガ家名 あ行
      新しいマンガとしては、最近の私のヒット作。

 なんです。絵柄はあくまであっさり、お話も淡々と進みます。がっ、内容は結構ハードな愛欲物語 (?) 第3巻が出たばかりです。

 古典『とはずがたり』後深草院の後宮の一人、二条の回顧録を漫画化。と言ってもだいぶん工夫がしてあって、二条の視点からばかりでなくて、相手の男性の視点で思いがつづられたり。映画 「羅生門」 じゃないけど、人によって思いも違うのですね。
 
 この二条、今をときめく後深草院の後宮の中でも子供の時から院に 吾子 と呼ばれて大切に育てられ、14~15歳になって後宮に入ってからも一番まあ可愛がられているのにもてもてで、青年貴族やら果ては院の実弟の仁和寺の住職にまでもてまくってます。でも、それが本人の悩みの種になったりはしているんですけど。
 また、いくら大切に思われていても、女好きな院のこと、あっちの女、こっちの女と呼びつけては、女を呼ぶ手配や案内や宿直 (とのい) まで二条にやらせるのにはちょっと・・・。(一応二条は院のお世話をする上臈という職業婦人) 
 今の感覚からみると女性にとっては我慢ならないです。(笑)
 
 時代は鎌倉時代ですが、京の都はまだまだ平安時代みたいな趣で、のんびりゆったり、宮中は暇だけあっていろんな他愛のないお遊びとかしてるし。当時の庶民に比べたら、やっぱり雲の上のお話よ。

 まだ連載中なので、コミックスが出るたびにまんが喫茶で読んでます。二条は結構長生きして日記をつけているのでこれからどうなっていくか楽しみです。

 
 もうひとつ、こちらは平安時代ですが、ネット上で見つけて面白くて読み耽っているもの。「更科日記」 の作者、菅原 孝子が父親の任地から京へ帰る時の旅日記。 

 菅原 孝子、東海道を京へ上がる

 現代語訳が分かりやすくて1000年昔の旅日記ということを忘れて読んじゃいますよ~。「後宮」 も 「菅原 孝子東海道を京へ上る」 も、人間の感情って根本的には同じなのだという事がよ~っく分かります。
 
コメント (4)
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