これ、間違いなんだか何かあるのか、表紙には 「竜神沼」 になってて、中のマンガの題名の方は 「龍神沼」 になっているんです。
この本は、昭和42年(1967)2月1日 ㈱朝日ソノラマ発行 (初版とも書いてませんよ) の サンコミックスです。
龍神沼・金色の目の少女・雪おんな・昨日はもう来ない だが明日もまた・きりとばらとほしと の5編が収録されています。初期の石ノ森少女マンガの傑作ぞろいです。このうち、龍神沼・昨日はもう来ない だが明日もまた・きりとばらとほしと は、少女クラブ(当時でも廃刊済み)、「金色の目の少女」 は少女フレンド 「雪おんな」 はなかよし に発表されています。
はじめに として、石ノ森氏がコメントを書いていますが、引用させて頂きますと、
ぼくの今まで出版した十数冊の新書版ものの中でも、特に好きな一冊になりそうです。いづれも少女雑誌に掲載したもので・・・略・・当時としてはどうしても描きたかった・・・略・・そして真剣に描いた、というなつかしい思い出がある一連の作品ばかりだから・・・略・・。
そして、デビュー当時さる編集者のすすめで少女マンガではタブーとされていたスリラーもの、SFラブロマンスものといったマンガを描かせてもらったが、ぼくの力量不足で成功せず、その後は普通の少女マンガに近いものを描いていたが、図々しくダダをこねて、「夏冬二回の臨時増刊号で好きなものをかいてごらん」 と言ってもらい、描いたのがこれらの作品です。
と言っています。思い入れは相当有ったようです。
「龍神沼」 は、秋田書店刊の 「マンガ家入門」 1965年8月15日発行 の作例に使われていて、マンガの技法について例としていろいろ出ています。「マンガ家入門」 は自分も持っていたのですが、大分前に処分してしまって (泣) 取っとけば良かったなぁ。映画好きな石ノ森先生らしく、映画的手法を駆使した解説だったと記憶しています。(フラッシュバックとか)
東京から、いとこのユミの村にやってきた研一は、龍神沼のほとりで白い着物の少女に出会う。折からの村の龍神祭りに乗って話は進み、大人たちの生臭い思惑も絡んで・・・。白い百合を持ち、白い着物の少女は龍神沼の守り神、龍神様なのか・・・。静かなクライマックスと、エンディングが印象深い作品です。
「金色の目の少女」 は少女フレンドを取っていた私は、リアルタイムで見てます。表紙の絵をよく覚えてます。
雪に閉じ込められた雪山の山荘に金色の目の少女が現れ、――― SF的雪おんな ?
「雪おんな」 は、日本昔話。鶴の恩返しと、雪おんなを足して・・・。こちらでは、木原 敏江先生の可愛いバイプレーヤー、あの白菊君に会えます。(笑) 実は主人公の女の子の目が白菊君しているんですよ。
「昨日はもう来ない だが明日もまた」 は以前書いたので ↓
マンガ 「時空を越えて逢いに来る少女」 の系譜
「きりとばらとほしと」 も以前の記事をご参照下さい。 ↓
「きりとばらとほしと」~「ポーの一族」~「銀河荘なの!」 吸血鬼の系譜
個人的な意見ですが、1960年代の石ノ森作品は、実験的なものも多くて、SFでは原作付き (福島正美・小松左京・平井和正・福本和也) もあって、意欲的にマンガの可能性を探っていらした時期でないかと。もっと後になると、先生の周りも大きくなって、商業的なことも絡んで、好き勝ってにあまり描けなくなっていったんでは無いかと・・・。歌手なんかも売れてくるとそうですけどね。
その時期の象徴的な作品が、手塚先生をして 「あれはマンガじゃない」 と言わしめた問題作 「章太郎のファンタジーワールド ジュン」 COM 1967年1月~1969年2月号 になるのですが、えっと、まだ資料探してないので、この項は又、次の機会に・・・・。
『もしもし~、予告ばかりたまってますけど~』
はい、すみません。のんびりやります。(汗)
この本は、昭和42年(1967)2月1日 ㈱朝日ソノラマ発行 (初版とも書いてませんよ) の サンコミックスです。
龍神沼・金色の目の少女・雪おんな・昨日はもう来ない だが明日もまた・きりとばらとほしと の5編が収録されています。初期の石ノ森少女マンガの傑作ぞろいです。このうち、龍神沼・昨日はもう来ない だが明日もまた・きりとばらとほしと は、少女クラブ(当時でも廃刊済み)、「金色の目の少女」 は少女フレンド 「雪おんな」 はなかよし に発表されています。
はじめに として、石ノ森氏がコメントを書いていますが、引用させて頂きますと、
ぼくの今まで出版した十数冊の新書版ものの中でも、特に好きな一冊になりそうです。いづれも少女雑誌に掲載したもので・・・略・・当時としてはどうしても描きたかった・・・略・・そして真剣に描いた、というなつかしい思い出がある一連の作品ばかりだから・・・略・・。
そして、デビュー当時さる編集者のすすめで少女マンガではタブーとされていたスリラーもの、SFラブロマンスものといったマンガを描かせてもらったが、ぼくの力量不足で成功せず、その後は普通の少女マンガに近いものを描いていたが、図々しくダダをこねて、「夏冬二回の臨時増刊号で好きなものをかいてごらん」 と言ってもらい、描いたのがこれらの作品です。
と言っています。思い入れは相当有ったようです。
「龍神沼」 は、秋田書店刊の 「マンガ家入門」 1965年8月15日発行 の作例に使われていて、マンガの技法について例としていろいろ出ています。「マンガ家入門」 は自分も持っていたのですが、大分前に処分してしまって (泣) 取っとけば良かったなぁ。映画好きな石ノ森先生らしく、映画的手法を駆使した解説だったと記憶しています。(フラッシュバックとか)
東京から、いとこのユミの村にやってきた研一は、龍神沼のほとりで白い着物の少女に出会う。折からの村の龍神祭りに乗って話は進み、大人たちの生臭い思惑も絡んで・・・。白い百合を持ち、白い着物の少女は龍神沼の守り神、龍神様なのか・・・。静かなクライマックスと、エンディングが印象深い作品です。
「金色の目の少女」 は少女フレンドを取っていた私は、リアルタイムで見てます。表紙の絵をよく覚えてます。
雪に閉じ込められた雪山の山荘に金色の目の少女が現れ、――― SF的雪おんな ?
「雪おんな」 は、日本昔話。鶴の恩返しと、雪おんなを足して・・・。こちらでは、木原 敏江先生の可愛いバイプレーヤー、あの白菊君に会えます。(笑) 実は主人公の女の子の目が白菊君しているんですよ。
「昨日はもう来ない だが明日もまた」 は以前書いたので ↓
マンガ 「時空を越えて逢いに来る少女」 の系譜
「きりとばらとほしと」 も以前の記事をご参照下さい。 ↓
「きりとばらとほしと」~「ポーの一族」~「銀河荘なの!」 吸血鬼の系譜
個人的な意見ですが、1960年代の石ノ森作品は、実験的なものも多くて、SFでは原作付き (福島正美・小松左京・平井和正・福本和也) もあって、意欲的にマンガの可能性を探っていらした時期でないかと。もっと後になると、先生の周りも大きくなって、商業的なことも絡んで、好き勝ってにあまり描けなくなっていったんでは無いかと・・・。歌手なんかも売れてくるとそうですけどね。
その時期の象徴的な作品が、手塚先生をして 「あれはマンガじゃない」 と言わしめた問題作 「章太郎のファンタジーワールド ジュン」 COM 1967年1月~1969年2月号 になるのですが、えっと、まだ資料探してないので、この項は又、次の機会に・・・・。
『もしもし~、予告ばかりたまってますけど~』
はい、すみません。のんびりやります。(汗)
石森章太郎氏の伝説の名作と言われてて、読んでみたくてて
大分経ってから読んだです。懐かしい石森氏の思い入れ多い作品群♪。
その上にあの実験的作品「ジュン」もあるんですか~♪(^o^)。
(はぁはぁ~、興奮♪)。
ホント、(トミー)さんトコはお宝の山デスねー!。
「予告」のを、の~んびり待ってま~す(笑)。
私、2つお宝持っています。
昭和50年かなぁ?少コミの折込ピンナップ。
片面が「ポーの一族」でエドガー、アラン、ユーシス、メリーベルのイラスト。
もう片面が「ファラオの墓」で戴冠式を終えたサリオキスが描かれています。
実家にあるので、今度帰省したときにデジカメで写真撮ってきますね(*^_^*)
もう一つのお宝はソノシート。モーさま作の童話で、モーさま朗読です。当時はこういう付録がよくあったんですよね~。
そういえば「しまりんごスペシャル」持っていたような、、、。竹宮惠子扉絵集とかもあります。
もう!もう!石森大先生は、
大、大、だぁい好きなんで嬉しくて~♪
「竜神沼」、これが読みたさに「マンガ家入門」を買ったようなもんです
名著です!
漫画用具として挙げている道具は、
さすがに時代だけに古いけど
漫画を表現する心は全然古臭く感じません
マンガ家を目指す人は是非一読して欲しいですね
もっとも、これを読んたからって
マンガ家になれるとは限らないのが、哀しい所
ここに、良い見本が。。。_| ̄|○
>ファンタジーワールド・ジュン
COMに連載されてましたね
石森さんの実験作でした
1ページ1ページが、それはそれは美しいかった
これの豪華本買いましたよ
手垢が付くのが嫌さに、一回しか見てません
今でも、カバーを掛けて本棚の一番良い所に並べてありますよ~
ねー、名作ですよ。絵柄も丁寧で、ほんとに気合入っている作品です。何度見てもいいなァとおもいます。マンガ作製見本になるくらい、いろいろな技法も使っているし。
すみません、「ジュン」 はなにとぞ、気長にお待ちくださいませ。よく調べて、確かなことを書きたいので。
ぱふりん様
えーっえーっ、見たい~。
>折込ピンナップ。
>モーさま作の童話で、モーさま朗読です。
>竹宮惠子扉絵集
ぜひ、UPして下さいませ。もひとつおまけに、私が探している 「しまリンゴスペシャル」 まで・・・。マジ欲しくて、 まんだらけ に週に一度は問い合わせか訪問しております。(そして違う物を買って帰る日々) (爆)
あーでもそのうち私もモー様のイラスト集UPしちゃお。「ポーの一族」 の唯一のムックものとされているものです。
夜様
こんなに喜んで頂いて、恐縮です。私も好きで取っておいた甲斐があります
「マンガ家入門」まだお持ちですか。何で私は取っておかなかったかなー
同じ 「ジュン」 を持っていると思うのですが、私のは薄紙もボロボロで厚紙のカバーも焼けて綺麗では無いです。実家では普通の本棚にずっと置いてあったから。何とか記事書きますので、お待ち下さいませ~。
>少コミの折込ピンナップ
そ・それ…満天さんは、しばらくの間
部屋の壁に貼ってあったのと同じではないかと思われます!ポーの一族もファラオの墓も大好きでどちらを表にして貼るかで迷って…
最終的にはポーを先に貼り、一月してからファラオにして…また次の月にポーへと(笑)
懐かしいです!見たい…。
トミー様
申し訳ございません
勝手にぱふりん様へのコメを入れてしまいました。トミー様の今日の本といい、ぱふりん様といい…マンガ好きの皆さんと知り合えてスゴイお宝を見ることができますね!感激~!
どこへ行ったんでしょうか。
古本屋を自称するには歯軋りする思いです。
手塚先生の「あれはマンガじゃない」は、石森氏に対する、ライバル意識だったんですよね。後輩にも、ライバル意識持ってた巨匠。
こないだ
竹宮先生の「そばかすの少年」が売れました。嬉しいです。いい作品なので。
儲けよりなにより、こうした「いい作品」が認められるとすごく嬉しいですね。
えと、「月夜のバイオリン」萩尾先生の童話集、入荷しました。これもいい本です。
萩尾先生の、「月夜のバイオリン」 ! 知らないです。早速伺ってみなければ・・・。
「ジュン」、手塚先生のその場面が乗っているマンガが、探しても見つからないのですよ。確かに見たことあるし、(石ノ森先生 画) 有名な話ではありますが、それが見つからないと確かな事は書けないのです~。