猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

COM 1968年5月号ふろく 「ぐら・こん」 ①

2007年03月08日 09時32分48秒 | まんがエリートのための雑誌 COM
 付録としてついた ぐら・こん (はじめはこの表記)の1番目です。表紙は 永島 慎二氏

 小さい (B6版) ながら130Pとたっぷり、執筆メンバーは 永島 慎二、岡田 史子、みつはし まこと、こうご 次男、村岡 栄一、真崎 守の各氏。
 特に永島氏の 「朝日をあびて死」 はこの時期極度のスランプに落ち込み、アメリカ旅行 (逃げ出したと言われた例の逃避行) の前に42枚もようやくアップした作品。その他の作品も青春の鬱屈やらほのぼの少年の日常やら、本格的時代劇までバラエティに富んで面白く、その後の 「ぐらこん」 より充実しているように見えます。

 永島 慎二 「朝日をあびて死」 

 自殺者募集で集まった若者を前に、死にたい理由を聞く募集者の老人。功成り、名遂げた老人はお金で解決することのできるものには小切手を切り、この場で恋の芽生えたものには喜ばしいことだと励ます。死ぬ理由のなくなった身勝手な若者たちは死にたくないと屋敷を出ようとするが、老人は今飲んだコーヒーには毒が入っているんだと言う。バタバタ倒れるみんな。夢の中で年寄りにだまされたと口々に言い合う。
 朝の光に気がついてみると、皆は生きており、老人だけがみんなを励ます手紙を残して死んでいた。

 後の作品は同人活動をしている方の本格的デビュー作品 (みつはし まこと、こうご 次男、村岡 栄一)や、新人賞受賞後のスタート作品 (岡田 史子) などとなっています。

 最後に 峠 あかね氏 (真崎 守氏) の 「始めに読んでくれ」 として、執筆メンバーやこのふろくができたいきさつが書いてあります。
 今回の別冊付録は 仲間 (グランドコンパニオン) の中の一部が、COMの舞台を借りて作品発表を行ったという事、と言ってます。先にその後の 「ぐらこん」 より充実していると言いましたが、それは同人の原稿だけは昨年よりたまっていて、メンバーたちが何らかの形でCOMとの縁があったのでまとめたと言っているので作品がそろっていたものでしょう。

 ぐらこん (グランドコンパニオン COMを中心にした仲間) の構想をぶち上げてから短期間でこのようなまとまった冊子を作れたのは以前からの同人作品が集まっていたからなのですね。順序が逆になりましたが、付録ぐらこん をすべて紹介できてほっとしました。

 当時のマンガ好きさんにはC0Mもぐらこんもなじみのある名前でしょうが、なにやらちんぷんかんぷんの方もいると思うので、今度は手塚先生の伝記やC0M創刊号などに載っている名前の由来など書いてみます。でも、私も当時は一読者ですので何か間違ったことなど有りましたら関係者の方々のご指摘をお待ちしております。

 COMについて簡単にはこちら → 竹宮 惠子氏のデビュー前作品
 

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