猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

COMの中の矢代まさこ ⑤ 

2007年10月09日 09時27分41秒 | まんがエリートのための雑誌 COM
       1968年10月号 短編シリーズ ⑤ クモの糸の話が3篇。

① ある日クモは考えた。「たいていの大きな家は大きな権力を現す。」 俺もでっかい巣を張れば、仲間のクモにでっかい顔が出来るってもんだ。
 頑張って、頑張って、糸をはき続け、体の一部まで糸になるまではき続け、目だけが残ったクモは後悔の涙をこぼし、目も糸になった後には、涙の粒のかかった大きな大きな巣ばかりがあった。

 主のいないクモの巣は、そんなストーリーを作らせるのです。

② 貧乏な家の少女と飼い犬のポチはきれいな金色と黒のクモを見つけます。近所のおばさんに名前を聞いたら 「女郎グモ」 を 「女王グモ」 と聞き間違え、ずっとそう思っています。
 転校生のキラキラした美少女の倉田さん、女王グモのように綺麗だとあこがれる少女。でもドキドキしながらそばに寄ったら、自分の汚い格好のせいでプィッとされてしまった。家に帰っても両親は相変わらず喧嘩ばかり。
 涙を流しながら、女王グモになりたい ! と叫ぶ少女。その前に金色のクモの糸が。。。それを伝って行き、ブランコやトランポリンのように遊んでみる。ポチは下の方で吠えるけど、なんて楽しいの ! 
 いつのまにか少女は女王グモになって大きな巣の中心に居た。ポチはその下で悲しそうに泣いている。

③ パリ画壇今年最大の新人と騒がれだしたジャンには、日本人のモデル、愛する圭子が居た。貧乏なジャンのアトリエは、壊れたガラスも直せないほどだったが、圭子を見ているとすべてを忘れ、夢見ごこちで絵を仕上げることが出来るのだ。
 しかし、人気が出て新聞社の取材だのTVのインタビューだと忙しくなるにつれ、ジャンはアトリエを綺麗にし始め、助手でも置かなきゃと言い出す。
 圭子はジャンに今貴方はどこに居るの、と質問する。ジャンは 「アトリエに決まっているじゃない」 と言う。

 圭子は 「貴方を夢の中へ誘えなくなってしまった」 と言って姿を消す。必死に探し、追いついたジャンに圭子は
 「なぜってジャン、以前のあなたなら絵を描いている時、そよ風と虹色の光の中でキャンバスに向かっていると答えてくださったでしょう ? 」
 「今の貴方は絵を描きながら画廊の主人の顔を思い浮かべ、画壇での貴方の人気について考えるようになった。」
ジャンは言う
 「たった一言の失言じゃないか」
 「たった一言のためにクモの糸が切れて地獄にへ転がり落ちた罪人の物語 (ご存知芥川龍之介のクモの糸ですね)を知っている ? ジャン」

 ちょ、ちょっと待った~今の私ならジャンの味方しちゃうね。かすみを食っては生きられません。愛する圭子にパンやスープを食べさせ、アトリエの壁を塗り替え綺麗にし、ガラスをはめて冬に備え、いつ又売れなくなるやも知れぬ自分の絵を売れるときに売って、蓄えようとするのは当然と言えませんか。趣味でやっているならともかく、生計としているなら作家や画家も生きている間は人気商売でしょう。
 もっと言うなら、夢を見させてよい作品を描かせたら、それをフォローする役割の人間 (パトロンでも画商でも) がいないと画家も飢え死にしちゃうわ。 フィンセント・ファン・ゴッホ に対する弟のテオドールのように。逃げてどうする、圭子よ。これは当時の女性の生き方の限界か ? 40年経つと考え方もとても変わって来ている。


 これは寓話だから極端だけど、夢と現実生活のバランスは難しい。

 お笑いやタレントさんも程ほどでいいやと思っていたらどの世界でも物にならない。一度売れ出したら廻りがほっとかないから行くところまで行かないとブームは終わらない。さて、本当の実力者は一度上っていったん落ち着くか、落っこちてから、もう一度のし上がってくる。じわじわと売れていって、というのが一番いいのかも知れないけど、一回は売れないと自分のやりたいことのチャンスも来ないからね~。

 ああ、あたしは一般お局OL、人気商売でなくて良かった…。いえ、負け惜しみでは。
 それにしても、まんが読んでもあれこれいろんな考えが浮かんで本体から離れた記事になってしまうのよね~。ごめんあそばせ。
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自己満足 プチエコ

2007年10月04日 16時48分46秒 | 雑記
             ちょいとご無沙汰しておりますm(_ _)m

 ただいまわが社は仮決算中にて毎日遅くまで仕事しており、まんがも読めません。(泣)そこで最近のプチネタを。

 OLさんであるわたくし、会社の近所のコンビニでお昼を買ったりする時にレジ袋がたまります。我が家の駄犬のお散歩のお供にもしていますが、家人もためておりますので、何とか減らそうと思っておりました。
 
 折から世の中はエコ、エコとかまびすしく、エコバックなるものも出ております。でも、あれっておにぎり一個、サンドイッチ一個に広げて入れてもらうのも大仰でしょ ? そこで、文字なしのレジ袋を小さくたたんでいつもバッグに入れて置くことにしました。入れ替えるのを忘れるので、使うバックにほとんど全部入れてます。便利なんですこれが。

 3人家族の我が家、スーパーの買い物だって中位の花柄ビニール袋で充分です。もう何ヶ月も使ってます。破れたら惜しげなく捨てられます。
 会社に置いてあるディバックには近くのコンビニ2社のレジ袋を常備して、ぱっと出しお得意様を装います。始めは自分であわてて袋に入れてストローをもらい忘れたりしましたが、最近は品物と一緒に袋を渡してゆっくり精算しています。

 だから、私は最近あちこちで配ってる景品のエコバックはいらないよ。かえってムダになってるというお話でした。

 皆さん、エコバックって使ってます ? 主婦の方は使っているのかなぁ~。
コメント (11)
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井浦 秀夫 「弁護士のくず(九頭)」 

2007年10月01日 14時11分53秒 | マンガ家名 あ行
 ビックコミック・オリジナル 連載中 単行本は小学館 ビックコミックス 第6集まで刊行済み。

 監修に弁護士をつけているので、弁護士事務所のリアルな面がしっかり見られ、人気があるのも分かります。TVドラマにもなりましたね。案の常、トヨエツじゃあ崩してもかっこいい くずさん でしたけど。原作はどう見ても たけし なんですけど・・・・。

 リアルな、と言うのは、法廷ドラマや探偵物のようなカッコイイ弁護士の華やかな活躍でなくて、地味な財産相続問題とか、泥沼な離婚相談とかのエピソードが主なもの、という意味です。この方のまんがはこれで初めて読みましたし、あまり好きな絵柄ではないのですが、説得力があって オリジナル を読む機会があると毎回ちゃんと読んでしまいます。

 2007年10月5日の号では、元教師のだんなと離婚したがっている教え子の子持ちの女性のお話。ケース55 「誰も知らない」

 はじめはこの女性、相談に来てもイライラしているばかりで話の要領を得ないし、ただ 「あいつといるとアタマがおかしくなる~っ」 と騒いでいる。事務所の新米弁護士の真美ちゃんがそれでもなんとか聞き出すと、だんなさんは返事をしない人らしい。ただ、他に浮気しているとか借金があるとかの、婚姻生活を継続できない重大な理由は見当たらない。

 じっと観察していたくずさん、夫に会ってみたいなと。4人で話し合いしてる場面がこれまた読むのが嫌になるくらい、女性はイライラ、だんなさんは塾講師らしく論点がコロコロ変わっていくが、一見言ってることはつじつまが合っているように聞こえる。場所が変わって、喫茶店で真美ちゃん、くずさん、依頼主の女性で話していくと、やっとなんとなくだんなさんの変なところが分かってくる。

 「いくらゆずったって解決なんて絶対しないんですっ。話し合いなんか出来ないんだって。」
 「あの人は、わたしがいくらがんばったって、そこは見ないでわざわざダメなところを探してお前はダメだって言う・・・」
 「どこの夫婦でもあることなんかじゃないっ! あの人はおかしいのよ!」


 ここまで読んだ方、いるいるこんなひと、うちの会社にもいるわ~と思ってないですか こちらの手が届かないところから、棒でつつき回されてる感じで頭来るのよね~あの人、みたいな御仁。
 
 私にも3名思い当たります。ひとりは会社の使えない36歳男性営業マン。
 この男は結婚して(できて)多少ましになりましたが、以前は会社の女性全員から相手にされず、協力会社の人からは皆 蛇笏(だこつ)のように嫌われており、周りの人全員怒らせてました。
 アタマが悪いと言うんじゃなくて、なまじちょっと口が立つので、自分に都合の悪いことがあると、すぐに違うことを持ち出して相手を言い負かすのです。そして謝らない。相手は言い返したいのにチャンスを摘まれてイライラし、女性なら怒鳴られて (弱い相手には居丈高) 嫌な思いだけ残ると言う最悪な結果に。どのみち、相手を怒らせるのってアタマいいとは思えませんが。

 女性の方のひとりは古い友人と言うか、今じゃ単なる知り合いですが、同じ年の女性。怒らせるとはちょっと違い、だんだん相手にされなくなってしまうようです。同窓会のようなところで、自分の結婚の話になると、
 「いいんです、○○さんが2回してるし、△△さんが4人も子供生んでるから、わたしはしなくても」
 おいおい、人の人生で自分の人生生きるなよ。それとこれとは違うでしょ ? うまく話題をすり替えたつもりだろうが、言われた人は釈然としない。他にもわざと人の嫌がることを言うので、話し掛ける人もいなくなってしまう。寂しい可愛そうな人だな。自分に自信が無いのはお互い様よ、他人を攻撃することで自分を守ろう、上に見せようとしないで、自分を受け入れる覚悟だけ持っていてね。

 そして・・・最後はうちの叔母。
 人に何か指摘されるとブンッとふくれてすぐに違うことを持ち出して言い負かそうとする。茶碗やはしを乱暴に放り投げる。事実を言われると人って頭来るけど、分かりやすい~ぷぷ。
 はじめは年寄りのひがみかと思っていたけど、だんないわく「性格だからしょうがないよ」とさすがに長い付き合いです。叔母は高齢で、一緒に暮らすのは何年もないのだからと相手にしないことにしました。そうでないと毎日のことだから身が持たん。

 まんがの方は、くずさんの機転が効いてめでたく離婚成立、始めは女性の方が分けわかんない、と思っていたのに実は依頼主の女性の方がしっかりしていて、新しい人生を子供と一緒に歩き出すだろうというお話でした。
コメント (9)
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