猫とマンガとゴルフの日々

好きな物を題名に↑ 最近はゴルフとグルメお出かけ主体に。以前は1960年~70代マンガを紹介していました。ネタバレ有り。

山下 和美 「寿町美女御殿」 1~2巻

2007年10月11日 16時15分52秒 | マンガ家名 やらわ行
              YOU 2003年14号より連載中

              満天さんよりお借りしています。


 本屋でコミックスを見かけ、読んで見たかったんですよ、これ~。だって見るからに今までの年配女性の概念とは違う怪女のあでやかな立ち姿の表紙絵  連載誌をちらちら立ち読みすると、どうやらこの美女は102歳らしい 

 おばあちゃんが主人公のマンガなんて、「おトラさん」 (西川 辰美原作 読売新聞朝刊 1954-1955 柳家金語楼 主演で舞台-TV中継あり- や映画で人気を博しました) とか  いじわるばあさん が頭に浮かぶこちとら昭和20年代生まれ。最近ではやはり満天さんにお借りした ほのぼのタッチの 「利平さんとこのおばあちゃん」 を読んだくらいか。

 マンガの中で以前から例えば、主人公の少年少女の祖母で飛んでるおばあちゃん、というのは良く出てくるキャラだった。中にはスーパーマンのようなおばあちゃん達もいたが、あくまで脇役で彩り程度でした。これは堂々の主役です。
 流石は超高齢社会に突入寸前の日本、これからこういうマンガが多くなるのか ? 

 表紙見返しで、作者は 「サイバーーパンク嫁・姑モノです。」 と言ってますが、ここには姑が3人、嫁が4人 (一人は死亡、2名は姑でもある) 若い娘2人も出てきて、一つ家に住んでいるのですから嫁の私には読むだに恐ろしい。 

 しかし、何といっても一番凄まじいのはこの102歳のエリザベスおばあ様なのは言うまでもなく、この人多分ロシア人で、王位継承16位の座を捨て、(っていつの時代じゃい) 全てを捨てて (でもドレスは持ってきた) 日本人の彼を追って来日したらしい。もの凄いお金持ちで、外観は純日本家屋、中は最新機器満載の豪邸地下に住み、1階にはさっきの女ばかりの家族5人が住んでいるという設定になってます。

 エリザベスのひ孫に当たるこの家唯一の男性、秀行さんが死んで3ヶ月後、無用心だからという理由で下宿人1号になった 菅平 彰造君 大学一年生の不幸 (得がたい体験?) は始まるのであった・・・。
 
 その後もいろいろな理由で増える男性同居人ともども、奇想天外なお話が続くこと。しかもエリザベスさん段々若くなってるし。日ごろのうっぷんを晴らすように嫁・姑話を笑いながら読み進むが、時々マジで笑えないところも有り~の、娘二人の恋愛話にハラハラし~の、謎の男性秘書にどきどきし~の、で大変面白ろうございましたわ~。

 印象に残ったお話は、第5話のエリザベスの孫の嫁、テイさんが一時的に家出した時のお話。荷物をまとめて家を出てきたくせに、町で3枚セットの赤いパンツを見れば3人で分けるとすると・・・と嫁と姑の顔が浮かび、派手なフェイクファーを見ればエリザベスおばあさまに似合いそう、と思い出しとどうしても家族の顔が浮かぶのです。
 行くあてのないテイさん結局家に戻るのですが、一つ家に住んでいると家族という意識は自然と生まれてきて愛憎半ば、なんにつけても無視の出来ない関係になってしまうんですね。愛情の反対は無視ですから、やっぱり愛してるってことかしら。

 ところで、テイさんの夫 (エリザベスの孫) の名前は 省吾 というんです。もしかして山下氏、浜田 省吾ファン?
コメント (6)
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