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能力構築競争(藤本隆宏):考え抜いた日本自動車産業の優位性とその分析、モデル化に驚嘆

2012-10-26 06:52:36 | マクロ経済

 自動車産業にまつわり圧倒的な分析だ。観点は生産・製品・開発管理、自動車産業論、自動車産業の比較分析の3軸で、過去・現在・未来の時間軸を持つ。<o:p></o:p>

 企業が経営の質を高めるのを「能力構築競争」とし、その定義を表層の競争力(ルーチン的 価格、販売力など表層の競争力)、改善能力、進化能力(能力構築能力 深層の競争力)と分析している。<o:p></o:p>

結論として<o:p></o:p>

①統合型(摺り合わせ型)は日本的である<o:p></o:p>

②「改善」、「ものづくり」は創発的(たまたまの要素もある)に累積された<o:p></o:p>

③ライバルとの戦略提携や貿易摩擦も協調と提携などから組織能力の差異の減少と更なる競争を生んだ<o:p></o:p>

④日本的手法は海外ではシステム純化してトップダウンで使われた<o:p></o:p>

⑤能力構築競争に長けた企業は過剰蓄積となり過剰設計に陥りやすいが、設計簡素化で取り戻せる<o:p></o:p>

⑥日本の自動車企業は利益が低く、戦略構想力が不十分な場合が多い<o:p></o:p>

 がある。<o:p></o:p>

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 面白い点としては<o:p></o:p>

・生産とは設計情報の「転写」であり、製品はメディアだ<o:p></o:p>

・競争力にはQCDに加え、フレキシビリティ(F)がある<o:p></o:p>

・自動車はクローズ・インテグラル型の位置付けにある(パソコンや自転車はオープン・モジュラー型)<o:p></o:p>

・リードタイムは生産と設計の両側にあり、リーン生産やフレキシブル設計に対応する<o:p></o:p>

4年サイクルの新車生産が「怪我の功名」でフレキシブル化に向かう<o:p></o:p>

・トヨタの強さは「進化能力:、創発的な出来事<o:p></o:p>

・協調ネットワークは競争促進材:協調は集積となるが競争も起こるのは都市計画のクラスターと同じ<o:p></o:p>

・過剰設計も長持ちのもとでもあるし、簡素化できる資源<o:p></o:p>

・累積問題解決カーブは「フロントローディング」(前倒し)の効用<o:p></o:p>

・組織、深層の競争力が日本の強み<o:p></o:p>

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 まとまった内容だ。1990年ごろのMITクスマノの研究なども思い出して感慨深い<o:p></o:p>

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コメント
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