みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

銃眼

2018-02-05 | ぴんぼけシリア

シリアは考古学的・歴史的文化遺産の宝庫です。
その恐らく大半が内戦で破壊されています。
これは全人類にとっての大きな損失です。
トルコも地上軍を送り込み、事態はますます混乱しつつあります。


シリアの歴史的文化遺産のひとつがクラック・デ・シュヴァリエです。


前世紀末に私が訪れたときのピンボケ写真

明瞭な写真はウィキで御覧ください

クラックの銃眼のひとつ



2013年の写真(ウィキ・フリー画像)


防御用の城砦として優れているので、色々な武装グループが入れ替わり立ち替わり拠点としていると思われます。この写真では、まだ内戦以前の外観を保っていますが、その後更に破壊されていることでしょう。


Wiki記事「シリア騒乱」は持続的に長くなっています。



急ぎの仕事で数日間があくと思います 今後も宜しく・・・でも乞無期待





ヒッタイト・ゲート

2018-01-19 | ぴんぼけシリア

ちょっとボケッとしていて3日ほどあきました


以前にウガリットの出土品とヒッタイトのゲートを紹介したことがありましたが、そのゲート(宮殿への入り口)を自分で撮ったピンボケ写真です。




奇妙な形状の「玄関口」です。あるいは敵が侵入しにくいように、こんな形なのかも知れません。


ヒッタイトというのは不思議な国です。長らくエジプトの遺跡・遺構と思われていたものが、漸く19世紀後半に独自の大帝国だったと認識されたのです。


Wikipediaの関連項目
ヒッタイト
ヒッタイトの歴史
ウガリット
海の民(ヒッタイト衰退期にオリエントを撹乱した謎の民)


みみずボログの関連記事
オマルではない(ヒッタイト・ゲート写真へのリンクがあります)
国境の町(ヒッタイトの都市カルケミシュに隣接)
悩めるライオン





国境の町

2016-08-25 | ぴんぼけシリア

イタリア中部でマグニチュード6.2の地震がありましたね。
しかし同時に驚いたのが、トルコ軍地上部隊のシリア進攻です。
24日にトルコ軍が攻撃し始めた国境の小さな町ジャラブルスには、17年前に行ったことがあるのです。
その時のピンボケ写真です。


あの辺に少し店があるかな?というような町


サハラ砂漠にも、こんな町があります


この道を進むとユーフラテス川にぶつかります


有るか無いかわからない耕地の傍らで休む人々

ここでお茶をご馳走になりました

いったい今この人たちはどうしているんだろう、生きているだろうか、と心配になります。

ユーフラテス川

向こう岸はトルコです

ユーフラテス川の岸辺で、クルド人グループに会いました。PKK(クルディスタン労働者党)の支持者のようでした。以前に私が通っていたアラビア語コースの先生がクルド人だったなどと話したので、PKKのバッジを記念にくれて、禁止されている党だから他人に見せないようにと言われました。シリアでは誰にも見せませんでしたが、持ち帰り、今でも引き出しのどこかにあるはずです。

これまでにも少し書きましたがシリア内戦はますます混迷の泥沼に入り込んでいます。
内戦と言っても、周辺国(トルコ、サウジアラビア、イラン、ロシアなど)の利害が交錯する代理戦争となっています。

新聞のHPからコピーした勢力分布図

ジャラブルス(Jarablus)の位置がわかります

赤がシリア政府、黄土色がクルド人、グレーがIS(イスラム国と称するテロ集団)、明るい緑が全然統一されていない反政府グループ、濃い緑がファタハ戦線(原理主義者)、茶色が混合(競合?)地域。そして国境南のグレートと白のストライプ部分が、トルコが中立化を要求している地域です。

アメリカは今のシリア政府とISには反対なので反政府グループを支援していますが、空爆や物資投下の支援だけでは戦況を根本的に打開することはできず、だからと言って地上部隊を派遣するのは危険すぎます。
ロシアは昔からシリアの支援国だったので、今もシリア政府を支援。イランもシリア政府を支援しています。従ってロシアとイランの敵は、反政府グループとISということになります。
サウジアラビアは反シリア政府ですが、今はイエメンも攻撃しています。イエメンの2015年内戦参照。
トルコは反IS・反シリア政府ですが、トルコの最大の「敵」はクルド人で、クルド人がトルコの領土の一部で独立することを、どうしても阻止したいのです。
トルコが遂に地上部隊を送り込んだことで、事態がエスカレートするのではないかと心配です。
私の友達(アッシリア人)の出身地カミシュリはクルド人地域ですが、トルコが進攻するかもしれません。


事態はとても複雑なので、詳しくはウィキでご覧ください。
シリア騒乱(時々刻々事態が変化するのでデータが少し古くなっています。多分そのうち更新されるでしょう。)
クルド人
ダマスカス
アレッポ
イスラム国


 今日の蛇足

以前、日本から来た人が「ここは地震がないから楽だね、ただ石を重ねればいいからね」と言っていましたが、ヨーロッパでも地震地帯はあります。
イタリアとギリシャが多いように思います。それでも、昔ながらの石造建築も多いので、マグニチュード6ぐらいでも、建物が沢山倒壊します。
日本の耐震建築は世界一だと思います。それでも、どんな天変地異にも100%安全ということはありえません。
世界の地震分布図






シリアの顔

2013-05-26 | ぴんぼけシリア

新カテゴリーを追加しました

シリアのピンボケ写真は全て「ビラードシャーム」に理路整然と分類アップ、最終的には、紀元前4000年から現代までピンボケ写真によるシリア史にする予定でしたが(このプロジェクトは放棄していませんが)、どう分類して、どう並べていくか、豆粒ほどの脳みそで考え出すと「下手な考え休むに似たり」で、もう頓挫しっぱなし
仕方ないので、それはそれとして、みみずボログにも、シリアの項を設けて、順序とかカテゴリーとか気にせず、古いピンボケ写真を時々アップすることにしました

この「シリアの顔」は、ダマスカスのゲーテインスティトュートでアラビア語集中コースを受講しているとき知り合った女性、当時はダマスカス大学の経済学部在籍中でした。


ゲーテインスティトュートでの展覧会で


旧市街のレストランで

スキャンのため赤目修正できず

彼女の家のベランダで


このベランダからは、旧市街のウマイヤ朝のモスクその他の史跡が見え、中東最大のオアシス「グータ」やカシウン山が一望でき、この時は、ベランダのジャスミンが芳香を漂わせていました。

カシウン山


日本語Wikiではカシオンで、英語綴りを読めばカシオウンとなりそう、ドイツ語綴りだとカシユンっぽい・・・文字の違う言語の発音を書き写して再現するのは難しく、どうしても妥協の産物になります。

ビルの下の遊園地



彼女がスカーフ(ヒジャブ)をしないので、知り合った当時「あなた、アラウィートですか?」と尋ねたところ、普通にスンニですと言われました。
大学卒業後は経済学部卒業に相応しい職場を得て活躍するのが夢でしたが、彼女が望む職場がみつからず、いくつかの職場を転々とし、色々な縁談を断り、片思いの人に自分から打ち明けることもできず(積極的な女性は「はしたない」と見られる)、鬱々と歳月を送るうち、6年前に交通事故で世を去りました。

テロリストを養成輸出しているかのように言われていたシリアも、内戦勃発前には徐々にオープンになり、外国からの旅行者も増え、今後の発展が期待されていました。しかし、まだ移行期で、彼女は自立した女性として歩みたいという希望と、良家の娘に期待されるコースの板ばさみになって、思い切った1歩を、とうとう踏み出すことができませんでした。

内戦が続く現在、もし彼女が生きていたら、非常に悩むことでしょう。
私も、昨年中は知り合いや友達に「早く収束するといいね」と言っていましたが、もう、この挨拶は通用しなくなりました。
1975年から1990年まで続いたレバノン内戦ほど長引かず、1日も早く政治・経済・社会が正常化することを祈るばかりです。