NZZ(新チューリヒ新聞)の日本特集、まだまだ続いています。
今回は3月29日と30日の新聞です。
日本のトリプル大災害に、一番強く反応したのはドイツかも知れません。
3月29日
バーデンビュルテンベルク州の議会選挙で緑の党が躍進
この州は、もう50年以上、原発支持の保守党CDUが政権を握っていましたが、福島原発事故で、原発反対の緑の党が大幅に得票を伸ばし、19議席増で36議席を確保。ドイツ史上初の、緑の党の州知事が実現。福島原発事故が起こっていなかったら、相変らず保守党の州知事だったことでしょう。
3月30日
文化欄19面:「死者もまた共同体のメンバー」
雪の中で祈る自衛隊員(岩手県大槌町)
この記事の筆者は長年、日本特派員だった記者で、「最高度の美学と礼節を知る人々と破壊的な自然の脅威、これほど極端な対比はないのではないか」と書き出し、日本人の粘り強さ、規律正しさなどを強調。場違いな「天罰発言」を都知事は、すぐ撤回しなければならなかったと言及しています。
毎年、台風、地震、津波などの天災を予想しなければならない自然条件に「天罰発想」は有り得ないというのが筆者の分析のようです。
科学欄36面:「『福島』はいたるところにある」
福島第一原発と同タイプの原子炉は世界各地にあります。このタイプに対する専門家の批判もあったそうですが、ほかの国の同タイプの原子炉の場合、地震と津波の可能性が無いというのが大きな違い。