みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

独立は必要か?

2017-10-29 | その他

前回の続きです。その前に、私の好きな国旗をふたつ・・・


エストニア国旗


世界の国旗を網羅した本を見て、エストニア国旗が最も美的に優れているのではないか(勿論個人的好み)と思っているのですが・・・
宮崎駿監督もエストニア国旗がお気に入りのようです。「泥まみれの虎」のエストニア紀行を御覧ください。

追記:最初のタイトルは「独立の必要性」でしたが、必要ない場合も多いので「独立は必要か?」に変えました。エストニアもバルト3国のひとつとして独立に苦労してきた国です。ついでに、ラトビア、リトアニアの国旗もステキですね。

もうひとつ好きなのはイスラエル国旗



前回見たように、地球上では多くの独立運動が進行中です。
イスラエルとの関連ですぐ思いつくのはパレスチナで、既に100年になります。
これには植民地宗主国に重大な責任があり、しかも抜本的な解決を回避してきた国連や関連国の責任があります。

現在進行中のカタルーニャに関しては数百年の前史があります。
収穫人戦争カタルーニャ州参照。

さて、なぜ多くの地域や民族が独立を求めるか・・・その根源は、差別による不利や被害無しに、生命の危険無しに安全に暮らしたい、ということだと思います。
代々暮らしていた土地を追われたパレスチナ難民も、イスラエル国籍のアラブ人も様々な困難と制約の中で生きています。「自分の国」となったパレスチナへ戻って、迫害も差別もなしに安心して暮らしたいというのは当然の願いだと思います。が、実現は極めて困難です。

他方、イスラエルという独立国も必要なのです。古代からディアスポラで暮らすユダヤ人にとって、差別や迫害が無ければ、ユダヤ人国家は不要だったかも知れません。つまり、ナチスの「最終解決」が無ければ、イスラエルは成立しなかったかもしれません。

しかしユダヤ人に対する生命の危険が完全に無くなっていない現在、イスラエル国家は不可欠なのだろうと思います。
知り合いのフランス人は、父親がアウシュヴィッツの生き残りです。いつもダヴィデの星のペンダントをつけている彼女は「自分は先ずフランス人だと思い、普段はユダヤ人であることは意識していない。でも、万一非常事態が起きたら、イスラエルに逃げられると思う」と話していました。

他方、以前にも紹介した南チロルの場合は、オーストリア復帰を望むゲルマン系南チロル住民は殆どいないでしょう。イタリアでもオーストリアでもない南チロル共和国を作ろうという運動もあるようですが、ごく少数の人々の酔狂な運動と思います。

現在のカタルーニャでも独立派と独立反対派は、ほぼ半々です。カタルーニャ人がスペインで命の危険を感じているということはないのです。カタルーニャの経済状態が良く、中央政府に徴収された税金が、他の経済的に弱い州にまわされることに対する不満は大きいようですし、数百年におよぶ独立への悲願は分かりますが、やっぱりスペインの中のカタルーニャであってほしいと思います。

同様の住民投票は以前にスコットランドでもありましたが、独立反対派が僅かに上回り、今もイギリスに留まっています。

チェコスロバキアがチェコとスロバキアに分裂した当時も、私は分裂しないことを願っていました。2つの民族が平等に仲良く暮らしていける模範国家として、これからも存続してほしいと思ったのですが、当時チェコ人とスロバキア人の溝と敵対意識は、ほかに解決方法がないまで深まっていました。しかし、今は友好的な関係になっているように思います。離婚して後で仲良くなるといった感じでしょうか。

もう大分長くなったので以下省略


オーストリアのナショナルデー以前の記事
長蛇の列
接近戦
満員の広場
祝日の広場





独立とは

2017-10-27 | その他

昨日はオーストリアのナショナルデーでした。
Nationalfeiertagを直訳すれば「国の祝日」ですが、他の国々における建国記念日や独立記念日に相当するものです。
オーストリアのナショナルデーは、国会で永世中立が決議された日を記念したものです。
ドイツの場合は、東西ドイツ再統一の10月3日が同様の祝日となっています。


ちょっと古くなりましたが、10月9日のNZZ(新チューリヒ新聞)に、カタルーニャの住民投票の結果を受けて、2ページの記事が掲載されました。




左ページには「極限ケースとしての主権」右ページには「カタルーニャを失望させたEU」という記事が載っています。
大きな世界地図は主権を巡って紛争中の地域が示され、下の棒グラフは1900年以降の独立国を示しています。

1900年、世界の独立国数は僅か50でした。本来、独立国であるはずの広大な地表面積が植民地として宗主国に隷属していたからです。
第一次大戦後、国際連盟が出来ても、植民地の独立はあまり進まず、1950年の独立国数は84でした。
いわゆる植民地独立ラッシュの60年代を経て、1970年の独立国数は140、次いで1980年には164、冷戦終結と東欧の解放を経た2000年には192。
このグラフの最後は2013年で独立国数195となっています。

第二次大戦後に生まれた国連の大きな重点課題は宗主国と地続きでない「海外」の旧植民地の「非植民地化」でしたが、それが一段落した後の重点課題は「平和確保」に移っています。

地図で示されている現在の紛争地は、既存国領内あるいは隣接する地域の独立問題です。従来ある国の一部であった地域が独立すると、それに伴う混乱が平和を脅かす可能性があるので、「独立問題」よりも、その地域の安定が優先されます。
と言っても、国連やEUの決定には一貫性がなく、コソボが独立を認められたのに、他の紛争地域は無視されているのが現状です。

他方では、例えばクルド人の独立を認めると、問題が数ヵ国に及び、中東の国家区分が根本的に揺るがされる危険があります。
スペインでカタルーニャが独立すると、バスクその他の地方も独立を主張するかもしれません。スペインがバラバラになってしまいます。

この混乱を避けるため(抑止するため)EUでは、EU加盟の既存国家から分離独立した国は、EUから除外されるという規定を設けています。
カタルーニャは、これまで何回か独立を試み弾圧されていた地域で、しかもEU支持なので、現在継続中の独立運動ではEU支持を強調し、EUのバックアップに期待していたのです。しかしEUはカタルーニャの独立より、スペインの政治的安定を重視したのです。


長くなるので、続きは次回にします でも乞無期待


以前の関連記事:魂の叫び






ぶたんこ皿

2017-10-23 | ぶたんこ

超久しぶりの「ぶたんこ」登場です
自分で下手なぶたんこ漫画やぶたんこ肖像を描けばいいのですが横着してまして・・・

ちょっと前にちょこっと戸棚を点検したとき見つけた小皿





むかしむかし、まだ日本にいる頃、知り合いの方からいただいた小皿で、その人の知り合いの陶芸家による作品。世界で唯一無二です

もったいなくて、しまい込んでいました。お皿に何か盛ると猫さんが見えなくなっちゃうし、割れたら大変だし・・・

ところが、ぶたんこに似ていると気がついたのは最近のこと。お皿じゃスキャンもできないし・・・と思っていたのですが、立てかけて撮ってみました。

膝に乗るのが好きで可愛かったなあ・・・


      


平常稼動でいけるかと思っていたら、ゴタゴタが詰まって10月末までごった返すことになりました

またしても「まばら期間」になりますが、たまーに覗いてみてくださいませ
でも乞無期待




ミニソファ

2017-10-19 | そこらへん

手工芸品のお店のショーウィンドー








インテリアやアクセサリーの中に可愛いソファがあります。
上に乗って寛いだり寝たりできるのはハツカネズミさんくらいなものでしょうか


別のお店のウィンドー

ごく地味なハロウィン仕様


ひょっとしてナナカマド


その通り



      

前回少しオーストリアの国会選挙について書きました。
すっかり忘れていましたが、2013年の前回選挙と今回選挙の間に世界史的に重大な出来事がありました。2015年の難民危機です。
これで難民の「洪水」に対する恐怖心、反感、敵視が広がりました。しかし、この歴史的現象の深奥にある原因はヨーロッパの歴史的発展そのものにあると思います。
そのうち書くかもしれません・・・








街角の秋

2017-10-17 | そこらへん

10月15日の近所の様子です。


近くの広場




いつもの教会


10月15日は国会選挙の日:近くの投票所の入り口

日本などと同じで学校が投票所になります

命がけで投票に行かなければならない国も多いのを思えば、のどかな風景です。

学校の前の舗道に設置されたベンチと椅子





       

通常、ヨーロッパの国の選挙と言えば、独仏英伊あたりの選挙以外日本では殆ど報道されませんが、今回は珍しく報道されているようですね。
それは、ヨーロッパの社会政治動向の趨勢を示すという意味もあるからでしょう。
第二次大戦後のオーストリア第二共和国で長年続いてきた二大政党制、国民党と社会民主党の連立政権が終わり、排外主義を標榜する極右の自由党が加わって、三大政党という様相を呈しています。ヨーロッパのどの国にも極右党や極右の政治グループはありますが、極右党の政権参加が確実となったのは、西ヨーロッパではオーストリアが初めてだと思います。
長年ジリ貧だった従来の二大政党でしたが、国民党では、27才だかで最年少の外務大臣となったセバスティアン・クルツが、いわば最後の切り札として党首となり「新しい国民党」として自由党寄りの排外的政策を打ち出しました。
選挙期間中は「zu jueng, zu schoen, zu kurz(ツー・ユング、ツー・シェーン、ツー・クルツ)」というジョークがありました。
クルツは「短い」という意味なので上のジョークは「若すぎる、ハンサムすぎる、短すぎる」という意味になります。

極右政党の動向が国際的に注目されたと思いますが、投票分析によると、農村部・教育水準の低い男性層ほど自由党の支持率が高く、都市部・教育水準の高い層ほど極右政党の支持率が低くなっています。





みるひかり

2017-10-12 | ことば

またマタ又しても、ちょっとご無沙汰いたしました


「みるひかりなさけのむくい」
というのは、全く上演されたことのない歌舞伎の演目です。

これは、為政者が国情を良く視察し、その優れた施政によって国民から慕われる、という全く波乱の無い退屈な物語なので、全く上演されないのです。


歌舞伎の定式幕



・・・というのは勿論、全くのウソでして「観光情報」を勝手に訓読みしただけです

但し「観光」の本来の意味は視察だったようです。

日本語というものは、外国語(中国語)の文字を取り入れて、しかも自己流(大和言葉への当て字)の読み方(訓読み)を付け足したため、読み方遊びができます

歌舞伎の定式幕というものは、江戸時代の美学の顕れ。いわゆる「いき」というものでしょうか。

歌舞伎で人気のある代表作には、長いものがありますね。仮名手本忠臣蔵が、その典型的例で、テレビが登場する遥か以前の「大河ドラマ」なのかも知れません。

歌舞伎の演目で好きなものは色々ありますが「勧進帳」の飛び六方で感じる爽快感はカタルシスと言えるでしょうか。



これからも1日おきの更新になったり間があいたりするかも知れませんが、どうぞ宜しく 
でも乞無期待







覆面禁止法

2017-10-03 | その他

10月1日からオーストリアで「覆面禁止法」が発効。変な法律です


その基準を示すイラスト


上段は常時許容される「かぶりもの」
中段は条件付で許されるもの
(医師や病気の場合のマスク、イベントの扮装、寒いときの防寒具)
下段は常時禁止されるもの
(これはイスラム教徒の女性だけに対する禁止です、テロリストが、こんな姿をするわけありません)


早速、ウィーンで覆面禁止法反対デモがあったようです。



参加者の中の2人の女性は明らかにイスラム教徒ですが、ひとりは「普段は顔を隠したりしないけど、今日は抗議の意味で覆面しました」
もうひとりも多分普段は顔を隠したりしないのでしょうが「ニコニコしていないとテロリストと疑われる」と嘆いています。


ヨーロッパにおける社会一般の風潮が反イスラムに傾いていることに対する政治家の「尻尾振り」と思える法律です。
上にも書いたとおり、先ず何よりも、この格好で登場するテロリストはいません。従って全くテロ対策にはなりません。
10月15日に国会選挙があるので「色々具体的な対策を実施している」というポーズに過ぎないと思えます。

「全身カバー」は、女性の保護という意味も有ったと思いますが、一度これが社会的に定着すると、逆に「むきだし」の人が「はしたない」ということになります。
しかし「全身カバー」も、本当に女性保護になるとは思えません。と言うのは、ダマスカスで知り合った人々の中に、目の覚めるような美女がいました。彼女は、スカーフしかしない人でしたが、結婚相手の希望で、結婚後の外出には「全身カバー」を着用するようになりました。つまり目だけ見えるのです。しかし凄い美女なので、目だけ見ても美女と分かるのです。要するに、ご主人の気休めなのかも。

彼女が着用していたのはアバヤですが、完全に隠す場合にはブルカが必要です。


イスラム圏の女性の服装