遅ればせながら
再度中間点の続きです
私は
チェロが大好きで、昔少し練習したこともありますが、才能がまったくなく体も小さく、チェロにしがみつくようなかたちになるので諦め
チェロが好きですから、その親戚にあたる
ヴィオラ・ダ・ガンバも大好き
当然のことながら、現代のヴィオラ・ダ・ガンバ第一人者である
ジョルディ・サバルが好きで、CDをいろいろ探していたとき、このCDカバーを発見しました。
見た瞬間、画面の奥に世界が広がっていて、画面の人物も感じている強い風が吹き出してくるような印象を受けました。
しかもCDは、映画のサントラ盤となっています。この映画の音楽をジョルディ・サバルと彼のアンサンブルが担当したのです。
では、やっぱり映画が見たい、というわけで買ったのが下のDVD。
フランス語の原題を訳せば「この世の全ての朝」(この世の全ての朝は違う朝である、世は移り行く…という意味)
ドイツ語版タイトルは「第七の弦」、日本語版は「めぐり逢う朝」となっています。
ルイ14世(太陽王)の宮廷に仕えた音楽家
マラン・マレーと、その師
サント=コロンブと2人の娘をめぐる物語で、当時最高のヴィオラ・ダ・ガンバ奏者でありながら、富や地位といった世俗的栄華には全く無関心で、ひたすら自分の演奏技術・芸術性を追求するサント=コロンブと、師の娘と恋仲だったにもかかわらず、名誉を求めて師のもとを去るマラン・マレーの葛藤が描かれています。
サント=コロンブ師は、最愛の妻を亡くした後、ほとんど隠棲者のように暮らし、妻の霊のため演奏し続けるのでした。しかし、晩年のマレーは師の境地に近づき、その偉大さに改めて深く感動するのです。
晩年のマラン・マレーの回想としてストーリーが語られていきます。
ドイツ語版の「第七の弦」というタイトルは、サント=コロンブが、本来6弦のヴィオラ・ダ・ガンバに7本目の弦を付け加えたことに因んでいます。日本語版の「めぐり逢う朝」も良いタイトルだと思います。
大変、地味な映画ですが、しみじみと奥深い名作だと思います。
日本アマゾンでも扱っており、ちょっと高いですが、お勧めできます。高いのは、大量に売れるタイプの映画じゃないからでしょう。
YouTubeで見つけた予告編です。
チェロとヴィオラ・ダ・ガンバの大きな違いのひとつは、弓の持ち方です。
細部の色々な違いはウィキ参照
映画監督は
アラン・コルノーです。
追記
DVDをいきなり買うには値段が高すぎる、と心配される方は、
Tous les matins du mondeで、YouTube検索をお勧めします。沢山アップされています。
上にアップロードしたような、英語字幕付きもあると思います。字幕なしでも、画面と音楽は楽しめます。
実は更に続きがあるのですが、まあ、そのうち出てくるでしょう…恒例、乞無期待
今日の蛇足
東京でマグニチュード6の地震がありましたね。こちらでも報道されています。オーストリアの新聞のHPには「
他の国々なら軒並み家が倒壊するところだが、この程度の地震では日本の建物はビクともしない」と書かれていました。