みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

ニーベルンゲン地区

2023-11-25 | そこらへん


暫く「そこらへん」を紹介していなかったので、久々の「そこらへん」はウィーン15区にあるニーベルンゲン地区(Niebelungenviertel)です。



地区の中心はクリームヒルト広場(Kriemhildplatz)





中世の叙事詩と直接関係があるわけではなく、20世紀に入ってからニーベルンゲンの主要な登場人物を広場や通りの名前に使ったものです。

古い叙事詩らしくグロテスクなところもある残酷な悲劇です

リヒャルト・ワーグナーの4夜からなる楽劇「ニーベルングの指輪」はオリジナルのストーリーとは色々違いますが、やっぱり少々グロテスクでアルカイックです

観光名所ではないのでドイツ語Wikiの記事しかありませんが、ニーベルンゲン地区の建物は歴史主義、ユーゲントシュティル、その直後のキュービズムなどの建築が混在していて面白いです。ドイツ語WikiのNiebelungenviertelに沢山写真があります






庭園の点景

2022-11-22 | そこらへん


シェーンブルン庭園の中央花壇の両側には数々の彫像が並んでいます。全部で32あります。以前に撮った4つをアップします。大変ピンボケで申し訳ありません




アスパシア




ペリクレスの伴侶で、優れた教養人だったと言われます。ここでは女神アテナの姿で表現されています。



花の精(フローラのニンフ)




花の女神フローラに仕えるニンフ



トロイアからの脱出




トロイア戦争で陥落寸前のトロイアから脱出するアエネアス。体の不自由な父アンキセスを抱えています。



ルクレティアブルトゥス




彫像は、ルクレティアの死体を抱きかかえ復讐を誓うブルトゥスです。
「お前もか」のセリフで名高いブルトゥスとは別人です。
ルクレティアの物語は文学、絵画、演劇、音楽などの題材となっています。


そのうち追加があるかもしれません、ないかもしれません





セセッションと周辺

2022-09-04 | そこらへん


金のキャベツを戴くセセッションの建物については以前にも紹介しました。
西洋鬼瓦
金のキャベツ


最近Wiki画像で、セセッションと周辺を俯瞰した写真を発見しました。







三角の敷地に樹木をあしらったセセッションの前を通り過ぎて少し進むとアン・デア・ウィーン劇場があります。ベートーヴェンは特にこの劇場を好み、多くの作品が初演されたほか、一時は劇場の一角を住居としていました。他にも数々の作品が初演されています。英語Wiki記事の末尾に初演された作品リストがあります。これ以上書いていると劇場の話になってしまうので以下は省略して・・・


セセッションの向かい側に長方形の箱みたいな建物が見えます。初めて見た時から今に至るまで好きになれない建物ですが、何とアールデコ様式だそうで文化財保護指定されています。以前は国営観光局の建物でしたが、今は展覧会場でレストランもオープンしています。この建物の後方に長く伸びているのがナッシュマルクトです。


長方形の箱みたいな文化財保護指定建築






セセッションの右後方、植え込みのあるレンガの建物がウィーン美術アカデミー絵画館です。ヒエロニムス・ボス最後の審判を始め多くの名画が展示されています。













あるくうかん

2022-08-14 | そこらへん


「歩くための空間」の勝手な省略です。
ウィーンの代表的な「あるくうかん」2ヵ所
他にも歩行者専用の道路はありますが、主に地元民用。
以下の2ヵ所は旅行者・観光客も多いところです



旧市街グラーベン:帝室御用達時代からの高級専門店や国際ブランドの旗艦店が集まっています。中央右に見えるのはペスト記念柱






マリアヒルファーシュトラーセ:旧市街を取り巻くリンク大通り西駅を結ぶ通りで幅広いレパートリーの店舗が並んでいます。数々の脇道も掘り出し物の宝庫です。
何故か英語Wiki記事は無いようですが、ドイツ語Wikiには写真が沢山あります。




日本語Wikiでは「リングシュトラーセ」と表記されていますが、ドイツ語発音ではリンクです。まあ、リンクシュトラーセの英語が「リングシュトラーセ」だと言うこともできるかも

「歩行者天国」という言葉がありますが、それ以外は「歩行者地獄」なのか?と思ってしまいます
でも歩行者専用道路は長いですね。






「猫のののちゃん」がGooブログに移転、猫のののちゃんちとなりました。
内容豊富なお料理集がなくなったのは残念ですが、以前は色々な料理を見ては、ウィーンでは入手できない食材ばかりで残念に思ったものです。
でも、これから又順次お料理も紹介され、又「楽しい残念」が増えることでしょう






水辺の市民

2022-06-13 | そこらへん


ドナウ川旧流の一角にある公園に住むウィーン市民の方々です
ドイツ語のヴァッサーパーク(Wasserpark)は英語にすればウォーターパークで水上公園とも訳せますが、これは水際公園です。

ドイツ語Wikiの記事
地図で市内での公園の位置が分かり、写真もあります。



シンクロ散策のアヒルさん






「目白押し」のカメさんたち






優雅なコブハクチョウさん





某鳥学文献によれば、優雅な外見の白鳥さん、実は気が荒い武闘派。観察者の証言ですから間違いないと思います。



土曜日にはプライド・パレードがありました。
パンデミックで過去2年、規模縮小で行われたのに対し、今回は、それ以前と同じ規模で開催されました。
そして、どうしても気になるウクライナ

戦争は一刻も早く終わってほしいです

ロシアが、もし本当にウクライナの占領・併合を意図している場合、あんなに全て破壊したら復興に大変なのに、どうなっているんでしょう






獅子通りの由来

2022-02-14 | そこらへん


ただの街角に交差しているLöwengasse(レーヴェンガッセ=獅子通り)は何回も行っています。それは、下の建物があるから







この市営住宅は1986年に完成した当時、激しい賛否両論を巻き起こしましたが、今では獅子通りのランドマークとして街並みに溶け込んでいます。
日本語Wiki(写真悪し)
英語Wiki(写真少々)
Wikicommonsには沢山写真があります

行ったことはあっても、何故「獅子通り」という名前なのか・・・
漸く今頃になってググったところ、獅子のレリーフがある建物に因んだ名称でした。1922年にはLöwen-Kino(レーヴェンキノー=獅子映画館)がオープン。しかし映画館全盛時代は遠い昔となり、下の写真を見たところ、中にはスーパーマーケットがあるようです。
でも建物は文化財保護に指定されています。












ただの街角

2022-02-08 | そこらへん


本当に何もない街角です。






でも、住んでいる者には、だいたい何処だか判ります。
更に念のため・・・と言うより、面白いのでググります
ウィーン3区(ラントシュトラーセ)にあるラデツキー通りで、もちろん❕ラデツキー将軍に因んで1864年に命名されました。


以前にも紹したラデツキー将軍(フルネームはJosef Wenzel Radetzky von Radetzヨーゼフ・ヴェンツェル・ラデツキー・フォン・ラデツ)はハプスブルク皇帝に仕えた軍人で、彼の現役時代、オーストリアは神聖ローマ帝国オーストリア帝国オーストリア=ハンガリー帝国へと変遷しています。
ラデツキー将軍は連戦連勝の卓越した軍人でした。衰退しつつある帝国の唯一の支えは軍隊であると信じたフランツ・ヨーゼフ皇帝から深く信任され、なんと72年間、帝国軍の軍人を務めました。
90才のときに、極めてへりくだった文章で皇帝への解任願いを提出して漸く退任、その2年後に世を去りました。

えー「ただの街角」に戻りまして・・・
どこの国でも、名高い観光地のまわりは綺麗になっているものです。殆ど土地者しか往来しない通りが清潔で、しかも安心して歩ける、というのは、決して当たり前のことではありません。

ウィーン23区についてのWiki記事








花のワーグナー

2021-10-29 | そこらへん


前回、ウンPのアップだったので、口直しならぬ「お目直し」に「花の時期」のワーグナー建築をご紹介




「メダルの家」と呼ばれる建物(1898年)




外壁にメダルのような装飾があるので「メダルの家」と呼ばれます。



メダルの家に隣接するマジョリカハウス(同じく1898年:外壁にマジョリカ焼きのタイルが使われています)




中央にマジョリカハウス、その右が「メダルの家」で、左端に一部見える歴史主義建築とは明確な違いが見られます。



メダルの家とマジョリカハウスの「つなぎ目」





更に細部を見てみましょう。


コーナーを四分の一円とした画期的な設計



コロ・モーザーのデザインした壁面装飾



マジョリカ焼きのタイルはワーグナーの弟子がデザイン、ウィーンのレンガ・タイルメーカー(Wienerberger)が生産(今も存在する世界的企業)




メダルの家とマジョリカハウスは、以前にアップしたサスペンダーの家から10年後のワーグナー作品です。
歴史主義建築からユーゲントシュティルへの明確な進化が見られます。
ワーグナーの「花の時期」とは私の勝手な形容で、この時期のワーグナーはアールヌーヴォーに最も近かったと言えます。



ワーグナー建築は更に進化します。近く続きを書こうと思います 乞無期待






深まる秋

2021-10-17 | そこらへん


秋も深まり、日照時間も毎日3~4分ずつ短くなっています。
でも、すっかり短くなった後には、また長くなり始めます







上の写真はウィーン市内のドナウ水郷地帯です。
既に何回もドナウ水郷国立公園のことを書いていますが、ここで改めて・・・
首都の国立公園というのは、世界的にも、あまり多くないのではないかと思います。

ここにはビーバー、カワセミ、オジロワシなど多くの野生動物が住んでいます。
彼らもウィーン市民です
最小市民も、水郷地帯の住民です。

コンラート・ローレンツのホームグラウンドでもありました。

ローレンツについても繰り返し書いていますが、ひとつだけリンクしておきます。
惚れた相手





今年も性懲りなく始まったサマータイム。従来通りだと10月末に終わるのですが、近年は「1年中、夏時間のままにしよう」という意見もあります。
さて、今年はどうなるのでしょうか






聖人と怪獣

2021-04-18 | そこらへん

以前、イタリア領事館の会話コースに通っていた頃、通り道にある泉水が好きでした。
もちろん今でも大好きです


カール・ボロメウス広場にあるカール・ボロメウスの泉です。




カール・ボロメウスはカトリック教会の聖人で、イタリア語ではカルロ・ボッロメーオ。
当時、ウィーン市長だったカール・ルエガーの60才の誕生日を記念して建設されました。市長の名前がカール・ボロメウスに因むものだったからです。

この泉水は、ウィーン市内の公共の場に立つ数少ないユーゲントシュティル彫刻としても貴重なものです。

泉水の彫刻群制作を依頼された彫刻家ヨーゼフ・エンゲルハルトは広場全体の構成に困ったため、建築家ヨジェ・プレチニックの協力を求めました。

ヨジェ・プレチニックは私の大好きな建築家で、以前にプレチニック設計の教会建築を紹介しました:創造と想像
彫刻家については残念ながらドイツ語Wiki記事しかありません。
(ドイツ語のほかは何故かスペイン語スウェーデン語のみ)

「創造と想像」に載せた写真から見て、プレチニックは「犬の人」だったようです








大変素晴らしい彫刻群だと思いますが、完成当時、ある超保守的な聖職者が、プットが裸なのは不道徳だとして、プットに服を着せるか取り除くよう署名を集めたそうです。でも、今でも裸のままなので、この人の抗議と嘆願は聞き届けられなかったようです。








こういう彫刻群で好きなのは、可愛い怪獣が登場することです
上の写真に見られるのはメルヘンに登場するミニドラゴンか、あるいはカメレオン

以前にも幾つか可愛い怪物を紹介していますが、特にお気に入りは
トルチェロのサンタ・マリア・アスンタ教会の洗礼盤の怪物たち



 ウィーン旧市街を囲む環状道路リンク通りは幾つかに区分され「✖✖リンク」と名付けられています。
大学から国会議事堂までの区間は長らく「カール・ルエガー・リンク」と呼ばれていましたが、カール・ルエガーが反ユダヤ主義者でヒトラーにも影響を与えた人物であるため、2012年にウニヴェルジテーツリンク(大学リンク)と改称されました。
他方、ルエガーがウィーンの近代化に大きく貢献したことも事実です。

歴史上の人物には殆ど無数とも言えるほど多くの反ユダヤ主義者がいます。リヒャルト・ワーグナーも名高い反ユダヤ主義者で、更にワーグナー一族とヒトラーの親密な関係も周知の事実です。だからと言って、ワーグナーの楽劇上演を禁止したり、バイロイト音楽祭を廃止するというわけにはいかないでしょう。難しい問題です