1週間ほど前、生まれて初めて朝の
虹を見ました
これまでにも時々おんぼろデジカメのピンボケ虹をアップしていますが、南向きベランダからなので必ず右下がりの虹でした。夕立なんて言葉があるように、午後遅くに通り雨があって、東側上空の水滴がプリズムとなって西日の光を7色に分解し、虹が発生する、ということが多いのだろうと思います。
午前中に通り雨があって西空に虹が現れるとき、南にむかって立っていれば、当然左下がりの虹が見えます。
完全半円の虹なら左右に「接地点」がありますが、都会で見える「部分虹」では、どうしても「片下がり」になります。
今日の蛇足
その1)異常気象は21世紀において人間の健康を害する最大の要因のひとつ
と言う記事が8月11日付け
NZZにありました。これは
欧州委員会の研究者チームによる研究結果です。
これによると、1981年から2010年までの間、異常気象によるヨーロッパの死者数は年平均約3000人でした。今後なんら有効な対策を実施しなければ、2041年から2070年までの異常気象による年平均死者数は4万8000人から18万人、更に2071年から2100年までの年平均は8万1000人から24万人になると予測されています。異常気象の中でも特に群を抜いて最も危険なのが猛暑で、異常気象による死者の99%が猛暑で命を落とすと見られています。
南欧では、殆ど全ての住民が毎年1度は異常気象による災害に遭遇し、中欧では住民の64%、北欧では住民の36%が被災者になるとのことです。
確かに、マイナス60度でも南極観測基地は冬を乗り越えますが、夏に40度50度などが恒常化した場合、冷房に恐るべき電力量が必要か、あるいは、それでも対応しきれなくなるのでは、と不安になります。
異常気象による死者増大予測については
こちらをご覧ください
発表された研究論文の英文は
こちら
その2)殺虫剤汚染の卵が15ヵ国以上に登場、回収中ですが、まだ完全に収まったわけではありません。
ベルギーの会社が、ごく普通のシラミ取りに
フィプロニルを混ぜました。フィプロニルは、畜産・養鶏など食品関連部門では使用が禁止されています。ところが、この製品を大量に買い付けたオランダの会社が農業従事者に幅広く販売し、結果としてフィプロニルの混ざった鶏卵が大量に産み出されました。卵は、卵として買われて家庭でゆで卵やオムレツその他になるだけではありません。そのまま、あるいは液状卵、その他の加工品として食品メーカーに大量に卸され、ケーキ、クッキー、プリン、マヨネーズその他多種多様な製品として小売市場に広がります。1999年に
ダイオキシン騒動を体験したベルギーは、当時、独自の公的機関を設立していました。しかし、フィプロニルが鶏卵に混ざりこんだのはオランダでの出来事で、オランダの関連機関が、フィプロニル混入を確認したにもかかわらず、ベルギーに知らせなかったのです。その間に事態はどんどん進行(悪化)していきました。しかもオランダは世界で最も重要な鶏卵(と製品)輸出国のひとつ。まだ地域的にコトが発覚した段階で即座に抜本的な措置をとればよかったのですが、みんな「どうにかなる」とウヤムヤにしていたのでしょう。養鶏場でも、フィプロニルの影響が消えるまでの6週間、100万羽に上るニワトリに「ただ飯」を与えるなんてことは考えられなかったのです。こうして汚染卵と製品は、どんどん「拡散」していきました。
なぜ発覚したかと言うと・・・ベルギーのある企業が自己管理の一環として、ドイツの試験機関に検査を依頼したからなのです。
以上の内容も、8月7日付けNZZの記事です。
でも、卵そのものの場合1日に7個以上食べないとフィプロニルの「効果」は現れないということで、実際に何らかの症状に苦しむ被害者が出るとは考えられないですが、小さな何でもないような発端が、グズグズするうちに国際的な大スキャンダルに発展すると言う典型例のように思います。
欧州汚染卵騒動については
こちら
ここでは10ヵ国となっていますが、その後更に「拡散」15ヵ国以上になっています