みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

輸出入

2015-11-25 | その他

2年ほど前、シリア出身の友達(本人はアッシリア人の末裔)が「シリア人同士の間では、戦闘をやめて何とか事態を収拾しようという動きがあるのだが、外国から入り込んでくるテロリストが最も悪質だ」と言っていました。

今やシリアは、主としてIS(イスラム国)に合流しようとする色々な外国人テロリスト(及びテロリスト志願者)のたまり場になっています。現地の現実にショックを受けてISから離れて帰国する人のほか、ヨーロッパでのテロ実行のため再びヨーロッパに潜入する場合もあるようです。でも、わざわざ苦労の多い難民のふりをするテロリストは、いたとしても例外でしょう。
彼らの出身地域は主にヨーロッパと北アフリカのアラブ諸国(マグレブ諸国)です。
日本語のウェブサイトにも沢山情報があるようですが、11月18日付けNZZ(新チューリヒ新聞)に分かりやすい略図が載りました。





ちょこっとアップしても見にくくてすみません


この見取り図の出典は、ICSR資料による「ワシントン・ポスト」の記事。


1000人以上の「輸出国」を多い順に並べると・・・

チュニジア:3000人
サウジアラビア:2500人
ヨルダン:2089人
モロッコ:1500人
フランス:1200人

1000以下でも多いのは

レバノン:900人
イギリス:600人
ドイツ:600人
トルコ:600人

オーストリアからは150人、この新聞の発行されているスイスからは71人。

チュニジア、サウジアラビア、ヨルダン、モロッコは、アラブ諸国の中で「表面的には」安定している国々ですが、表層に現れないところで社会矛盾がくすぶっているのではないでしょうか。

フランスは、かつてフランスの植民地だった国々からの移民が多く、その2世、3世が、持続する差別の中で世の不正を感じ、展望のない鬱屈した日々を送っているか、そういう見方を吹き込まれたということでしょう。
イギリス、ドイツも似たようなことが言えるでしょうが、移民でなくISに傾倒する場合も少数あるようです。

植民地主義時代は形式的には第二次大戦以降、大半の植民地が独立した1960年代に終わりを告げたはずですが、植民地主義(という差別構造と差別意識)は今も続いているのだと思います。

制度はなくなっても意識は長く残る」のです。

ウィキの植民地主義記事は書きかけ不十分、帝国主義の方が少し詳しいです。


      


ちょいゴタで、また数日更新無しになるかと思いますが、今後とも宜しく でも乞無期待









表芸凋落

2015-11-23 | その他

これも遅報ですが、11月7日のNZZ(新チューリヒ新聞)に剣道に関する記事が載りました。


タイトル:日本の魂から

サブタイトル:伝統と国際的人気の間の格闘技

少しアップ

2011年、スイスのベルンでの試合の写真


この記事によると、剣道の人気は世界各国で高まっているとのこと。特にスイスで普及しているようです。
しかし逆に発祥国の日本では剣道人口が減りつつあるそうな・・・

昔は「侍の表芸は剣術でござる」なんて言われていたようで、今も国際試合などで日本のナショナルチームは「サムライ」を名乗るのが好きなようですが、昔の表芸なんか、もう古いから面白くない、ということなのでしょうか?

記事の中でも「剣道では精神鍛錬、礼儀作法、規律が中心的な要素である」と書かれていますが、現代日本人には、それが窮屈で、重い剣道着一式を持ち歩くのが面倒なのでしょうか?

私は格闘技は嫌いですが剣道は好きです。レスリングのように、しがみつくのでなく、ボクシングのように、殴りあうのでもなく、一定の間(ま)をおいて規則を守って対戦するのは、上品で優雅だと思うからです。
もちろん、本当の真剣による殺し合いは、グロテスクで残酷なものだったと思います。

フェンシングは「つっつき合い」のようでちょっと奇妙な感じがするのですが、剣道の「間」は絶妙で芸術を感じます。

侍、特に江戸時代の侍は「二本差し」というアクセサリーを許された官吏に過ぎず、刀の腕の立つ侍は少数派であったろうと思いますが、伝統文化としての剣道は、これからも正しく受け継がれてほしいと思います。

剣道の国際的普及に伴って、オリンピック種目にするかどうか賛否両論があるようです。
オリンピック種目となってからの柔道がレスリングの変形みたいになってしまったので、反対論も理解できます。


以前の剣道記事
スポーツの秋
サムライCH

CHはラテン語によるスイスの正式国名のイニシャル。
ゲルマン系、ラテン系の国民に4つの正式国語(ドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語)がある国なので、どの住民グループにも公平であるため、正式の国名はラテン語なのです。






リスの救助

2015-11-21 | その他

これもアップしようとして忘れていたものです





オーストリアのどこだったか忘れましたが、リスさんがプラスチック容器に挟まって動けなくなりました。
消防署員が救助したそうです



 今日の蛇足

ここらへんは、北海道最北端より少し北に位置していますが、このところ暖秋で関東と同じような気温が続いていました(異常高温)。
これから愈々寒くなるようです。
雪を待ち望んでいたスキー場も、ホッとしているかも知れません


テロ事件は、まだ続きそうです
怖いテーマですが、またアップすると思います





青モン

2015-11-19 | おきにいり

アルベルティーナでクビーンを見たとき、ついでに他の展示作品も見て、とても気に入った可愛い怪物。忘れてましたがご紹介します


青いマントというタイトル

私的には青いモンスター略して「青モン」

不気味な怪物には遭いたくありませんが、こういう可愛い怪物には遭ってみたいです

パウル・クレーの作品です。
パウル・クレーは永世中立国スイス生まれなのに、第一次大戦に召集されています。なぜかと思ったら、ドイツ人の父親が息子の国籍を変えていなかったためでした。

第一次世界大戦勃発100周年は去年でしたが、今年も第一次世界大戦最中100周年です。第一次大戦中100周年は2018年まで続きます。




ドイツ語版ウィキのパウル・クレー:沢山の作品が紹介されています





にゃん者

2015-11-17 | かりねこ

忍者でも無理なところに入り込めるのは「にゃんじゃ」だけ

アンタルヤで開催されているG20会場は、パリの同時多発テロもあって、アリ1匹入れない厳重な警戒態勢ですが、それでも侵入した「にゃんじゃ」たち。
早速YouTubeに、その様子がアップされました。報道関係者か会場の事務員が撮影したのでしょうか。





写真もあります。
G20会場の一角でにゃん者を追う事務官の報道写真


   

旅先で猫さんを見たら撮影することにしています。その経験からすると、シリアの猫さんはシャイで隠れてしまうので撮りにくかったのですが、トルコ(行ったのはイスタンブールだけですが)の猫さんは大胆と言うか、おおらかと言うか、あまり逃げたりしませんでした。追いかけてくる猫さんもいて困るほどでした。
そのせいか、G20会場にも入り込んじゃうんですね
厳戒態勢もおおらかなのかも知れません。あるいはG20会場に住み着いている猫さんたちでしょうか

こんな「にゃんじゃ」ですが、外からの指示や指令で動くのは嫌いな猫さんですから、テロリストの手先になったりする心配はないと思います。
ジャン・コクトーも「私は犬より猫を好む。警察猫はいないからだ」と言っていますね
犬さんのために一言付け加えれば、警察犬や盲導犬になれるところが犬さんの大きな魅力でもあります


  

パリの同時多発テロは全世界に衝撃を与えましたが、ヨーロッパは近いだけに深刻です。
オーストリアの新聞HPでも、ツイッター形式で毎日、パリ、ブリュッセルなどからライブ報道が続いています。
今まで難民受け入れを拒否してきたポーランドは「やっぱり難民を受け入れるから、こんなことが起こるのだ」と一層難民を敵視。
受入国政府は「テロリストと難民は全く別」と呼びかけていますが、難民への風当たりが強くなりそうです。






ユダの信仰

2015-11-15 | その他

アモス・オズはイスラエルの代表的な作家で、イスラエルとパレスチナ2国の独立共存を支持していることでも知られています。
主に歴史書を読む私は、この作家の小説も読んだことがありませんでした。
しかし、大分前のNZZ(新チューリヒ新聞)にアモス・オズの新作をめぐるインタビューが載りました。そのテーマは何とユダ。
これは読まずにいられない、というわけで独訳を、もう大分前に読みまして、今頃また「遅報」いたします。


タイトルも単に「ユダ」


作者が一番言いたいことは「イスカリオテのユダ」のことなのですが、それだけでは小説にならないので、枠物語構成になっています。

枠となる物語は1959年のエルサレム。主人公のシュムエル・アッシュはユダについての論文書きかけの大学生で、父親が事業に失敗し、学費の仕送りがなくなったため、勉学を中断して、奇妙なアルバイトを始めます。アルバイトの内容は、ある家に無料で居住し一定の金額を支給されるかわりに、その家に住む老人と毎日数時間話し相手になるというものでした。老人と同居しているのは、この老人の息子と結婚していた女性アタリア。女性の父親シェアルティル・アブラバネルはパレスチナ人との和解を模索する政治家で、そのため「裏切り者」と呼ばれ自殺しました。アタリアの夫は、パレスチナとの武力衝突で惨殺されました。

こうした様々な歴史的背景や悲劇の数々は、身体の不自由な老人ゲルショム・ヴァルトとシュムエル・アッシュの対話、シュムエルとアタリアの対話の中で次第に明らかになります。

シュムエルは再びユダに取り組みます。彼の(つまりアモス・オズの)ユダ解釈は次のようなものです。

ユダは12使徒の中で最もキリストから信頼され、しかも他の多くの使徒と違い富裕なので、僅かな金でキリストを裏切る必要は全く無かった。
ユダはキリスト以上に遥かに強く神を信仰していたに違いない。それを明らかにする唯一の方法は、キリストが十字架の上で死なないことを万人に示すことしかない。キリストの了承を得て、その手筈は整えられ、十字架のキリストは神の加護で、十字架から降りてくるはずだった。しかし、キリストが十字架上で息絶えたのを見たユダは絶望し、その日のうちに自殺した。


この「ユダ問題」が重要なのは、反ユダヤ主義の大きな根拠のひとつが「ユダがキリストを裏切った」ということだからです。しかし「ユダは裏切ったのではなく、キリストの指示で、あるいは了承を得て行動した」という解釈もあります。むしろ、この方が納得できるように思います。

枠物語には、独立間もないイスラエルとエルサレムの雰囲気が良く描かれているように思います。ベン・グリオンなど、多くの歴史上の人物もアッシュとヴァルトの対話の中に登場します。更に枠物語のもうひとつのプロットは、シュムエルとアタリアの不思議な恋愛関係で、それが長く続かないと悟ったシュムエルは、この家を去ります。

さりげなく枠物語の中で言及されるだけですが「パレスチナ人と交友し、両国の平和共存を理想とするイスラエル人は『裏切り者』とされる」という不幸な状況も、著者にとって切実な問題なのだと思います。パレスチナ人を弾圧するのは嫌だ、というイスラエル軍の兵役拒否者も多く、その人たちの著書なども出版されていますが、彼らも多くのイスラエル人からは「裏切り者」と呼ばれます。20年前、ノーベル平和賞を受賞した当時のラビン首相も、「裏切り者」として過激派イスラエル人に射殺されました。


物語の舞台となった付近のエルサレム

ドイツ語版ウィキのフリー画像

この写真を見ると、ダマスカスのどこかにもありそうな風景で、最初に見たときにはドキッとしました。


アモス・オズの「ユダ」はヘブライ語で書かれ、先ずドイツ語に訳され、ドイツの国際文学賞(著者と翻訳者に対する賞)を受賞しました。ほかにはスペイン語訳があり、近くポルトガル語が出版されるようです。


Wikipedia:パレスチナ問題





華色々

2015-11-12 | おきにいり

前々回前回に続き華道展の最終回 
ピンボケ写真ですが作品の数々をご覧ください

上から見る花、その他の自由作品ごちゃまぜです。


1)


2)木の実をつけた枝の対話


3)アラカルト風

1本のグラスは意図的に水だけ

4)グループ・リーダーの作品


5)リーダーの6才の娘が挿しました


6)中国人陶芸家の水盤を使った作品


7)普通のグラスに自分で彩色した花器


8)壁掛け用の花器を平らに置いたのでしょうか?


9)


10)


11)自分で着色した紙を背景にした作品


12)竹のみの爽やかさ


13)


14)自分で編み上げたものでグラスを囲んだ花器


15)リーダーの息子10才の作品


16)葉脈のようなのはサンゴの一種だそうです


17)日本庭園の池を思わせる作品


18)イチョウの葉大集合の小品

毎回、ユニークな小品がさりげなく置かれています

19)以下帰り道の風景


20)


来るとき降りた地下鉄駅まで5分・・・






連花

2015-11-10 | おきにいり

前回華道展のテーマのひとつが連花でした。連歌のように、華道グループのメンバーが作品を繋げていくものです。


1)左から見たところ(こちらが出発点だそうな)


少しアップで順次進んでいきます。

2)


3)


4)


5)


6)


7)


8)


9)


10)作品の説明


連歌からインスピレーションを得て連花となったことが説明されています。
連歌は江戸時代に廃れ、伝統文化が失われたのは残念だと思っていたのですが、日本語ウィキの記事によると復興の試みも多少あるようです。

以下、幾つかの作品をもう一度・・・

11)


12)


13)


14)グループ・リーダーによる「ピリオド」

炭を使った花器のようです


もう一度続きます、次回は「上から見る花」と自由作品を紹介します。
華道作品は乞御期待、でもピンボケ写真は乞無期待







秋の華2015

2015-11-08 | おきにいり

これまでに何回かアップしているウィーンの華道展、春は日本にいて見られませんでしたが
秋は行ってきました

何回かに分けてご紹介いたします。出品者の殆どはオーストリア人です。


1)会場近くの地下鉄駅横の風景


2)会場前の広場(右端に教会の外壁)


3)会場のブリギッテナウ区役所


4)華道展入り口の作品


この辺には立派な青竹がないので特別の経路で入手するようです。

5)中央奥にグループの共同作品


6)


7)


8)今回は「上から見る花」がテーマだそうです


9)


10)共同作品は大作


11)中心部を撮ると全体が画面に入りません



続きます、恒例、乞無期待


前回の華道展
華の細部
これ以前の記事とのリンクは、この記事の最後にあります。





夜鳴鶯

2015-11-06 | おきにいり

ラジオから聞こえてきた懐かしい歌、子供の頃良く聴いていました。御存知の方も多いと思いますが、このボログ恒例「思い出遅報」です。

アレクサンドル・アリャービエフの「夜鳴鶯(ナイチンゲール)」。





ラジオで、知られざる作曲家としてアリャービエフ特集があったのです。このラジオで初めて知ったのですが、アリャービエフ自身が、帝政末期ロシアの典型的な人物像と言うべき劇的生涯を送っています。
ナポレオン戦争時代、軍人として功績をあげ、その後カード遊びをめぐる争いから人を殺したとの嫌疑(冤罪説あり)でシベリアに流刑されています。
オペラ「エフゲニー・オネーギン」(プーシキンの小説)の雰囲気に似通ったものを感じます。
アリャービエフの生涯も、ちょっと脚色を加えればドラマになりそうです。ラジオの特集で放送された他の曲も秀逸でした。
「夜鳴鶯」は特に有名で、何人かの作曲家がバリエーションを作っています。

歌詞の日本語訳はこちら


歌の中の「本人(本鳥)」の鳴き声もYouTubeで見つけました。ベルリンで収録された声です。





コロコロチュラチュラの鳴鳥版(むしろ元祖)という感じですね



難民危機の現状


相変わらず毎日数千人の人々が到着しています。現場の警官や赤十字・支援団体の人たちも過労のようです。

警官の誘導で、スロヴェニアのシェンティリからオーストリアのシュピールフェルトへ入る人々の報道写真