みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
専属スターはいませんが、猫っぽい内容です。

ななみみず前身「みみざこ連」




仔ニャンコ・仔ワンコが新たなお家に迎えられるには、いつ頃が良いのでしょうか?
いわゆる「8週齢」問題については、こちらをご覧ください。六つ子の仔猫の動画もあります。

最新記事は、この下です↓
通常1日おきに更新の予定ですが、2日おき、あるいは3日おきになることもあるかも・・・(^v^;)

我が名はウサギ

2022-12-31 | ことば


来年は「ウサギ年」だそうで・・・ウサギさんに登場してもらいました

「私の名前はウサギです」というのはドイツ語の慣用句を直訳してもので、「私は何も知りません」という意味です






決してウサギさんを馬鹿にした差別慣用句ではありません。
「私はウサギです(イッヒ・ビーン・ハーゼ:Ich bin Hase)」ではなく
「私の名前はウサギです(マイン・ナーメ・イスト・ハーゼ:Mein Name ist Hase)」であることがポイントです。

この慣用句には歴史的背景があります。
1855年のこと。ハイデルベルク大学の法学部学生ヴィクトール・ハーゼ(Viktor Haseそういう姓があるのです)が、知人に学生証を貸しました。
この知人は、当時まだ一般的だった決闘で相手を撃ち殺し、ハーゼの学生証を使って国境を通過、フランスへ逃げました。

今では不可能ですが、当時は写真も無いし、ましてやコンピューターも無いので、他人の身分証明書が簡単に流用できたわけです。

しかし、この決闘勝者(血糖症者ではない)はハーゼ君の学生証を紛失しました。不注意ですね

学生証はハイデルベルク大学の裁判所に送付されました。
当時は大学の裁判所なんてものがあったのですね

で、出頭したハーゼ君は「私の名前はハーゼです。質問全般を否定します。私は何も知りません」と言ったのです。
原文:Mein Name ist Hase, ich verneine die Generalfragen, ich weiß von nichts!
(マイン・ナーメ・イスト・ハーゼ。イッヒ・フェアナイネ・ディ・ゲネラルフラーゲン。イッヒ・ヴァイス・フォン・ニヒツ)

この明快な発言が、中の部分を省略し、慣用句として普及しました。
つまり本来の慣用句は「Mein Name ist Hase. Ich weiß von nichts」なのですが、更に略されて「Mein Name ist Hase(私の名前はハーゼです)」だけで「何も知らない」という意味で使われるようになりました。

出典


来年こそはパンデミックも戦争も終わって健康で平和な年になりますように







ニャンツリー

2022-12-28 | かりねこ


クリスマスイブクリスマス(キリスト誕生日)、聖ステファノの日は終わりましたが、クリスマス・シーズンは1月6日の三聖王の日(東方の三博士の日)まで続きます。
これはカトリック教会の場合で正教会その他では違います。詳しくは上の「クリスマス」リンクでご覧ください。

いつものHPに「あなたの家のツリーとペットの関係は?」というアンケートがあり、沢山の投稿がありました。







犬さんは木登りしませんから、ツリーとペットの関係で焦点となるのは猫さんですね
犬と猫にツリーをメチャメチャにされた、ツリーを飾るのはやめた、ツリーは飾らないことにしている、うちの猫たちはツリーに無関心・・・など沢山の投稿があります。

猫さんも完全に一様ではなく、破壊マニアから無関心派まで色々あるようです。
上の写真の仔猫ちゃんは、木登りはしても、ツリーへのダメージは無さそうですね

カトリック圏では一般に三聖王の日。つまり1月6日以降にツリーを片付けるようです。

本当は別のテーマにする予定でしたが、時間の関係で、この仔猫ちゃんに登場してもらいました






食べられる飾り

2022-12-25 | その他


現存する世界最古の動物園シェーンブルン動物園に、食べられる飾りをつけたクリスマスツリーが飾られました







来園者が直接動物たちに触れることのできる、いわゆる「ふれあいコーナー」のヤギさんヒツジさんのため野菜や果物で飾ったツリーです


25日は祝日ですが、今回は日曜と重なりました。振替休日制度のない国なので他の日が休みになるということはありません

でも翌日の26日は必ず休日です。聖ステファノの日だからです。







聖ステファノは石打の刑によって殺されたキリスト教史上最初の殉教者
この絵では、殉教者のシンボルであるシュロの枝を持ち、福音書を抱え、石打の刑を象徴する石が描かれています(饅頭みたいだけど)。
服は助祭の正装だそうです。

この絵について詳しくは英語Wiki「1476 Alterpiece」をご覧ください

それにしても石打の刑なんて、痛そうで怖いですね

聖ステファノはシュテファン寺院の守護聖人でもあります。
何故かというと、パッサウ司教区から受け継いだものだからで・・・
何故パッサウの守護聖人が聖ステファノかは・・・面倒なので調べていません





きよしこの夜

2022-12-22 | その他


既に御存知の方も多いと思いますが・・・
恐らく世界で最も知名度の高いクリスマスキャロル「きよしこの夜」発祥の地はオーストリアのザルツブルク郊外オーベルンドルフです。

小さな村の教会で歌われ始めた曲がクリスマスのメジャーソングになったのは不思議な偶然とも言えますが、やはり快い旋律と平易な歌詞の普遍的内容によるものでしょう。つまり名曲なのです。


オーベルンドルフの礼拝堂。一見、メルヘンに登場する森の中の小さな礼拝堂のようですが、実際には周囲に色々な建物があります。






この時期になると登場する話題のひとつが「ペットにもクリスマスプレゼントをするべきか否か」です




キリスト教圏ではない日本では、歳末行事のひとつのようなもので、あまり気にする人はいないと思いますね
キリスト誕生を意識する人々が多い国々でも、ペットにとっては美味しいジャーキーやチュール、あるいは楽しい玩具がもらえれば、それだけで十分なのですから、彼らの信仰?など詮索する必要はないとおもいます



ウクライナでは今もロシア軍の攻撃が続いています。2月24日にロシア軍の侵攻が始まったので、クリスマスイブでちょうど10ヵ月。
ロシアは勝てないと分析する人々もいますが、プーチンは執念深く「特別軍事作戦」を続けるようです

下の写真はロシア軍によってウクライナに撃ち込まれたロケット弾の山です。




とにかく一刻も早くウクライナがロシア軍を撃退し平和が訪れますように






ポー

2022-12-19 | ことば


ポーと言えば、イタリアのポー川を思い浮かべる人が多いでしょう。


ピアチェンツァを流れるポー川





北イタリアの景観に欠かせない川ですが、ポー平野は工業地帯でもあるため、水質汚染などの問題があります。

同じPoがドイツ語の俗語では「お尻」です。元々はPopo(ポーポー)なのですが、省略形のポーも良く使われます。


私が最も魅力的で美しいと思うのは馬さんのお尻です


ユトランド種の馬さん




とりわけ重種馬のお尻は立派です(ユトランド種も重種馬です)。

重種馬は肢にも「たてがみ」があり、幅が広いので「背中に座布団を置いて座れる」と言われます


そして偉大だと思うのはゾウさんのお尻





恐竜のお尻については判断できません






意外な猫の人

2022-12-16 | かりねこ


カルメン」と言えば、オペラに関心のない人でもタイトルだけは知っているようなオペラ史上の金字塔
その原作の著者がプロスペル・メリメであることは知っていましたが、深く調べることはありませんでした。
ところが最近偶然にメリメの描いた猫さんたちを発見したのです










他にも沢山、メリメによる猫の素描があるようです。
これは絶対「猫の人」に違いない  
両親が画家なので、子供の時から絵を描いていたと思われます。

富裕な家庭で育ち、官吏として要職に就き、(私の嫌いな)ナポレオン三世の側近だったということですが、それにしては社会問題にもメスを入れる真摯で有能な人物だったようです。
カルカソンヌの修復で知られるヴィオレ=ル=デュックに歴史的建築の修復を依頼したのもメリメでした

下の素描は自画像で、ユーモアのセンスも感じられます





  


ところで・・・ビゼーのオペラ「カルメン」は異常な作品です
悪い意味ではありません。異常に素晴らしい傑作なのです。
幕開けから終末まで殆どハイライトの連続なのです

アリアとしてはハバネラが有名ですが、私はセギディーリャの方が好きです


エスカミーリョが歌う闘牛士の歌

YouTubeで掃いて捨てるほど動画があります。オペラ全曲やカルメン組曲の映像もあります。多すぎるので省略





ノーチラス

2022-12-13 | その他


子供の頃読んだジュール・ヴェルヌの「海底二万里」に出てくる潜水艦ノーチラス号は極めて印象的でした。

最近になって偶然「ノーチラス(ノーティラス)」とはオウムガイのことだと知って仰天
生きた化石と言われる貴重な生物ですが、食用とする国もあり、美術工芸品にも加工されます。







上の写真は英語Wikiに紹介されていたものです。
ミラノのポルディ・ペッツォーリ美術館にあります。
オウムガイの潜水・浮上の原理は潜水艦と同じで、このためヴェルヌの小説ばかりでなく、実在の潜水艦でもノーチラス号と命名された例が色々あります。






垣根王

2022-12-10 | ことば


垣根の王様・・・なんて、あんまり凄い王様じゃないと分かりますね
その通り、ミソサザイのドイツ語名が垣根王(Zaunkönig=ツァウンケーニヒ)なのです
冬でも活発にさえずるため、雪の王Schneekönig(シュネーケーニヒ)とも呼ばれたそうです







ドイツでもキクイタダキ同様、最も小さな小鳥で、地味な保護色ですが、小柄に似合わぬ堂々たる態度で「鳥の王」とも呼ばれるそうな・・・

某鳥学文献では「みそちー」の愛称で呼ばれ、愛らしくも大胆不敵な神出鬼没ぶりが紹介されています


下の写真は日本語Wikiにも載っています。





ドイツ語Wikiの説明によると、イソップ物語に鳥の王様を決める話があるそうです。
あるとき鳥たちが自分たちの王様を決めようと、一番高くまで飛んだ鳥を王様にしようということになりました。
一番高く飛び上がったのはワシでしたが、その背中に隠れていたミソサザイが飛び上がり「私が一番高く飛んだ」と叫んで、王様に選ばれたということです。
他にも幾つか「みそちー噺」があるようですが、総じて「小柄なくせに大胆で知恵がまわる鳥」として紹介されているようです

みそちーは一夫多妻制で、オスが縄張り内に幾つか巣を作り、メスが夫々の巣を内装して産卵・育雛するそうです。
みそちー氏は、押し出しが良く堂々としてなければならないわけですね(男はつらいよ)





クリスマス怪物

2022-12-07 | その他


クリスマス菓子に続いて、この時期に出回る怪物クランプスを思い出しました



クラーゲンフルトのクランプス:現代の怪獣の原型みたい






オーバーバイエルンのサンタクロース(聖ニコラウス)とクランプス





可愛い助手?を連れたサンタさんは良い子にご褒美を贈り、「歩く藪」みたいなクランプスは悪い子にお仕置きするそうです


サンタクロースが完全明白にキリスト教由来であるのに対し、クランプスはキリスト教伝来以前の土着信仰をルーツとするようです。
詳しくは英語Wikiをご覧ください・・・丸投げ

日本のなまはげに共通する要素がありますね





クリスマス菓子

2022-12-04 | その他


クリスマスケーキは日本の場合、太平洋戦争後にアメリカから来たものだと思ったら、もっと早くからあったのですね。ビックリ

つまり「バレンタインのチョコレート」と同じく、言わば「純日本産」というわけ

日本の場合、クリスマスは「日付で祝う」ものですが、ヨーロッパではアドヴェント(クリスマス前の4週間)から三聖王(東方の三博士)の日(1月6日)まで「期間で祝う」ため、日持ちする菓子が定着しているのでしょう。特にドイツ語圏のシュトレンマルチパンレープクーヘンは、いずれも日持ちの良い菓子です。


もちろんクリスマス市でも売り出されます。
下の2つの写真はニュルンベルクのクリスマス市のレープクーヘン屋台(ニュルンベルクはレープクーヘンの本場とされています)









実はネット検索中にレープクーヘンの記事があって、久々に食べたくなりスーパーで買ってきました。
マルチパンもレープクーヘンも1年中売っていますが、シュトレンは秋口から出回るような気がします