古代エジプトのミイラ猫、長靴をはいた猫、漱石の「我輩」やポーの黒猫ほど知名度は高くありませんが
大晦日に大活躍する猫さん。それが、ナポリの貴族の出を名乗る
吟遊詩猫マウリツィオ・デ・マウロ。そこに、
ぼろぼろカラスのヤーコブ・クラーケルが加わり、この頼りないニャンカー・コンビが地球を没落から救います。
大晦日の午後5時から始まって新年を告げる教会の鐘とともに終わる大冒険物語
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クリスマスから大晦日の時期の読書にぴったりです
ミヒャエル・エンデのオリジナル・ドイツ語版
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日本語版単行本もこの表紙
ドイツ語の原題を冠詞を除外してカタカナ表記すると
「サタナルケオリュゲニアルコヘリッシェ・ヴンシュプンシュ」
これは、いわゆる「
かばん語」で、サタン、アナーキー、アルケオロジー(考古学)、リューゲ(ウソ)、
ゲニアル(天才的:皮肉にも使う)、アルコール、ヘリッシェ(地獄の)を「かばん」に詰め込んだもの。
ヴンシュプンシュは「望みをかなえるポンチ酒」という意味です。
至るところに知的な風刺がちりばめられ、現存する人物へのあてこすりも
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従って、猫さんとカラスさんが地球を救う大冒険物語として子供も夢中になるでしょうが
隠された意味が分かってヒヒヒと笑うのは、むしろ大人の読者だと思います
その典型例がビューヒャーネルゲレ(本にケチをつける化け物)
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物語の山場で反乱の先頭に立つビューヒャーネルゲレの顔は、なんと
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ドイツの名高い文芸評論家
マルセル・ライヒ=ラニツキ氏。本人の写真は
こちら
日本語版はアマゾンで購入できます
但し、原語のタイトルを日本語のかばん語に置き換えるのは無理だったのでしょう。
日本語タイトルはシンプルに「魔法のカクテル」です。
原語タイトルに迫るイタリア語版
先ず「ラ・ノッテ・デイ・デスィーデリ(望みの夜)」としておいて
「オヴェロ(あるいは)イル・サタナルキブジアルディンフェルナルコリコ・グロック・デ・マゴック」と
ドイツ語とほぼ同じ内容のかばん語を創造(捏造?)しています
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ビューヒャーネルゲレも、スプルーチャリブリとなって、内容は同じ。
但し、イタリア国内でのナポリの特異な位置付けから
イタリア語版の猫ヒーローは、プロヴァンス(フランス)出身のモーリス。
ドイツ語版とイタリア語版で何故マウリツィオ(モーリス)の毛皮が違うのか
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そのわけは、本を読むと分かります
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日本語版は読んでいないので、表記法が違うかもしれませんが、ご容赦のほどを
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ビラードシャームにやっと又
シリアの川アップしましたので
お暇と憐憫の情がおありの方、覗いてみてくださいませ
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今日の蛇足:コペンハーゲンのデモさんと警官さん
既にテレビなどでご覧のことでしょうが、私はテレビがないもんで
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定期購読紙NZZ(新チューリヒ新聞)を見てビックラ
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ビックラしたのは、警官さんの顔カバー。気温が低いから息で真っ白
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といって、カバーをあげて前を見えるようにすると石が飛んでくるかも知れず・・・
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それはともかく、地球を救うための重要な会議です