どうも大変長らく御無沙汰いたしました
15日にPCが起動しなくなりまして、私のPCの守護神である友達(専門家)が22日に来て、30分で復活しました
今回は絵も写真もない話ですみません
24日はトルコの総選挙+大統領選挙です。オーストリア(多分ドイツも)では大々的に報道されています。
だいたいヨーロッパは「箱庭大陸」ですから、よその国の選挙なども良く報道されます(日本国内の県議会選挙みたい)。
加えてドイツ、オーストリアの場合、
第一次大戦前からの
オスマン帝国との密接な結びつき、
第二次大戦後の戦後復興期に「
ガストアルバイター」(お客さんとしての労働者)として大量のトルコ人を迎え入れたなどの歴史的背景から、両国にはトルコ出身の住民が多いのです。しかも二重国籍が可能なので、トルコに選挙権のある人も非常に多いのです。
独裁色を強めている
エルドアン大統領は以前の選挙でドイツ、オーストリアに遊説に来ようとしましたが、両国が断りました。
今回は始めから、そういう動きはありませんが、エルドアン圧倒的優勢だった過去の選挙とは、少し様相が違います。
クーデター未遂事件以降の徹底した弾圧にもかかわらず、反政府勢力が盛り返しているからです。
クーデター未遂後は、エルドアンに批判的だった人々が、クーデターに関与したとして大量に逮捕投獄されました(4万人以上)。
逮捕された人々には学者や官吏が多いのです。有能な指導層を政府に批判的だという理由で犯罪者にするのは国を衰退させるものです。
他の西欧諸国同様ドイツ・オーストリアもエルドアン政府に批判的で、両国の外交関係が悪化しています。
とりわけドイツでは、クーデター未遂以降のトルコからの亡命希望者を積極的に受け入れているので、さらに外交関係が悪化するでしょう。
しかも、ドイツ・オーストリアのトルコ系住民の中には、熱烈なエルドアン支持者も多いのです。
地続きの国境というのは言わば「両面浸透膜」のようなものです。
トルコはヨーロッパとアジアにまたがるダイナミックでステキな国なので、もっとステキになってほしいと思います
追加リンク
ギュレン師:宗教的指導者で、エルドアンに批判的だったため、トルコ政府によってクーデターの黒幕であるとされています
オルハン・パムク:ノーベル文学賞受賞の作家で、トルコ初のノーベル賞受賞者。トルコで未だにタブーである第一次大戦当時のアルメニア人大量虐殺を史実として認めたため、国家侮辱罪(こんなアナクロな罪状規定が今もある)に問われましたが、国際的反響もあってか不起訴となりました。
アルメニア人大量虐殺