聖金曜日が過ぎ、明日はイースターの日曜日、明後日はイースターの月曜日。
復活祭
この時期のスターは
イースターバニー
普通ならこんな風ですが・・・
今年は
SARS-CoV-2による
COVID-19パンデミックのせいでマスク・バニー
置物のウサギさん
チョコレートのウサギさん
実際にマスクのウサギさんが売られているわけではありません。これは「やらせ」です
昨今常習冠状(コロナ)蛇足
いい加減飽きてきたところですが、
SARS-CоV-2による
Covid-19パンデミックのせいで、ちっとも落ち着きませんね
4月6日付けNZZに載った記事:
間違った宿主に迷い込んだウイルス
一見不気味な写真はエボラウイルスの宿主とされる
フルーツバット(可愛いです)
内容の概略は・・・
スペイン風邪の場合
第一次大戦中1918年の春、カンザスの養鶏家がインフルエンザのような症状を呈しましたが、数日後にヨーロッパ派遣軍のコックとなりました。派遣軍は5万5000人でしたが、3週間後に1100人が罹患、38人が死亡しました。カンザスの養鶏家はスペイン風邪における患者0(全ての出発点となる患者)と見られています。これは
A型インフルエンザウイルスのH1N1タイプで、鶏から人体に「迷い込んだ」ものでした。
同じインフルエンザウイルスによって1918年9月にフィラデルフィアで最初の患者が発生しましたが、その11日後に予定していた通り「リバティ・ローン・パレード」が開催されました。これは軍事費を集めるためのイベントでした。パレードから1週間後には4万5000人が罹患、6週間後にはフィラデルフィアの全市民が罹患、1万2000人が亡くなりました。感染者増加のグラフはマッターホルンのような急上昇線を描きました。
更に3週間後、セントルイスでも最初の罹患者が出ました。数日のうちに市の保健所は隔離措置を実施、学校、プールなど全ての公共施設が閉鎖されました。その結果、罹患者増加はなだらかで砂丘のような曲線でした。
教訓:隔離措置は大きな効果を発揮する。
エイズの場合
1920年代、ある若者がカメルーンの村から仕事を探しに首都へ出てきました。この人物はサル免疫不全症ウイルスSimian Immunodefiency Virusの保有者だったと思われます。このSIVウイルスは、やがてHIVウイルスHuman Immunodefiency Virusに変容しました。当時の首都レオポルドヴィル(現在の
キンシャサ)では性病が蔓延していたので、保健所は患者に注射をしましたが、なんと、注射器や注射針が消毒されず繰り返し利用されたのです。こうしてエイズウイルスは野火のように広がりました。アフリカに広がったエイズウイルスは1960年代にハイチ経由でアメリカに到達。ここでも爆発的に広がり、1981年になってエイズウイルスと確認されました。
教訓:不治と言われた病気も治療可能となる。
エボラ出血熱の場合
2013年12月16日、
ギニアの村で18ヵ月の幼児が発病、出血を伴う下痢と高熱で2日後に死亡しました。この幼児は良く木の洞に入って遊んでいたということで、恐らく、この洞を休憩所としていた
オオコウモリを宿主とするウイルスが原因だったのです。2014年1月には幼児の家族全員が発病、数日で全員が死亡しました。この急性・悪性の病気は急速に広まり、まだ動ける病人が出身の村へ逃げ帰ったため更に周辺に波及。漸く3ヵ月後に
世界保健機関が防疫チームを派遣したときには、「彼らは毒を散布しに来る」という
フェイクニュースが広まり、隔離・消毒という措置がとれませんでした。
最初の症例から27ヵ月後の2016年3月、世界保健機関が疫病終息を宣言するまでに2万8610人が罹患し、死亡率は67%でした。
教訓:あまり致死率の高いウイルスが全世界に「進出」するのは簡単ではない。
現在のSARS-CоV-2は、世界進出に「都合の良い」条件を備えているわけですね
上のNZZ記事によると、
エルニーニョなどの気象現象もパンデミックに影響を及ぼすということです(渡り鳥の渡りの時期や移動経路に影響する→鳥インフルエンザのヒトインフルエンザへの変容などに影響)。
コロナウイルスのシンプルな構造
タンパク質や皮膜でできているシンプルな生物が世界中で暴れまわるなんて
・・・と思いますが、これは、間違った宿主に迷い込んだ結果なのです。
もう、迷い込まないでください
・・・って言っても又来るよ
マスク・バニーとコロナウイルス構造図は、
いつものHPから